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円高で貧しくなる日本?

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現在、円高が急進し、安住大臣などは断固として円高阻止をすると鼻息も荒い。なにしろ、円高で日本は破綻すると多くの経済専門家が言っているのだ。貿易立国日本の輸出が円高で競争力がなくなり、韓国などに打ちのめされ日本経済はどうにもならなくなるのだと言うから大変だ。

実は、何度も書いているが過去にもそのような話は多くの専門家から出てきた。しかし、実際に日本経済が破たんしたこともないし、長期の経常収支マイナスになったこともない。というより、経常収支がマイナスになったことはおそらく2,30年このかたなかったと記憶している。円高に伴い、日本経済は成長の一途だったのだ。ずいぶん経済専門家の主張と現実が食い違うのだが、それでも日本は駄目だ、つぶれる、破綻する、中国に助けてもらわなくてはならない、韓国に学ばなくてはならないなどなど、ますます悲観論に拍車がかかる。

最近もこんな記事を見かけた。日本破綻論の一つの根拠が書いてあるが、おもしろいので紹介したい。

赤文字は引用

日本、円高とともに貧しくなる


円高に圧迫される日本の対外純資産
 
画像 円高に圧迫される日本の対外純資産

 海外で稼ぐ富はもちろん外貨建てである。日本国内の帳簿に計上される投資収益は円建てに換算される。円高になればなるほど、ドルなど現地通貨による所得は円に直せば減っていく。対外投資は増え続けていても、大きく円高に振れると円建ての収益は逆に減ることもある。現に投資収支黒字は2007年の16兆3338億円をピークに減り続け、昨年は11兆7022億円まで細った。

 投資収益を生む母体である海外資産規模はドルでみるのが実態に近い。

 
 さて、これは事実だ。確かに貿易は赤字になったがそれは急増した液化天然ガス輸入代金が高額になったからだ。だが、それでも円高だから今の状態で済んでいるし、それに海外との所得収支は増えているから、最終的に経常収支は黒字になっている。これが円高でなかった場合は、赤字幅はこんな物では済まず、もっと大変なことになっているだろう。
 
 つまり、この論説では、海外から入ってくる金が目減りしていることを問題視しているのだが、海外に支払う金が激減していることを全く無視している。

 仮に07年の円ドル相場水準で推移したとすれば、10年末の対外純資産は財務省の対外資産統計の251兆円よりも100兆円あまり多くなった計算になる。投資収益も約4割増えたはずである。いわば、円高のために日本は自国通貨換算で3年間に100兆円以上も海外での資産を減らしたことになる。
 
 全くその通りだが、ドルで受け取った金を円に交換するときにその損失が生まれるのであって、ドルのまま保有している分には、ドルの価値は変わらない。私たちはドルで生活しているのではなく円で生活しているのであり、ドルがドルのままで保有されている分には、私たちの円による生活は一切変わらない。
 
 次に、確かに海外から日本が受け取る金は円に交換した際に大幅に目減りするが、同時に私たちが海外から物を買う際円をドルに交換した場合、その円の価値は大幅に増える。おそらくこのおよそ2年で1ドルは100円から75円になった。つまり昔は100円出さなければ買えなかった物が、今は75円で買えるのだ。
 
 世界中が日本にとってバーゲンセールをやっているようなものだ。
 
 ところで、日本は貿易立国ではないことは何度も書いているがGDPに占める貿易の比率は、おそらく15,6%内外だ。残りは全て国内経済がGDPを生み出している。この比率は世界でも突出して低く、日本よりも貿易の国内生産に対する割合が低いのはアメリカくらいのものだろう。
 
 ただし、日本がその経済活動をしている大元は輸入にあると言っていい。なにしろ、日本の食糧自給率は40%を切っており、天然資源は鉱物も燃料もほとんど全てを輸入に頼っている。つまり日本の生命線は輸入なのだ。この比較的低い輸入率に日本経済がほとんど全て由来していると言っていい。
 
 その輸入が、円高により非常に負担が軽くなっていることは、日本経済がそれだけ身軽になっている、或いは軽くなった輸入に見合った経済活動で済んでいると言って良いだろうか。GDPが輸入規模の何倍か、という指標が有ればよく分かるのだろうが、100円の物を買って、それを300円の価値にして使えば、そこで利益が生まれ、日本人がその利益分だけ豊かに暮らせる。とうぜん、昔100円だった物が75円になったのなら、それを225円の価値にして使っても、生活の質は落ちないのではないか。しかし、外から見てそれをドルに換算すれば、日本の生活の質は25%落ちたことになり、日本は貧しくなったと評価される。中国にGDP規模で抜かれたと(それすら私は懐疑的だが)はこういうことだ。 

 一方、確かに輸出は代金の目減りが激しく、多くの輸出企業が苦しんでいるのは事実だ。が、過去もそうだったのだ。その結果、日本経済はつぶれたろうか。いや、輸出企業の多くがより強くなって競争力をましているのがその結果なのだ。
 
 かつて日本の輸出主要品目であった繊維は、一般品は中国や韓国、東南アジア製に取って代わられたが、より高機能高性能の繊維製品はかつてよりも多く稼ぎ出している。日本製でなければ成り立たない製品が数多くあるからだ。
 
 また高機能素材、たとえば炭素繊維や金属チタン、高張力鋼板、シリコン結晶、人工水晶などなど最新工業製品の最も基本となる材料がほぼ日本企業による独占であることは、円高になろうと変わらない。つまり、どんなに円高になろうと、高級品を作る海外工業界は日本から買わなくてはならないのだ。円高は関係がない。となると、今悲鳴を上げている輸出企業とは、つまりは車や一般機械など、他国でもそこその物を作っている製品と言うことになる。それはある程度仕方がないだろう。産業はそのように入れ替わってゆく。世界最大のテレビ生産国だったアメリカは日本に追い落とされ、かなり前にゼニスが最後のテレビ製造会社だったが廃業してしまった。
 
 今ではテレビはほとんどが韓国台湾製だが、その心臓部や技術は相変わらず日本が供給している。パソコンなどもそうだ。
 
 それを象徴するのが、東日本大震災で日本からの部品供給が停まり、同時に世界の工業製品が大幅にダウンしたことでも分かる。そこからやっと回復した矢先に、今度はタイの水害が多くの日本企業が操業停止に見舞われ、そこから資材を買っていた多くの国々の工業生産が停滞している。
 
 この状況を打開しようと、世界中が日本製に代わる高機能資材を開発しようと何年も努力したのだが、到底日本に追いつけないでいる。だから、円高でも日本から買わざるを得ず、過去も急激な円高は何度もあったのにすぐ日本の輸出が回復し黒字になった。
 
 むろん、将来もずうっとそのままかどうかは分からない。栄枯盛衰は世の習いであり、かつての大帝国も没落した。

 近代歴史上、対外投資で巨大な収益を稼いできた国は「帝国」と呼ばれる。まずは19世紀から20世紀初期までの大英帝国であり、第二次大戦後は基軸通貨ドルを持つ米国である。英米が海外でらくらくと収益をむさぼれる秘密は軍事力ばかりにあるのではない。通貨覇権である。
 
 これが間違いであることは後述するが、イギリスが没落したのは海外の植民地を失い、さらに工業力を失ったからだ。日本とは全く状況が違い、今の日本は海外に植民地も持たず搾取しているわけではない。したがって、イギリスと同じことは起きようがない。

 大英帝国の場合は、金本位制で世界に君臨し、ロンドン金融市場を国際金融の中心に据えた。世界の金銀はロンドンに集中し、英国は金銀相場を思うがままに操縦した。植民地インドは銀本位制であり、インドは金本位の英通貨、ポンド建てで宗主国と資金決済を余儀なくされた。
 
 これは当時のイギリスが世界一の経済力と軍事力を有していたため、自動的にポンドが国際通貨になっていたからだ。それは今のアメリカも同じことである。

 現代の米国は大英帝国のような植民地を持たないが、基軸通貨ドル相場を引き下げることで、富を増やすことができる。米国の対外総資産残高は10年末で20兆3100億ドル(約1654兆円)に上る。ドルは07年以来、主要国通貨平均値に対して年間4~6%程度安くなっている。6%のドル安だと、米国は約100兆円分もの資産評価益を得られる。奇しくも円高の日本の100兆円の差損との対称形になる。
 
 なぜアメリカドルが基軸通貨なのか。それはアメリカが唯一のスーパーパワーだからだが、ではなぜアメリカは唯一のスーパーパワーなのか。
 
 一つは世界がそう望むからだ。世界は先の戦争以後、とにかく戦争をしないためには良くも悪しくも世界をコントロールでき、しかも先進国としての価値観を有する存在が必要だった。それがアメリカなのであり、いくら大きくても人口が多くてもロシアや中国、インドやブラジルというわけにはいかない。
 
 アメリカはいわば世界から雇われたスーパーパワーなのであり、確かに自己中で価値観には腹立たしい物があり世界中から嫌われてはいるが、無秩序な世界に戻すよりはアメリカに今の地位に居てもらった方が世界にとって都合がよい。
 
 そのかわり、アメリカはスーパーパワーであるために膨大なコストを負担しなければならず、その負担増からあわやデフォルト(にはならないが)とまで騒がれるほどの経済危機に見舞われている。決して、スーパーパワーは楽な商売ではない。現に、格差解消デモがアメリカ全土で吹き荒れ、ティーパーティー運動が全米を覆っている。とても裕福な国の状態とは思えない。
 
 つぎに、アメリカがスーパーパワーで居られる理由はなんと言っても強大な軍事力にある。通常戦争では、アメリカと、他の全世界が戦争をやってもアメリカには勝てないとされているくらいの圧倒的な軍事力がアメリカの地位を保っている。したがって、上記の「英米が海外でらくらくと収益をむさぼれる秘密は軍事力ばかりにあるのではない。通貨覇権である。」は間違いである。軍事力の背景が有って、通貨覇権が成り立つからだ。
 
 企業が国際展開するのは当然だが、政府がそこに割り込んで対外投資を後押しする。対外資産をみすみす減らす円高・デフレを助長する増税に走るのは、いったいどういう神経か。政府・日銀の本来の役割は国内の貯蓄を国内に誘導させる成長促進策のはずである。
 
 故にこの結論も間違っている。確かに海外から送られ来るドルを円に変換すれば目減りしているが、今世界中が日本にとってバーゲンセールになっている時期、海外で資産を積み上げるのは決して間違ってはいないし、そしてその額は、ドル・円変換時の損失率よりも大幅に大きな率で増えている事実がある。この件は当ブログの「円高の恵み」でも書いたが、この通貨高によって獲得した海外資産は、この国の経済の信用力として揺るぎない価値をもたらしている。
 
 かつて有事の際のドル頼みと言われ、戦争になったり災害が起きたような場合はドルが買われ円が売られるのが常だったが、今では有事の際の円頼みになっている。これがどれほどの利益か、理解すべきだ。
 
 通貨が安いとどうなるかの見本が隣にある。
 
韓国の経済成長率 今年は物価上昇率下回る見通し

 国際金融センターなどが23日に明らかにしたところによると、モルガン・スタンレーをはじめ海外の主要投資銀行10行が公表した今年の韓国の経済成長率見通しは9月末現在、平均3.7%で、物価上昇率見通しの4.3%より0.6ポイント低かった。
 
 韓国はウォン安を誘導して、輸出競争力を高め、日本の市場を奪う戦略を立てた。それは一見してうまくいったかに見えたが、輸出黒字が増えるにしたがって対日赤字が増える結果になった。それは対極的に見れば日本にとって、ウォン安が日本に利益をもたらしたとさえ言える。つまり、韓国が日本にとって鵜になってくれたわけだ。
 
 さらに、そうやってウォン安が制御不可能になった結果、輸入コストが急激に増大し、そして制御不能のインフレが今韓国を襲っている。韓国につぶれられては日本に大勢の経済難民が押し寄せてくるし、アユを捕ってくれる鵜が居なくなる。やむをえず韓国を支援した結果が、あのスワップ枠拡大だ。あの方法は間違っていると思うが、韓国を支援しなければならない事実に変わりはない。
 
 だが、いかんせん国家に信用力がないためにインフレが停まらない。

 経済成長率が物価上昇率を下回る現象は、アジアでは韓国とインドが深刻だ。今年のインドの経済成長率見通しは7.5%、物価上昇率は9.0%。経済成長率を物価上昇率で割った倍率は0.83倍で、韓国(0.86倍)とほぼ同水準だ。韓国、インドのほか、フィリピン、タイも今年の経済成長率見通しが物価上昇率見通しを下回った。
 
 インドも、他のアジア諸国もやはり通貨はローカルであり、世界的に経済が落ち込むとどうしてもレートは安くなる。
 
 インフレが抑えられないのは無理もないのだが、一人日本だけが相変わらずデフレなのは、不景気だからデフレなのではなく、円の強さがもたらした結果だ。
 
 専門家は口を開けばデフレを何とかしなくてはならないと言うが、デフレが全て悪だと決め付けることはしてはならない。日本のデフレは、物余りのためではなくあくまでコスト低下による物だからだ。コストが安ければ、売値が安くとも利益は出る。本当のデフレで怖いのは、コストが下がらないのに売値が下がり利益が出なくなることだ。
 
 デフレ=悪とわめくだけでは芸がない。では、インフレなら良いのかと言えば、今の状態で実態のないインフレに誘導したりすれば、たとえば格差の拡大、復興事業の停滞など悪影響の方が多いのではないか。
 
 インフレにするのは簡単だ。印刷局でお札をどんどん刷って市中に流せばよい。むしろ今の日本ではそうすべきだとの声もあるが、それこそ実態のないインフレになる。止めた方がよいと思うが、通貨の流通量が厳密に本当にコントロールされているかどうかは別の話であり、適切量に至っていないのであれば、増やすべきだろう。だが、くれぐれもデフレ対策のためだけのインフレ誘導は止めた方がよい。要は、経済活性化のために金を使えばよいと言うことだ。
 
 韓国の話に戻すが 

 サムスン経済研究所の権純ウ(クォン・スンウ)巨視経済室長は、「経済成長率が鈍化し、物価が上昇する現象は良くない。2008年の世界的金融危機のときも原材料価格の上昇、ウォン安ドル高で、こうした現象が生じた」と説明した。
 
 原材料価格の上昇は世界中で共通だが、何故韓国は危ないのかの理由を正直に説明すればよいのに。

 大信証券のキム・ユンギ経済調査室長は「来年の物価は今年より下がり、経済成長率は今年とほぼ同じ水準を維持すると予想される。今の現象だけでスタグフレーションに陥ると速断することはできない」との見方を示した。
 
 即断は出来ない、といって、抑制できない時点ですでにスタグフレーションだと思うが。

中国はもっと深刻である。

北京・山本勲 中国経済はトリレンマをしのげるか

 中国経済がインフレ、成長失速、不良債務急増の“トリレンマ(三重苦)”に見舞われている。消費者物価指数の上昇率が6月から4カ月連続6%台に高止まる一方、2年余り続いた不動産バブルは陰り始めている。加えて世界同時不況脱却を狙った2008年末からの4兆元(約50兆円)の超大型景気対策が国の不良債務を急増させている。「世界経済のエンジン」と称賛された「中国モデル」は急速に色あせつつある。
 
 世界経済のエンジンに中国がなったことなど一度もない。外資を呼び込み水増し経済で成り立っていた中国が、外資の逃亡を防げなければ当然こうなる。そして、中国は今は成長し続けなければ国が崩壊する。そのようにしてしまった以上、成長を計画的に抑えることが出来ない。
 
  中国がインフレなのは、成長に欠かせない資源輸入が拡大し、輸入金額をつり上げ、そしてそれに伴わない元安がさらに財政を圧迫しているから。たとえば、中国はこの数年豊作続きだが、それでも食料輸入額は拡大し続けている。
 
 中国は輸出立国であり、内需への振り向けが出来ていない。先進国の経済低迷により、輸出利益が大幅に落ち込んでいる。

しかし、物価上昇率は政府目標の4%を大幅に上回り続けている。一方で今年半ばから中南部で民営中小企業の倒産が相次ぎだした。労賃と人民元の上昇で靴や衣料などの輸出加工業が行き詰まり、闇金融にはまった経営者の夜逃げや自殺が社会問題となっている。

この状態はすでに歯止めが利かないスタグフレーションといえる。中国は成長を計画的に抑えられず、自転車を必死にこぎ続けなければ国が成り立たない状態になっているからだ。

 本来は経済が上り調子だったこの10年間に、内需主導の成長に移行するための政治経済改革を断行すべきだった。改革の先送りが政治安定最優先の針の穴に糸を通すような難しい経済運営を余儀なくさせている。
 
 その通り。内需主導の政治改革を断行すべきだった。しかし、そのためには国民の受け皿が出来ていなかった。それは国民の教育レベルや道徳観など、有形無形の受け皿であり、格差の解消も出来ない中国が内需の拡大など出来るはずがないのだ。



上記に引用されているURLの記事を読む場合は下記の「続きを読む」をクリックしてください。但し、内容確認以外なら、敢えて読む必要はありません
以下は参照用の資料ですので、確認をされる以外はあえて読む必要はありません。

日本、円高とともに貧しくなる

配信元:
2011/10/23 12:15更新


【日曜経済講座】編集委員・田村秀男「成熟債権大国」は画餅

 野田佳彦政権は円高対策の名目で、政府資金を使って日本企業による海外向け投融資を後押ししている。対外資産大国日本の対外投資促進策は、100年以上前の大英帝国のような成熟した債権国をめざす一環だと評価する向きもあるが、楽観がすぎる。国家戦略不在の場当たり策でしかない。円高を前提にするなら日本国民がせっせと貯(た)めた富の多くが失われていく。
 
画像 円高に圧迫される日本の対外純資産

 国際収支統計によれば、日本の対外投資収支は昨年が11兆7022億円、今年前半が7兆2764億円の黒字になっている。貿易収支は円高や米欧経済の低迷、東日本大震災による生産設備の毀損(きそん)などで輸出が振るわず、それぞれ4兆238億円、3兆4054億円の黒字にとどまり、今年4~6月期は1兆2489億円の赤字に転落した。

 ◆見かけ倒しの対外資産

 日本の対外黒字を支える主役は今や、企業による対外直接投資や金融機関の対外証券投資の収益となっている。日本の対外純資産はこの6月末で260兆3780億円に上る。世界最大であり、海外からの果実はいかにも頼もしいように見えるが、見かけ倒しである。

 海外で稼ぐ富はもちろん外貨建てである。日本国内の帳簿に計上される投資収益は円建てに換算される。円高になればなるほど、ドルなど現地通貨による所得は円に直せば減っていく。対外投資は増え続けていても、大きく円高に振れると円建ての収益は逆に減ることもある。現に投資収支黒字は2007年の16兆3338億円をピークに減り続け、昨年は11兆7022億円まで細った。

 投資収益を生む母体である海外資産規模はドルでみるのが実態に近い。

 07年から3年間でドル建てでは1・4倍になっているが、円建てでは横ばいである。07年から始まった円高ドル安の流れに圧迫されて対外純資産の円建て評価額は増えず、膨張するドルベースでの資産額とのギャップが大きく開いている。

 仮に07年の円ドル相場水準で推移したとすれば、10年末の対外純資産は財務省の対外資産統計の251兆円よりも100兆円あまり多くなった計算になる。投資収益も約4割増えたはずである。いわば、円高のために日本は自国通貨換算で3年間に100兆円以上も海外での資産を減らしたことになる。

 ◆通貨覇権国の利益

 近代歴史上、対外投資で巨大な収益を稼いできた国は「帝国」と呼ばれる。まずは19世紀から20世紀初期までの大英帝国であり、第二次大戦後は基軸通貨ドルを持つ米国である。英米が海外でらくらくと収益をむさぼれる秘密は軍事力ばかりにあるのではない。通貨覇権である。

 大英帝国の場合は、金本位制で世界に君臨し、ロンドン金融市場を国際金融の中心に据えた。世界の金銀はロンドンに集中し、英国は金銀相場を思うがままに操縦した。植民地インドは銀本位制であり、インドは金本位の英通貨、ポンド建てで宗主国と資金決済を余儀なくされた。

 英国はインド向け債務が膨れ上がると、銀相場を金に対して高騰させる自国通貨安政策をとり、債務を減らすなど、莫大な為替差益を徴収した。英国の軍事費や国家公務員年金はインドが通貨ルピーで負担する。銀価格を上昇させると英国政府と国民が豊かになる仕組みだった。これが通貨を通じた搾取メカニズムである。

 現代の米国は大英帝国のような植民地を持たないが、基軸通貨ドル相場を引き下げることで、富を増やすことができる。米国の対外総資産残高は10年末で20兆3100億ドル(約1654兆円)に上る。ドルは07年以来、主要国通貨平均値に対して年間4~6%程度安くなっている。6%のドル安だと、米国は約100兆円分もの資産評価益を得られる。奇しくも円高の日本の100兆円の差損との対称形になる。

 日本など外国の在米資産はドル建てなので、外国企業などの対米債権者が為替評価損を被る。リーマン・ショック後、米国はドル札発行量をそれまでの3倍まで増やすドル安政策をとってきたが、通貨覇権国として巨大な利益をやすやすと得ていることになる。日本は自国通貨建ての貿易も対外投融資もしない、ドルに依存したままだ。「成熟した対外債権大国」として安定した収益を海外で稼ぐことは絵に描いた餅でしかないのに、気づかない。

 企業が国際展開するのは当然だが、政府がそこに割り込んで対外投資を後押しする。対外資産をみすみす減らす円高・デフレを助長する増税に走るのは、いったいどういう神経か。政府・日銀の本来の役割は国内の貯蓄を国内に誘導させる成長促進策のはずである。

韓国の経済成長率 今年は物価上昇率下回る見通し

2011/10/23 11:11

【ソウル聯合ニュース】韓国の今年の経済成長率が物価上昇率を下回る見通しだ。

 国際金融センターなどが23日に明らかにしたところによると、モルガン・スタンレーをはじめ海外の主要投資銀行10行が公表した今年の韓国の経済成長率見通しは9月末現在、平均3.7%で、物価上昇率見通しの4.3%より0.6ポイント低かった。

 今年の韓国の四半期別の経済成長率は、1~3月期が4.2%、4~6月期が3.4%で、7~9月期は3.4%の見通し。一方、消費者物価上昇率は1~3月期が4.5%、4~6月期が4.2%、7~9月期が4.8%だった。

 経済成長率が物価上昇率を下回る現象は、アジアでは韓国とインドが深刻だ。今年のインドの経済成長率見通しは7.5%、物価上昇率は9.0%。経済成長率を物価上昇率で割った倍率は0.83倍で、韓国(0.86倍)とほぼ同水準だ。韓国、インドのほか、フィリピン、タイも今年の経済成長率見通しが物価上昇率見通しを下回った。

 サムスン経済研究所の権純ウ(クォン・スンウ)巨視経済室長は、「経済成長率が鈍化し、物価が上昇する現象は良くない。2008年の世界的金融危機のときも原材料価格の上昇、ウォン安ドル高で、こうした現象が生じた」と説明した。

 LG経済研究院の申ミン栄(シン・ミンヨン)経済研究室長は「欧州問題の早期解決が難しく、中国の経済成長率の鈍化、米国の低成長持続などの問題もあり、韓国が低成長局面に入るとみられる」と述べた。

 一方で、韓国経済がスタグフレーションに陥る可能性はないとの意見も多い。

 大信証券のキム・ユンギ経済調査室長は「来年の物価は今年より下がり、経済成長率は今年とほぼ同じ水準を維持すると予想される。今の現象だけでスタグフレーションに陥ると速断することはできない」との見方を示した。


北京・山本勲 中国経済はトリレンマをしのげるか

2011.10.22 07:46 [緯度経度]

 中国経済がインフレ、成長失速、不良債務急増の“トリレンマ(三重苦)”に見舞われている。消費者物価指数の上昇率が6月から4カ月連続6%台に高止まる一方、2年余り続いた不動産バブルは陰り始めている。加えて世界同時不況脱却を狙った2008年末からの4兆元(約50兆円)の超大型景気対策が国の不良債務を急増させている。「世界経済のエンジン」と称賛された「中国モデル」は急速に色あせつつある。

 08年9月のリーマン・ショック後の不況で、中国も09年1~3月の国内総生産(GDP)成長率が6・1%まで落ち込んだ。それが同年4~6月には7・9%まで戻し、年間で9・2%、昨年は10・4%と3年ぶりに2桁成長に復帰した。

 しかし、4兆元の景気対策は銀行融資の急拡大と通貨供給量の激増を招いた。融資残高の増加額は09年に前年比32%増の9・6兆元、10年は20%増の7・95兆元を記録。通貨供給量の指標であるM2(現金と当座預金・普通預金に定期預金などの総計)はそれぞれ28%、20%も激増。09年の融資増加分はGDPの約3割に相当する巨額さだ。

 政府が超大型浮揚策に踏み切ったのは、中国経済が5年連続の2桁成長を経て、北京五輪後は不動産バブル崩壊に向かう傾向が強まっていたからだ。国内景気後退と世界不況が重なれば政治不安を招く、との危機感からとみられる。

 だが度を越した浮揚策の弊害は昨年半ばからインフレ、不動産バブルの膨張となって表面化した。同年末には共産党自ら金融緩和の終了を宣言、インフレ抑制に軸足を移し、利上げと銀行の預金準備率引き上げを繰り返してきた。

しかし、物価上昇率は政府目標の4%を大幅に上回り続けている。一方で今年半ばから中南部で民営中小企業の倒産が相次ぎだした。労賃と人民元の上昇で靴や衣料などの輸出加工業が行き詰まり、闇金融にはまった経営者の夜逃げや自殺が社会問題となっている。

 不動産相場も上海など大都市で横ばいから低下に転じ始め、転機を迎えつつある。7~9月のGDP成長率も9・1%と1~3月(9・7%)、4~6月(9・5%)を下回った。

 不気味なのは地方政府や傘下の投資会社の債務急増だ。財源難の地方政府は好機到来とばかりに、新都市開発や高速道路などのインフラ(産業基盤)建設を競った。しかしゴーストタウン化した新都市や車の走らない有料高速道路の映像や報告がインターネットなどで飛び交っている。

 政府当局によると、こうした地方政府がらみの債務総額は10・7兆元(約130兆円)。中央政府分など国の公共部門すべてを含めても「債務の対GDP(約40兆元)比は5割前後と警戒線以下にある」(劉明康・中国銀行業監督管理委員会主席)とのことだ。

 しかし中国でも「シャドーバンキング」と称される、ヘッジファンドやアングラ金融などの資金が「約10兆元にのぼる」(中国評論ネット)とされる。国有金融機関など公的資金の一部がこれらに流れているとの見方も根強い。

 もし金融引き締めを続けて成長率が5%以下に落ち込めば、こうした“隠れ債務”が一気に表面化して政治不安になりかねない。一方、公共事業主導の従来型成長を繰り返せば、インフレによる社会不安とさらなる不良債務増を招く。

 本来は経済が上り調子だったこの10年間に、内需主導の成長に移行するための政治経済改革を断行すべきだった。改革の先送りが政治安定最優先の針の穴に糸を通すような難しい経済運営を余儀なくさせている。
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コメント

TPPについて

円高やデフレに関連してでもあるのですが、ぜひたかおじさんのTPP賛否に対するご意見をお聞かせいただけないでしょうか。
先日、政府が「TPP協定交渉の分野別状況」を公表しました。

http://www.npu.go.jp/policy/policy08/pdf/20111014/20111021_1.pdf

たかおじさんが以前書かれたもので

《FTAを農業の犠牲にして良いのか》
http://takaojisan.blog13.fc2.com/blog-entry-369.html

↑は拝見しましたが、今ネット上での反対意見の多数は農業以外の分野に関しての危惧が取りざたされています。既にご存じとは思いますが、中野剛志氏や三橋貴明氏らが反対の急先鋒で、彼らの動画や主張が広範囲に拡散されています。
もっともだと思う部分あり、しかし「本当にそんなことになるのか」と半信半疑でもあります。

保守も左翼も賛否入り乱れていて、親中派の多くは無論反対していますが、保守も賛成もしくは容認派を「親米ポチ」だの「アメリカへの売国奴」だのと罵倒します。
桜井よし子氏などは明確に推進派ですが、親米ポチの売国奴とレッテル張りしてしまう人たちに同調できないでいます。
農業や医師会の中の既得権益者が、保守層を利用している一面もあるでしょうし、TPPが中国に対する牽制になるというのは事実だと思います。
現に、中国は「TPPに参加するな」と強い圧力をかけてきていますし。

私は「交渉に参加すべし」と思っています。
アメリカに○○される、××されるという被害者的といおうか自虐的といおうか、そんな受け身でやられっ放しになるかのような論調には食傷気味です。

「日本が譲れないもの」を明確にし、断固として交渉に臨んでもらいたいのです。
一方的な問いかけで申し訳ありません。





No title

私もTPPに対するたかおじさんの意見を聞いてみたいです。推進派はとりあえず参加して日本に有利なルールを設定すべきだと言ってますが、今の日本政府にそんな交渉力を望むことがそもそも無理な気がしております。

話は変わりますが、中国から輸入しているものはレートが固定制なので価格は上昇し続けるという認識でよろしいのでしょうか?

TPPについて

>2011-10-24 08:15 | 麻美様
>2011-10-24 12:31 | 花岡 鉄様

>http://www.npu.go.jp/policy/policy08/pdf/20111014/20111021_1.pdf

ご紹介下さりありがとうございました。初めて目にしましたが、ざっと目を通しただけで、内容の精査を行っておらず、それに基づいた回答にはならないかも知れませんが、私としては6:4位で参加すべしと思っています。
>
>たかおじさんが以前書かれたもので
>
>《FTAを農業の犠牲にして良いのか》
>http://takaojisan.blog13.fc2.com/blog-entry-369.html
>
>↑は拝見しましたが、今ネット上での反対意見の多数は農業以外の分野に関しての危惧が取りざたされています。既にご存じとは思いますが、中野剛志氏や三橋貴明氏らが反対の急先鋒で、彼らの動画や主張が広範囲に拡散されています。
>もっともだと思う部分あり、しかし「本当にそんなことになるのか」と半信半疑でもあります。

まず、これを書いた当時は、そして今もですが、TPP参加反対のほとんどが農業に対する打撃になるから止めろと言う物でした。確かに圧倒的な農産物輸出国であるアメリカや、農産物が輸出品にウェイトを占めるアジア諸国と、食糧自給も40%を切っている(実際は飼料、肥料、燃料などを考えると、自給率は20%もないと言えますが)日本とでは圧倒的に日本が不利だから参加をやめろと言う意見に対し、それを理由に全ての分野で止めるのは間違っていると言う物でした。それは今でも変わりません。

しかし、
>
>保守も左翼も賛否入り乱れていて、親中派の多くは無論反対していますが、保守も賛成もしくは容認派を「親米ポチ」だの「アメリカへの売国奴」だのと罵倒します。

これは論外です。

>現に、中国は「TPPに参加するな」と強い圧力をかけてきていますし。

最初中国は前向きだったようですね。しかし、これが一方的にアメリカを利する物であり、一方中国締めだしになるとの理屈らしいですが、むしろ、自由貿易にたいする恐怖があると考えられます。
>
>私は「交渉に参加すべし」と思っています。

それは確かにその通りで、交渉には参加すべきでしょうね。

>「日本が譲れないもの」を明確にし、断固として交渉に臨んでもらいたいのです。
>一方的な問いかけで申し訳ありません。

ただ、花岡様の仰るように

>私もTPPに対するたかおじさんの意見を聞いてみたいです。推進派はとりあえず参加して日本に有利なルールを設定すべきだと言ってますが、今の日本政府にそんな交渉力を望むことがそもそも無理な気がしております。

それが問題ですね。

私が全面的な賛成とも反対とも言えないのは、まず交渉が行われて中身がどのようなかものかの詳細が分からないからです。 それと、参加対象国の中ではアメリカがGDPの3分の2、日本がほぼ4分の1を占め、当然取引高では日米間が圧倒的な物になります。すると、農産物はむろん、アメリカが圧倒的な力を持っている知的財産(これがくせ者で、アメリカの主張する知的財産の解釈が国際社会とずれていて、極めてアメリカが恣意的にそれを用いる可能性があります)、特許一つにしても規準が英語であり、日本の特許が国際的には非常に不利なのは日本語による特許申請が極めて不利である状況があります。したがって、この知的財産権の扱いをどうするのか、また同じくアメリカが圧倒的力を持っている金融サービス面での障壁撤廃が果たして公平なのかとの疑問もあります。

ただ、今のような世界規模の不景気で、特にアメリカが大きく問題を抱えているとき、日本が多少の犠牲を払ってもアメリカを支える必要は常にあるとは思っています。

三橋氏の言うような理由で日本に不利な点は確かにあると思います。しかし、大所高所から見て、日本の地位保全のためにはそれも受け容れなければならないかと思いますが、ただし交渉の中身次第です。

それが金融サービスや知的財産権などの不利が予想されても、締結すべき理由です。また、確かに中国牽制にもなるでしょうし、そのシグナル発信にもなるでしょうから。ただ、日本企業がTPP参加をプラスに利用できる土壌が本当にあるかどうか。まあ、製造業にはあると思います。農業は駄目ですね。サービス業は大丈夫だとは思っています。なぜなら、日米でサービスに対する評価が文化的な理由で相当違うからです。

ただ、アメリカは貿易に対しては極めて不公正を平気でやります。かつて自動車輸出の数量規制を押しつけてきたなどその典型でしょう。いまも、落ち込んだ自国の自動車産業を助けるためには政府を上げてなりふり構わず非関税障壁を設けています。それがTPP締結で改善されるなら歓迎ですね。ただし、アメリカは油断がならない、かなり不公正であるという事実をふまえ、交渉に臨む必要があります。今の政府に出来れば良いのですが。

>話は変わりますが、中国から輸入しているものはレートが固定制なので価格は上昇し続けるという認識でよろしいのでしょうか?

いえ、元はドルに対して固定(ドルペック)なので、ドルが下がれば円から変換した時点で輸入価格は下がるはずですが。

No title

人民元は通貨バスケット制で一定の幅で複数の国際通貨と連動させているということと同じことですか?また昨年6月にドルペッグを解除したというようなニュースを見たような気がしますが。
もし円と一定の幅で連動しているとすればその幅を超えた円高は日本にメリットはありませんね。もしそうであるなら中国のインフレと同時に中国産の価格も上昇するのではないかと思うのですが。
知識がないので拙い内容ですみません。

No title

>2011-10-24 18:30 | 花岡 鉄様

>人民元は通貨バスケット制で一定の幅で複数の国際通貨と連動させているということと同じことですか?また昨年6月にドルペッグを解除したというようなニュースを見たような気がしますが。

http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPnTK867568820100619
中国人民銀行が人民元の柔軟性を徐々に高めると発表

これですかね。この記事に因れば、徐々にドルペックを解除する用意があるとだけ言っているようですし、実際にたびたび元は値上がりしていますが、あくまでドルに対して一定額だけのようです。つまり、ドルに対するレートが変わっているのであって、変動制というわけではないし、実際に国際通貨とのバスケット制は中国は提唱していますが、中国だけが実施しても余り意味はないはず。実際にやってないんじゃないでしょうか。

あと、いくつかの地域と元による決済の取り決めはしたようですが、規模は微々たる物のようです。このような試みは、ドルの目減りに悲鳴を上げたオペックなどが、アラブ共通通貨のバスケット制を試みたと記憶していますが、うまくいっていないと思います。結局はドルが加入しないと、他国の通貨はあまりに弱すぎますから。

ただ、中国の場合、言うこととやることが違うので、結果を見るしか有りません。

いずれにせよ円が対ドルで値上がりしているに連れて、対元でも値上がりしているようです。と言うことは、中国からの輸入品は値下がりしている理屈です。

>もし円と一定の幅で連動しているとすればその幅を超えた円高は日本にメリットはありませんね。もしそうであるなら中国のインフレと同時に中国産の価格も上昇するのではないかと思うのですが。

円との一定幅ではなく、やはり見る限りドルとの一定幅で変化していますね。ただ、時々切り上げ圧力があり、嫌々ながら切り上げてはいるようですが、それ以外は元がドルに対し無関係に動いているようには見えないのですが。

>知識がないので拙い内容ですみません。

いや、私も確たる根拠があるわけではなく、中国の言うことは信用できない、実際のチャートを見ると、未だにドルペックではないかと言うだけのことです。

TPP

たかおじさん様、割り込みご容赦下さい。
麻美様
花岡 鉄様
日頃のコメントに滲む、真実の追求に対する真摯な姿勢は、私如きのナマクラ者にとってはただ敬服 するばかりです。

TPPの件ですが、私も始めは参加の必要を感じませんでした。
関税による不利は、同等の品質が同等のコストにて提供される競合関係に於いて生ずるのであり、多くの日本の輸出産品に見られる他の追随を許さぬ品質には無関係である点を始めとして、他には反対派の著名な方々の主張を是と認めるからです。
どう考えても日本の国内的見地に於いてメリットがない中、参加すべき理由を考えるならば、国際的見地を当たらねばなりません。
私もそこまで緻密に展開できる知識も能力もある筈はありません。
以前、たかおじさん様にはご紹介申し上げた事があるのですが、政治的な分析に非常に長けたブログ(ランキングには不参加)がありますのでご案内致します。(もし、ご存知の場合は失礼はご容赦にて)

ブログ名:白髪頭でズバリと斬る(blog.livedoor.jp/gold_7777/)

私もこれを読んで、国際政治の見地から考えると、参加やむなしとの意見に変わりました。
危惧するのは、花岡様ご指摘の通りの現政権の交渉能力に加え、到底国際政治の観点には及ぶべくもない無知識です。
米国が推進したがり、加えて日本の参加を求める理由をわきまえるか否かで、交渉に於ける日本の主導性も異なってくると云えるからです。

TPP

>2011-10-24 21:46 | あづまもぐら様

>たかおじさん様、割り込みご容赦下さい。

いつでも大歓迎です。

>日頃のコメントに滲む、真実の追求に対する真摯な姿勢は、私如きのナマクラ者にとってはただ敬服 するばかりです。

いえいえ、こちらに書き込んでくださるみなさん、それぞれ同じだと思いますよ。

>どう考えても日本の国内的見地に於いてメリットがない中、参加すべき理由を考えるならば、国際的見地を当たらねばなりません。

本当に国内的見地に於いてメリットがないかは私には断定できません。確かに日本の技術は民間技術に於いておそらく無敵だと思われますが、前々から主張しているようにアメリカにもかなりの技術的資産があります。ただ、民生分野でそれを実現できる方向にないと考えています。

ボーイング787の製造で、日本がかなりの重要部分を36%担ったとの報道がありましたが、TPP締結の結果もっと伸びる可能性も否定は出来ないと考えています。ただし、条件の詳細が煮詰まっていない以上、それは交渉次第なのでしょうが、確かにみなさんの危惧されるように、果たして今の政権にその交渉能力があるかどうかがはなはだ疑問です。というより、ないでしょうね。

それと、アメリカ自体非常に身勝手な国であり、今まで散々煮え湯を飲まされてきています。TPP締結が彼らの身勝手に口実を与えるか、日本が対抗しうる手段になるかはそれも両刃の剣だと思っています。アメリカは、日本以上のポピュリズムが大きく政治を動かす国であり、金をもらったロビー活動家の存在は独自の物があります。したがって、TPPが彼らの手にかかればアメリカのためだけのTPPになる可能性があると言うことです。

私がどちらかと言えば参加に傾いているのは、喩え経済的なメリットが日本に少なくとも、アメリカとの関係を考えた場合、国家の安全保障面も考えなければならないと思うからです。いわば損して得取れ、です。

まあ、日本だけで世界から孤立した経済を営むのは不可能であり、また世界一の債権国、純対外資産保有国という立場は、世界がそれを認めて初めて成り立ちます。いわば金持ちの義務が有るわけです。その見地からも、日本の得にならないから拒否すべきと言いきれないと思っているわけです。

>以前、たかおじさん様にはご紹介申し上げた事があるのですが、政治的な分析に非常に長けたブログ(ランキングには不参加)がありますのでご案内致します。(もし、ご存知の場合は失礼はご容赦にて)

>ブログ名:白髪頭でズバリと斬る(blog.livedoor.jp/gold_7777/)

ええ、良いブログですね。読んでいますよ。

私は可能な限り多くの人のブログを読んでいますし、むろん、反対の立場の人たちの物も読んでいます。結局その過程で、上記のような考えに向いてきたわけで、おそらくこのブログも私に影響を与えているのではないかと思います。

>危惧するのは、花岡様ご指摘の通りの現政権の交渉能力に加え、到底国際政治の観点には及ぶべくもない無知識です。
>米国が推進したがり、加えて日本の参加を求める理由をわきまえるか否かで、交渉に於ける日本の主導性も異なってくると云えるからです。

そうですね。これについては安心して任せるべきと主張するブログはないのでは(?)。

No title

あづまもぐら様
いつもコメントを参考にさせていただいております。
ご紹介いただいたブログはまったくその存在を知りませんでした。早速、最新のエントリーを読みました。TPP推進の理由としては最も納得できるものでした。先日の産経新聞正論欄で屋山太郎氏が、戦前のブロック経済を批判したうえで経済のグローバル化であるTPPを進めるべきと書いていました。私はTPPはグローバル化ではなく当初からブロック経済だと思っていましたので屋山氏の意見は頷けるものではありませんでした。今でも推進派の多くはグローバル化だと言ってるのではないでしょうか。
しかし上記ブログにはTPPははっきりとブロック経済であると書いてあり、その点にはまったく同意しました。そしてその上で世界恐慌に備えてブロック経済に参加すべきであるという私にとっては目から鱗の見解が出てきました。そういう観点からTPPに参加すべきという意見を初めて見ましたが、この点についても同意できました。
ただ一抹の不安を覚えたのは、ブロック経済から外されようとしている中国の動向です。戦前日本は世界のブロック化から外されたあげく、どのような行動に出たかはみんな知っていることですが、中国がそのような行動に出ないという保証はなくむしろ当然行動を起こすだろうと思えるところです。上記ブログは中国vs欧米の仮説からこの論を展開していますので当然の帰結とも言えますが。そうするとTPP参加と安全保障の強化は一体のものとして考えていく必要がでてくると思いました。
私自身TPPについてはまだ一定の結論を持っていませんが、上記ブログは非常に参考になりました。ありがとうございました。

No title

>2011-10-25 12:45 | 花岡 鉄様

横から申し訳有りませんが、

>私はTPPはグローバル化ではなく当初からブロック経済だと思っていましたので屋山氏の意見は頷けるものではありませんでした。今でも推進派の多くはグローバル化だと言ってるのではないでしょうか。

グローバル化が一概に悪いとは思いませんが、世の中猫も杓子もグローバル化というのは違うと思っています。地域の利害関係は、世界規模の物とは違い、やはり地域の国家同士の価値観や利害関係と大きく関係しているからです。イスラム圏、東欧圏、西欧圏、南米、アジアそれぞれ大きく経済発展度も異なる物をなんでもかんでもグローバル化という例の民主党のつたなさはそこにあるのでしょう。

>しかし上記ブログにはTPPははっきりとブロック経済であると書いてあり、その点にはまったく同意しました。

そうですね。そして、交易規模の巨大さから、結局は日米間の二国間取引に近い物になりかねません。

>そしてその上で世界恐慌に備えてブロック経済に参加すべきであるという私にとっては目から鱗の見解が出てきました。そういう観点からTPPに参加すべきという意見を初めて見ましたが、この点についても同意できました。

それもそうだと思います。ヨーロッパの信用低下、経済不振、アメリカの経済低迷が日本と無関係であるはずがなく、結局日本の一人勝ちは認められないだろう、日本も犠牲を払わなければならないだろうと思うわけです。損して得取れ、です。

>ただ一抹の不安を覚えたのは、ブロック経済から外されようとしている中国の動向です。そうするとTPP参加と安全保障の強化は一体のものとして考えていく必要がでてくると思いました。

全くです。国家の安全保障は常に考えなければならず、経済がそこから外れる理由はありません。中国のみならず、それはロシアにも言えることだと思いますが。

ただ、中国の暴発はやはり力で押さえつけなければならない物があります。妥協すべきは中国側と思っています。そのためにも、ブロック経済の枠組みを保ちながら、グローバル経済の一体化は必要があるのでしょう。

私が、6:4で完全に参加賛成ではないのは、

1)まず交渉が済んでいないこと、つまり内容が不透明であること。

2)アメリカが変わるとは思えないこと。つまり建前はどうであれ、アメリカのためだけのTPPにないかねないかと言うこと。

3)民主党がことを理解しているとは思えなく、交渉能力を有していないこと

との理由があるからです。

No title

たかおじさん様

>グローバル化が一概に悪いとは思いませんが、世の中猫も杓子もグローバル化というのは違うと思っています。

TPP推進派の多くは「ブロック経済=悪、TPP=グローバル=善」という観点から論じているにも関わらず、ブロック経済であるTPPをさもグローバルであるかのようなとらえ方で善としている論理的矛盾を持っています。反対派からGDPから考えればアメリカとの二国間交渉で済む話ではないかと言われると反論できないのはこの矛盾のためだと思います。まずTPPとはブロック経済であるということを認め、ブロック経済に参加することの日本の大局的なメリットを説明しなければ推進理由は明確にならないと思います。

>1)まず交渉が済んでいないこと、つまり内容が不透明であること。

これについては内容が明らかになった時には抜けられない可能性が高いように思います。日本が有利に交渉を進めるためには日本国内でTPP反対の声が大きいほうが交渉材料になりそうです。

>2)アメリカが変わるとは思えないこと。つまり建前はどうであれ、アメリカのためだけのTPPにないかねないかと言うこと。

平成の日米修好通商条約にならなければいいでのですが。

>3)民主党がことを理解しているとは思えなく、交渉能力を有していないこと

これについてはまったくその通りです。

EU内でドイツ経済が好調な理由を日本も研究する必要があるのではないでしょうか。ブロック内で優位性を決定する要素とは何でしょうかね?

No title

たかおじさん様

>2011-10-25 15:55 | 花岡 鉄様


>まずTPPとはブロック経済であるということを認め、ブロック経済に参加することの日本の大局的なメリットを説明しなければ推進理由は明確にならないと思います。

それはその通りだと思います。日本の対極的なメリットとは、経済的メリット、日本が世界で果たすべき役割、国家の安全保障など全てが含まれると思います。

>これについては内容が明らかになった時には抜けられない可能性が高いように思います。日本が有利に交渉を進めるためには日本国内でTPP反対の声が大きいほうが交渉材料になりそうです。

内容が明らかになった時点で抜けられないのは、やくざの脅しとおなじです。常に判断材料を与えられ、その判断に基づき行動が出来なければ交渉とは言えません。

まあ、それがアメリカという国との交渉なのですが、それが民主に出来るかという問題に立ち返りますね。

>平成の日米修好通商条約にならなければいいでのですが。

理論的には、アメリカに対する最大の債権国である日本の立場は強いはずですが、それがそうではないことに危惧があるわけです。

>これについてはまったくその通りです。

まあ、万人の認識だと思います。

>EU内でドイツ経済が好調な理由を日本も研究する必要があるのではないでしょうか。ブロック内で優位性を決定する要素とは何でしょうかね?

技術力ですね。それと、国民性、つまりギリシャやイタリアなどのようなケセラセラではないと言うことでしょうか。

No title

不躾に問いかけしておきながら、コメントが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。たかおじさんに同意です。
あづまもぐらさんご紹介のブログも大変勉強になりました。
私も民主党政権が交渉・・・ということに不安は大きいです。実際は官僚次第かもしれませんが。

かつてスーパー301条で日本の衛星産業が壊滅的な打撃を受けましたが、そうまでしても、日本の半導体・自動車産業を守りたかったわけで、押しつけてきたアメリカの気持ちもわからないでもありません。

けれども、TPPを足蹴にするというか、反対派の中にはあまりに歪んだ反米意識が見え隠れしている人もいますので要注意と思っています。
その内、アメリカが拳銃を日本に売りつけたくて、非関税障壁として銃規制を変えさせられ、日本は銃社会になるぞと言い出す者が現れかねません。

No title

>2011-10-29 10:16 | 麻美様

>不躾に問いかけしておきながら、コメントが遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。


いえいえ、お気になさらずに。

>私も民主党政権が交渉・・・ということに不安は大きいです。実際は官僚次第かもしれませんが。

実際には、今の野田政権は官僚べったりです。よほど、脱官僚支配での失敗に懲りたのでしょう。自分たちの無能を自覚せずにやったからですが、それは今も変わらず、以前より強固な官僚支配になってしまっています。増税既定路線などそうなんでしょうけど。

TPP交渉も官僚の書いたシナリオでやると思いますが、そのシナリオを理解してないし、なにしろ、アメリカは民主政権を頭から腑抜けだと思ってますからまともな交渉など成り立たないですね。

>かつてスーパー301条で日本の衛星産業が壊滅的な打撃を受けましたが、そうまでしても、日本の半導体・自動車産業を守りたかったわけで、押しつけてきたアメリカの気持ちもわからないでもありません。

身勝手なアメリカに対抗する日本の姿勢も私には分かります。ずいぶん煮え湯を飲まされていますからね。

>けれども、TPPを足蹴にするというか、反対派の中にはあまりに歪んだ反米意識が見え隠れしている人もいますので要注意と思っています。

それはそうですね。二言目にはアメリカのポチ、言いなりになるというのはそれ以上の思考を停止させています。

>その内、アメリカが拳銃を日本に売りつけたくて、非関税障壁として銃規制を変えさせられ、日本は銃社会になるぞと言い出す者が現れかねません。

いやはや、その通りですよ。非関税障壁と言って、現実にはアメリカのルールで貿易をやることになるのが一番の問題ですから。

鋼のように強い日本経済

 いずれにしても円高は見かけ上の対外純資産を減らすが、円高も、対外純資産も両方とも日本の経済の強力さを象徴している。自国通貨レート×対外純資産で計算すると見せかけの金融やITではなく経済国力を表せそうに思う。両者は調整パラメータで一方だけを論ずることは良くなくてたとえばどちらかのパラメータが世界一の国の状況を回避するため別のパラメータを思いっきり上げると一時は経済理論で下がるが見せかけの操作の幅はどんどんせまくなる。つまり無から有を生み出す力が経済国力だとすると、世界中は認めたくないのだがものづくりが世界一だからそういうことになってしまう。日本の失われた数十年は海外の日本法人の利益還流を国策として海外が行ってきたためでTPPをやると強いものづくりの分野では高度成長状態が再現されることは想像に難くない。全産業そういう風にできるはずで、改良や開発を阻む既得権益構造をどう改良するかが社会システムとしてある。しかも、弱い部門はいつまでも弱くていいのかという疑問が重く残る。

鋼のように強い日本経済

>2011-11-02 23:59 | 山陰語部様

> いずれにしても円高は見かけ上の対外純資産を減らすが、

いや、対外純資産を円で評価する場合以外は減らない。円で評価するのは国内にある会社が決算をするときだけの話であり、実質損失は発生しない。

利息を受け取って、円に転換するときに損失が発生するが、外貨のまま保有すれば損失は発生しない。

>円高も、対外純資産も両方とも日本の経済の強力さを象徴している。

その通り。

>自国通貨レート×対外純資産で計算すると見せかけの金融やITではなく経済国力を表せそうに思う。両者は調整パラメータで一方だけを論ずることは良くなくてたとえばどちらかのパラメータが世界一の国の状況を回避するため別のパラメータを思いっきり上げると一時は経済理論で下がるが見せかけの操作の幅はどんどんせまくなる。

思い切り挙げるにしてもその係数が未知であれば表現のしようがない。

>つまり無から有を生み出す力が経済国力だとすると、世界中は認めたくないのだがものづくりが世界一だからそういうことになってしまう。

別に世界中も認めていると思う。技術による付加価値のみが富を創出するのであり、金融はあくまで金を動かして利ざやを取るだけのこと。金が動かなくなれば金融も停まる。

>日本の失われた数十年は海外の日本法人の利益還流を国策として海外が行ってきたためでTPPをやると強いものづくりの分野では高度成長状態が再現されることは想像に難くない。

理屈はそうでも、政治はそのように動かないのは過去にも実証済み。

>全産業そういう風にできるはずで、改良や開発を阻む既得権益構造をどう改良するかが社会システムとしてある。しかも、弱い部門はいつまでも弱くていいのかという疑問が重く残る。

まあ、競争社会だから、保護が必要な産業が廃れるのはある意味産業の新陳代謝のためには必要なことと。古い産業がいつまでもそのまま生き残ると、中国のようなことになる。

No title

余所のブログで申し訳ありません。先日あづまもぐらさんに紹介いただいたサイトなんですが、野田総理の外交を保守だと判断しているようですが、その点については疑問を感じています。もしそうでないならTPP参加が安全保障の側面があるということにも疑問が出てきます。野田総理はTPPの次は日中韓FTAを目指すと発言したそうです。こういう発言があるとブロック経済による安全保障効果に疑問が出てきませんか?ASEANの大国インドネシアがTPPに参加していない理由がアメリカが参加してきたことによって当初の意義とは違ってきたことによるとか。やはり慎重にならざる負えないと思うのですが。

No title

2011-11-04 16:16 | 花岡 鉄様
>
>余所のブログで申し訳ありません。先日あづまもぐらさんに紹介いただいたサイトなんですが、野田総理の外交を保守だと判断しているようですが、その点については疑問を感じています。もしそうでないならTPP参加が安全保障の側面があるということにも疑問が出てきます。野田総理はTPPの次は日中韓FTAを目指すと発言したそうです。こういう発言があるとブロック経済による安全保障効果に疑問が出てきませんか?ASEANの大国インドネシアがTPPに参加していない理由がアメリカが参加してきたことによって当初の意義とは違ってきたことによるとか。やはり慎重にならざる負えないと思うのですが。


まず、何が保守で何が革新家の判断基準が人により違いますので、他の方の判断を私がとやかく言うようなことではありません。

ただ、野田総理の前任者達は革新と言うよりたんなる愚か者、売国奴であり、保守革新で判断すべき対象ではなかったのにたいし、野田氏は私なりに確かに保守ではあろうと思います。

彼を私が評価しないのは、とにかく低姿勢でボロを出さずに、政権維持を最優先とし国益をないがしろにしているからです。その意味で韓国に対する姿勢や、特亜に対する姿勢、アメリカに対する姿勢自体も煮え切らない物がありますが、今確実に日本は中国の崩壊に備えた体制を採ろうとしています。

これが野田氏の考えによる物かどうかは不明、というより、官僚の言うがままのような印象があり、したがって、野田氏自身が保守なのかどうかはわからないところがあります。しかし、彼の名でやろうとしていること自体は、保守と判断できます。むろん、私の判断であり、白髪爺さんとは規準は違うのでしょうね。

ただ、白髪さんの仰っていることは大半は私の日頃言っていることと矛盾はしません。

中国を育てたのはアメリカです。なぜなら、アメリカは他者の価値観を理解せず、より良き物はアメリカ的であると盲信しているからです。日中戦争で中国に荷担するために太平洋戦争に突入し、中国はいずれ豊かになれば自動的にアメリカ的価値観を持つようになると判断した結果が今の状態になっているわけです。基本的に、アメリカも非常に愚かなのであり、そしてそれは未だに全く変わっていません。

世界がアメリカ的、即ち正義、善か、反アメリカ的即ち、悪、不義かで二分する思考以外が彼らには出来ないからです。

さて、そのような意味で、中国はアメリカ的な終末は迎えません。必ずハードランディングであり、内戦、或いは対外的な暴発が起きるでしょう。むろん、中国自身それを望まないでしょうが、彼らはセルフコントロールが出来ません。アメリカがそれに備えているかどうか、それにきちんと備えているかどうかは分かりません。おそらくいないと思います。だから、思惑とは違う結果になるまで対処はしないでしょうね。

そのアメリカの思惑を真っ向から否定して日本が独自に中国に対峙しても効率は上がりません。結局、場当たり的な対処しかできないでしょうが、すこしでも先回りをして置かなければならないと私なら思います。

TPPはそのための投資の一つであり得ると考えています。日本の一人勝ちは喩え正当手段であっても敵を作るからと以前から言っているとおりです。隣の半島も勝手に破綻するのを放って置ければよいのですが、客観的な諸条件から、最低限支援しなければならないのも、国益を守るためです。

これが答えになるかどうかは分かりませんが、私なりに、野田氏は保守的行動をしていると思いますよ。白髪爺さんの判断基準が何なのかは、私には分かりません。。

No title

丁寧に説明していただきありがとうございます。TPPが安全保障の手段であるならコストがかかってもやる必要があるということには賛成です。

>彼を私が評価しないのは、とにかく低姿勢でボロを出さずに、政権維持を最優先>とし国益をないがしろにしているからです。

私が野田氏を疑うのはまさにこれです。結局、当初の話に戻りますが政府に対して信頼感がないということなんだと自分自身改めて気づきました。

No title

>2011-11-05 11:19 | 花岡 鉄様

>丁寧に説明していただきありがとうございます。

私もコメントを頂くことで、自分の考えをさらにまとめることが出来ますので、いつもありがたく思っております。

さて、

>TPPが安全保障の手段であるならコストがかかってもやる必要があるということには賛成です。

それ以外にも、実際に今の世界が経済的に結びつきが強くなってくると、経済鎖国もメリットとデメリットの分岐点が大きく昔と変わってきていると思います。たとえば、日本は関税ではほとんどゼロかそれに近い物が大半で、関税上のメリットはむしろ相手国に撤廃させることの方がメリットが大きいでしょう。例外は農産物ですが、かつてウルグアイランドの時も同じような騒ぎがあり、一粒も米を入れないとの農業界の意見に従って、自由化をせず、輸入米には700%もの関税をかけました。さらに、農業には、当時の金で6兆円もの補助金を出しましたが、結果として日本農業は補助無しでは独り立ちできない体質から抜けきれず、ますます弱体化しています。

工業品についてはまさにアメリカが同じことをやって、結果として民生品の製造技術が壊滅してしまった訳です。

競争力のない場合、また戦略物質とも言える食料などは特別に考える必要もあると思いますが、今の日本にとってアメリカのサービス業や知的財産権と戦って勝てないと思いこむことは、農業の衰退と同じことが起きないかと思う次第です。最終的に相手のサービスや製品を受け入れるか入れないかは、日本人の価値観が決めることです。

かつてのように左ハンドル車しかなかっり、燃費が悪かったり故障が多いアメ車が日本ですぐに売れるようになるとは思えません。

また、アメリカの謀略で、食料などで日本を従属させる戦略だとの話が結構飛び交っていますが、アメリカにとってそれが得策になるわけが無く、それは無視すべきだとも思っています。

いずれにせよ、TPPについては書いてみたいと思っていますが、なにより、現時点では情報が少なすぎます。それを前提に、書いてみたいとも思っています。

>私が野田氏を疑うのはまさにこれです。結局、当初の話に戻りますが政府に対して信頼感がないということなんだと自分自身改めて気づきました。

それに尽きると思います。彼らが国益を理解しているとは思えないし、国益よりも党益を優先している姿が何より不信の元です。

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