軍事力2

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本題に入る前に。本日未明、日本のH2Aロケットで日本の衛星「しずく」初め三基と韓国のアリラン3号衛星が打ち上げられ、成功した。これは日本のロケットで海外からの依託を受けた最初の打ち上げであり、これが成功したことは大きい。

H2Aロケットは打ち上げ実績で成功率を95%以上にしたが、これは世界でもロケット成功率で完成レベルだ。ただ、この数字は極めて成功率が高いことを示している。例えばロシアのプロトンロケットなどは商業打ち上げでは100回の打ち上げ実績があり、97回成功しているのだが、その失敗例はロシアのみならずヨーロッパのアリアンロケットでもアメリカのサターンロケットでもとにかく初期に失敗が集中している。日本の打ち上げ実績21回は、他国の実績に比べればほんの初期段階だが、この初期段階で成功率を95%以上にしたのは大変な技術力と言える。おなじ95%でも何処が違うのかを理解すべきだ。

それと、日本のロケットのレベルはかくの通り高いが、この初期のたった20回の打ち上げで改良を進め打ち上げコストを大幅に落としている。これもまた凄いことであり、今回韓国が打ち上げを日本に任せたのも、日本を信頼してではない。安いからだ。何度も衛星の完成が遅れて打ち上げを待たされたりし、Kの法則発動の嫌な予感がしていたが、まず一安心だ。今後アジア各国が衛星を多数打ち上げる。ヨーロッパやロシアなどに負けずにどんどん受注してもらいたい物だ。

昨日のエントリー軍事力は、結論として日本は核武装による抑止力を持たなければならない、終わり、と言うことになってしまったが、それでは高雄爺さんと変わらない。もうすこし掘り下げてみようと、急遽続編を書くことにした。

さて、日本の明確な仮想敵国は中ロ、朝鮮半島である。が、実際の軍事的脅威は中ロだろう。北朝鮮の核がどれほどの物かは明かではないが、今ここに書こうとしているのは核を使用する以前の軍事力に限ることにした。核が出てしまえば実質それで全部終わりなのだ。

したがって、限定的な通常兵器による戦争ということになるが、実際はその可能性はかなり低いと思われる。つまり、通常兵器の出番は無い、あるいは無いに越したことはない、と言うことであって、使わないために持つ物であるのは核兵器と同じと考えて良い。ただ、日本が使わないつもりでも相手に仕掛けられたらどうするのか、との前提は常に持っていなければならないから、使わないことが最良ではあるが使えば最高の能力を果たす物でなければならないのだ。

そもそも中ロとの限定戦争はないのかと言えば可能性は低いが無いと断定することは出来ないと言うことでしかない。可能性が低いからいい加減な軍備で良いだろう、張りぼてでも新粉細工でも良いだろうとは言えないわけだ。

したがって、ここでは限定戦争のための日本に必要な軍備を考える。

最初に考えておかなければならないのは、適切な軍備ということだ。ただし、あくまで核の抑止力を背景に構築する軍備と言うことであり、今の自衛隊ではアメリカのバックアップがなければ防衛力にはならず、つまり他国頼みではなく、核抑止力を背景にした防衛力でなければ意味を為さない。

その上で軍拡競争に巻き込まれて負ける可能性は無いのかとの懸念がある。現実にソビエトは際限のない軍拡競争に引きずり込まれ経済が疲弊したことが崩壊につながった。今中国も、とどまれないほど軍拡が進み、経済が落ち込んでいるにも拘わらず軍事費の伸びは落ちない。これの何が問題かと言えば、労働力の中心を為すべき大勢の人間が軍事に取られ、生産力が落ちて居ることが大きい。民間に投資すべき金が軍備に回るため、人材と資金難から民生品の技術開発が阻害される。

尤も、この点についてはかつてのソ連も中国も企業が国営中心であり競争が無く、ノルマさえ達成すれば良かったことから製品の品質向上には全く関心がなかった。国民も商品を選択する自由がなかったので民生品の品質が上がるはずがない。

もちろん、今のロシアはかつてよりは企業の競争力があるはずだが、知っての通り大企業はほとんど国営化されており、政府の人間が必ず幹部に収まるような形になっているので、形態としてはソ連時代に戻っている。

中国も似たような物で、未だに世界規準からはほど遠い不良品を山積みさせながら作っているため、物余りの状態なのにインフレという通常の理論では起きない事が起きている。すなわち、国民が不良品である国産品ではなく、安く抑えられている元で買う高い輸入品を買いたがるからだ。物あまりだからデフレになるとの思いこみは、日本のデフレがそうではないことも併せて考え直す必要がある。日本ではデフレ対策が大切だ、円高が元凶だと騒ぐ経済専門家が居る、そして政府はそれに踊らされて右往左往しているが極めて危険だと言える。

それはさておき、軍備が大型化すると工業生産性が落ちるのは、アメリカに顕著な例がある。アメリカは競争社会であり、技術大国だが、近年新型兵器の開発が思うに任せないなどどうも表看板の兵器産業、航空産業などでも工業技術力が落ちている。オバマ大統領が物作りこそ国の基礎だとことあるごとに主張しているのはその通りだが、それこそ、アメリカが明確に工業先進国から滑り落ちつつあることを示していないか。アップルの成功が大きく目を引いているが、要するにアップルは物作りを止め、コンテンツで成功している。今のヒット製品の中身はほとんどが他国製なのだ。これはアメリカの今の姿を象徴しており、富の創造の唯一の手段を他国に依存するようになっては、アメリカの回復も難しい。

結局、ソ連も中国も軍拡競争に巻き込まれ経済が疲弊しているわけで、更に両国の問題は、軍事力以外世界に存在を示せないため、喩え経済が停滞しても軍事費を減らすことが出来ないこと、また国家の存在自体が軍事力を背景にしているため、軍事費の多くが、高級軍人の懐を潤すために使われていることが無駄な軍事費の実態を為している。

更に言うなら、軍事は生産を伴わないと言う面がある。が、生産を守る面が大きいので軍事費が全く生産に結びつかないと言うことではない。それらをふまえ日本が軍拡競争で疲弊しないかという問題については、それはないと断言できる。

日本では核抑止力を一旦持てばそれを維持するだけで良く別に中ロと規模を張り合う必要はない。日本が持つ核抑止力は最終的に相互確証破壊が成り立てばよいのであり、今の技術ではすぐに飽和状態になる。それ以上の核抑止力の増強は要らない。

通常兵器についても、日本は軍事力だけで存在感を示しているわけではなく、世界中に友邦があり、好ましい影響を与えると見なされている以上、軍備を他国に対する威嚇に使う理由など無い。すなわち、必要且つ十分な規模で足りるわけで、現在の防衛予算とそれほど変わらない規模を維持すればよい。

また、日本は極めて高い技術を持っているので、確かに兵器は高いかも知れないが少数で足りる。量産効果が生じないのが悩みの種だが、国内に軍需産業を作ることを考えれば、そして武器輸出を積極的にするなら、充分他国との競争力はある。実戦経験がないから競争力がないとの見方もあるが、必ずしもそうではない。それについては後述する。

国民を押さえつけるための軍隊は要らず、また最小限の兵員数で運営すれば貴重な労働力を他の産業から奪うこともない。むろん軍人の賄賂に多額の予算を費やすこともない。

つまり、日本が軍拡競争で破綻する理由はない。むしろ、中ロの方が保たない。

日本の兵器は実戦経験がないので、アメリカやロシア、中国、イスラエルのようにいつも戦争をしていた国の兵器には太刀打ちできないと言うのは常に言われていることだが、それに対しては、確かに一理はあるだろうがすべてではない。

一例として戦闘機を挙げる。戦闘機と言えばなんと言ってもアメリカ製が一番実績があり、また性能も高いだろう。が日本の製造技術はすでにかなりアメリカに近づいていると思える。ただし、最終的には兵器は実際に戦わせてみなければ優劣は分からない。アメリカの戦闘機とロシアの戦闘機、中国の戦闘機はカタログスペックではいろいろ公表されているがそれがどれだけ信頼できるかは分からない。そして、近年これらの国々が最新戦闘機で戦ったことはない。

かつてのドッグファイトでは、目視で敵を確認し互いに機銃で撃ち合った。その後、より遠方から敵を発見しミサイルを撃ち合うようになった。しかし、この時点でそのようなドッグファイトが実際に行われたことはない。アメリカは常に圧倒的に戦力の劣る相手に攻撃をしただけであり、ロシアや中国の最新戦闘機とミサイルの撃ち合いをしたわけではない。

かつて機銃で撃ち合ったときは、銃弾が当たっても機体が持ち堪えられるように装甲を厚くしたが今はミサイルが一発当たればどの様な装甲を施していても絶対に助からない。したがって、先に敵を発見すること、先に精度の高いミサイルを発射すること、敵のミサイルを探知し回避する機動性が重視され、機銃時代の装甲は考えられていない。

つまりミサイルと探査技術の発展でドッグファイトが大きく変わったのだが、その新しいドッグファイトにおける実戦は、どの国にもないのだ。従って、アメリカが日本にブラックボックスで渡すフライトコードも実際は実戦を経験していない。

そして、今日本は第6世代の戦闘機を作ろうとしているが、コンセプトがまるで違う。集団で戦うドッグファイトであり、支援機や艦船などから与えられる敵機の存在や動きなどを基に、集団で互いにカバーしながら戦う。これは全くの新しい概念だからアメリカにも存在しないソフトで動くことになる。

アメリカが実戦経験が豊富だと言うが、常に一方的な力の差のある相手と戦ってきた。ベトナム戦争では苦戦したがあれは兵器の差ではなく白兵戦に持ち込んだからだ。それに懲りて、湾岸戦争でもアフガンでもアメリカはまず大規模な空襲、ミサイルで叩き、白兵戦は全くやっていない。

アメリカが売り込む戦闘機は、実は全く実戦経験がないのだ。フライトコードはアメリカが繰り返している訓練でくみ上げたシミュレーションに基づいているに過ぎず、いわばゲームのような物だ。

戦術には時代により大きな転換がある。第二次世界大戦までは戦力とは戦艦だった。が日本が真珠湾攻撃により航空力こそが戦力であることを証明した。それでも戦艦重視は続いており、当時活動中の戦艦を飛行機が沈めることは不可能だとされていた。真珠湾が成功したのは、停泊中の戦艦ばかりだったからだ。

しかしマレー沖海戦で、プリンスオブウェールズとレパルスを日本の航空隊が沈め、はっきりと航空戦力こそ戦力の主役だとの認識が生まれた。その結果アメリカは強大な航空母艦艦隊を建造し、日本も同様に航空母艦艦隊を建造し、そしてミッドウェーで戦った。

世界で大規模な航空母艦を使用し作戦に使ったのは日米二ヶ国のみだ。空母自体は幾つかの国が持っているが到底アメリカ空母艦隊や日本の空母にも及ばない。

従って、アメリカはその強大な空母部隊を実際に使ったことがない。いや、湾岸戦争でもベトナムでも使ったではないかというのであれば単に空母を戦闘機の輸送手段として使っただけで、空母同士の戦闘などしたことはない。ミッドウェーが最後なのだ。

今はミサイル時代であり敵の所まで出かけて白兵戦をやる戦争はほとんど無い。その現代において、アメリカの戦闘機のフライトコードが本当に必要不可欠な物なのだろうか。

空母の話が出たのでついでに続ける。日本は空母を持つ必要がないというのは私の考えだが、空母とは極めて大きな戦力を世界中に派遣する能力のための戦力だ。じっさい、アメリカの巨大空母艦隊は極めて効果的に運用されている。が、ミサイルが発達してくると、巨大な戦力の塊である空母は極めてミサイルの標的として適している。今までアメリカが空母を運用できたのは、アメリカの空母を攻撃するだけの手段を持つ国が相手ではなかったからだ。本当に空母が有効なら、アメリカはロシアや中国と戦争をしてみせる必要がある。

つまり空母は今後戦力の主体ではなくなりつつあり、単なる軍事力の誇示手段でしかないと言うことだ。中国が今空母を持とうとしているが、まさにそのための威嚇手段としているだけのことであり、日本が手を出す物ではない。

先日、中国の空母は技術的に劣るので実際に航空機を載せて発着艦が出来ないと書いた。が、問題はそれだけではない。

中国もロシアも空母を遠洋に出せないのだ。原子力空母ならむろん燃料補給は数年から10年以上に一回で済むので燃料補給は問題がないが、空母は単独では動かない。護衛艦隊や情報艦、補給艦、潜水艦など十数隻の艦隊で行動する。すると、そこにいる人間は数千から万単位になるが、その食糧、消耗品の補給だけで膨大な物になる。およそ、軍隊が移動するときは兵站が大問題であり、補給が途絶えるとその軍隊は動けなくなる。空母艦隊も大人数であるため当然そうななる。

アメリカが大空母艦隊を運用できるのは世界中に友好国があり、補給が出来るからだ。しかしロシアが積極的な空母の運用をしないのは技術的な問題や氷に閉ざされる海しかないロシアでは空母が使えないのと、まさに友好国がないため海外で補給が出来ないからだ。

中国も一度大洋に出ても退路を断たれたりすればそれで空母は動けなくなる。友好国がないので補給が出来ない。

中国が動けるのは精々中国沿岸で相手は日本や韓国、東南アジア諸国と言うことになるが、例えば日本がわざわざ空母で中国に行く必要はない。空母が来たらミサイルで叩き本土から戦闘機が飛び立てばよい。

したがって、日本が空母を持つメリットは全くない。

すでに戦術の主役はミサイルに移ってしまっている。それも実戦で一度も使われないのに主役になってしまったミサイルについては、それこそ日本の技術で問題なく作れるとされているし、一歩進んでステルスミサイル、超高速ミサイル、長距離ミサイル、スタンドアロンで飛ぶミサイルなどに技術を注げばよいのではないか。

ここに挙げておきたいのは無人兵器であり、今開発中のステルス機がもし無人化できるなら、是非そうすべきだ。戦闘機には人間が必要で無人機では有人戦闘機に及ばないとの意見があるが、そもそも無人機で有人機の真似をしなければならない理由など無い。無人機でしかできない目的を果たせばよいのだ。

むろん、人命の損傷が無くなるので極端な場合は帰って来なくても良い。つまり航続距離が飛躍的に伸びる。人員を保護する設備や装甲、帰還させるための設備が一切要らないため、非常に小型出来る。また人間の耐えられない加速度でも動けるため急旋回や急降下、そして急加速が可能になる。

また、人員の訓練は非常にコストがかかるが、無人機ではそれが要らない。したがって、その分を装備にかけても非常に安上がりと言える。無人機で有人機の代わりをさせるのではなく、無人機のみで有人機は要らなくなるようにすればよいと言うことだ。無人化におり、長い航続距離、有人機に不可能な機動性、軽量化、人間の疲労やそれによる判断ミスから解放される無人戦闘機にこそ力を注ぐべきだ。

なにより、戦争を人間がやる時代ではない。日本が仮に中国と戦争をしても、大勢の兵員を中国に送り、白兵戦をやり都市を占領する必要はない。すべてミサイルで片が付くのに、人員を増やせばいいと言う物ではない。よく、戦力の比較で兵員の数を上げるケースがあるが、今の戦争では全く無意味だ。本土を守る最低限の兵員でよいし、そもそも本土まで攻め込まれるようではあとは全面戦争に拡大する以外無いのだから、本土防衛もやれば出来るという程度でよい。

あと直接の兵器ではないが、偵察衛星、通信傍受・妨害、暗号解読技術、攪乱更にサイバー攻撃等に磨きをかける必要がある。中国はすでにサイバー戦を仕掛けており、これは宣戦布告無き戦争と考えるべきなのだ。実際にアメリカなどでは深刻にとらえているし、日本でも大きな被害が生じている。すでに中国とは戦争状態だとの認識を持つべきだ。

そして、それらを支えるシステムはシビリアンコントロールとして、いかに素早い決断が出来るかだ。今の全くの度素人以前、常人としての能力もおぼつかない防衛大臣の指揮下で自衛隊など動かせない。奇襲攻撃に対しては政府の指示など待っていられず、その際の決断をどうするかさえ日本では決まっていない。

すでに日本は通常兵器でも戦争に勝てない状況なのだ。専守防衛もそうだが、プロパガンダやサイバー攻撃に全く無関心であり、スパイ防止法さえない。

どんなに優れた兵器を持とうが訓練しようがそれを運営する体制が全くこの国にはない。ネットには、日本の軍事力は世界第何位だろう、等の話題があるが、実情を言えばランク外だ。今の日本の防衛力とはすべてアメリカの防衛力そのままでしかない。軍事力を運営する自衛隊の手が縛られているからだ。

早急にやらなければならないのは憲法解釈だ。憲法改定が出来るならそれに越したとはないが、実際にそれには時間がかかる。憲法解釈の仕方で解決できる問題は早急に解決すべきだ。しかし、日本の政治家は票にならない防衛では何もしない。結局、この国を動かすのは国民であり、国民の意識が変われば政治家が動く。その反対はない。結局は国防意識の啓蒙 国民への教育をしてゆくしかないと思う。

核武装一つにしても、現在の政党すべてが核武装を否定しているが、実際国民の間では核武装論は増えているしすくなくとも核武装の是非は論議すべきだと考える国民が90%に達している。それをもっと大きな声にすべきではないのか。
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