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原子力への偏見と発見

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昨日の続きのようなものだが、その前に休日のエンターテインメント。抱腹絶倒のネタがあったので、ちょっとご紹介したい。

例の武田邦彦(文中一部敬称略)の漫談だが、あまりにおもしろく読み捨てにするのはもったいない。休日にはこのような漫談でも読みまったりしたいものだ。なお、原文は段落が全くない。UPするときの間違いかもしれない。しかし、UPした後で確認して修正すればよいものをそのままにしておくのは、本人がいい加減なのか、頼まれてやった人物がいい加減なのか、まあ、巻末の確認用にはそのまま載せておく。

赤文字は引用

科学の進歩と人間シリーズ(5) 

「倫理の黄金律」を深く考えて社会が合理的に科学技術の成果や医療を選択していかなければならないことがわかりました。

つまり、科学技術に関しては学者、医療に関しては医師、食材の流通に関してはスーパーなどの当事者が独自に判断したり、政府や業界と手を結んで力を持つのではなく、それを受ける方(社会、患者、食べる人)の希望が主体にならないといけないということが理解されます。

原爆を作っていいかは頭上に原爆を落とされる人の方に諾否を聞く、タバコを吸うかどうかはタバコを吸っている人と副流煙の被害をうける方から、そして放射性物質で汚れたものを売って良いかどうかはそれを食べる人から、希望を聞かないといけないということです。 そうすると、比較的簡単に、原爆やダメだ、タバコは煙が他人に行かないように吸う、放射性物質が入っていないものは売らない・・・ということになるでしょう。


温暖化は「温暖化するかどうかは学問的に意見が分かれています。しかし、日本は海に囲まれていますから温暖化の影響はほとんどありません。またCO2はあまりにすくないので徐々に増やしていく必要があります」と書くべきでした。


原爆開発については、落とされる人の意見を反映しなければならないのだそうだ。たしかに、広島長崎に落とす前に、みなさんの上に落としますがよろしいですか、との問い合わせをしてくるべきだった。

地球温暖化については日本はCO2が少ないので(初耳だが)増やさなければならないそうだ。日本の空気は外国ともつながっているのだが・・・ううむ、言葉が出ない。

この知性でものを言っている人物の言葉をありがたがって信じ込む武田信者は、ポアすることが人を救うことになるとの尊師の言葉を信じた連中とどこが違うのだろう。

さて、笑ってばかりもいれない。気を取り直し、池田信夫氏が次のような本を紹介している。一つ一つの内容に挙げられている数字の確認が全て正しいかどうかは裏が取れていないが、事実として長年専門家が指摘していることは事実だ。私も何度か過去に当ブログで書いている。

原子力への偏見と発見

原子力への偏見と発見


画像 原子力への偏見と発見

Power to Save the World: The Truth About Nuclear Energy

内容説明

原文は英語なので、内容は池田氏が要約しているものを拝借することとする。

広島・長崎の被爆者は大量の放射線を浴びたと思われているが、生存者はそれほど大量に被曝していない。致死量の放射線を浴びた人は爆発によって死亡したので、被爆者の40%以上は今も生存しており、彼らの発癌率は6%増えただけだ。

これについては、当然であり、原爆の熱線や爆風により即死、あるいは重大な負傷をして短期間に死亡した人は放射線によって死亡したのではない。むろん、これらの物理的な損傷がなければ、爆心地点近くでは当然強烈な被曝により死亡しただろうが、それは現実には物理的な破壊力が先に作用するのであり得ないことだ。つまり広島長崎で死亡した30万の人々の死亡主因は放射線ではないと言うことだ。

これは福島原発事故で、物理的な負傷を受けていない人々が死亡する可能性はゼロだと言えることにつながる。なぜなら、広島長崎でも残留放射線はかなりの量であることが判明している。それでもそれによる死亡が極めて少ないからであり、福島原発事故による放射線は、広島長崎の残留放射線よりもまた桁違いに少ないからだ。


?日本だけに限っても、原爆より東京大空襲などの通常の爆撃による死者のほうがはるかに多い。原爆が注目されるのはその熱による破壊力が大きいためであって、放射能による被害はそれよりはるかに小さい。

これは資料を見るまでもなく事実だ。先の戦争で亡くなった人は、日本でおよそ80万人を超す。

ただし、念のために付け加えるが、だから原爆はたいしたことはないなどと言うことではない。原爆でさえあれだけ悲惨な犠牲を生んだのだ。

?年間200mSv以上で発癌率が高まることは統計的に明らかで、100mSv以上では何らかの健康被害が出る可能性があるが、それ以下では放射線の影響は統計的に有意ではない。LNT仮説を規制の根拠として支持する科学者は、18%しかいない。

これもWHOが最悪の状況下でも瞬間被曝100mmSV以下では健康被害が認められないと結論づけている。なお、上記では100mmSVと言っているが、正確には短期間の被曝量である。

ただし、認められなくとも影響があるかもしれないとの論がいつでもあるが、それを言いだしてはきりがない。人間は必ず死ぬし、非常に多くの割合で病死する。癌も少なくない。それは一定の割合で常に発生していることであり、チェルノブイリ事故以後、その周辺住民の癌発症率が10-20%も増えたのであれば、それが喩え数十年後でも因果関係があると認めなくてはならないだろう。だが、30年以上経過して、ほとんどの住民の追跡調査をした結果、有意な増加率が認められなかったと言うことだ。

では、なぜ福島ではチェルノブイリとは違う結果が出ると予想しなければならないのか。福島事故の後でも汚染されたという地域の最大の汚染レベルも年間(一時ではない)20mmSVを越えた場所はない。

?世界には、年間260mSvのラムサール(イラン)を初め、数十mSvの自然放射線のある地域がたくさんあるが、健康被害はまったく観察されていない。

それについては、すでに述べているとおりだ。この数値の大きさは改めて驚くが、最大の自然放射線地域でも年間260mmSVでは、時間あたり30マイクロSV以下であり、健康被害には全く影響がない。上記の年間200mmSV以上で発癌率が高まることは統計的に明かと言っている言葉と矛盾する。

原本を読んでいないので確認できないが、池田氏の誤解ではないのか。年間ではなく瞬間被曝であるとすればラムサールなどの年間被曝量で健康被害が観察されないとの記述と合致する。

推察だが、日本でも人形峠でウランが産出する。ただし、量が少なく採算が採れないので実際は採掘していないが、当然この地域では地面からの放射線レベルはかなり高いのではないのか。

念のためWikiで人形峠を見たところ

人形峠のウラン探鉱活動で生じた残土は、2008年4月から日本原子力研究開発機構によってレンガに加工され、2010年12月13日までに約145万個が製造された。一般向けには「人形峠製レンガ」として販売している。このレンガにはごく微量のウランが含まれているが、レンガの放射線量は平均0.22μSv/hで花崗岩と同じ程度のため安全としており、現在までに各地で花壇や歩道の整備などに使われている。

これを知ったら、日進市で花火を中止した連中や、東京都での福島の瓦礫処理にクレームを付けた連中は腰を抜かすのではないのか。そもそも、花崗岩の墓を先祖のために建てるなど大変な罰当たりだ。

繰り返しになるが、細野大臣が1-5mmSV以上の汚染地域は国の費用で除染すると言っていることについては、世界中が2.4mmSV平均で自然放射線がある以上、それは物理的に不可能なのだ。こんな基本的な科学的根拠さえ、政府が確認もせず単に恐怖におびえる人々の恐怖を科学的説明で解くのではなく、不可能な除染の約束で解こうとするのか。結局、出来もしない約束ではないのか。

?核実験に参加したアメリカ人に、発癌率の上昇はみられなかった。

これについては、アメリカ軍人会が、アメリカ政府を訴えている。即ち、無謀な核戦争想定訓練に参加させられた兵士達が、その後癌に苦しんでいるという。事実がどうなのかは分からない。ただ、核爆発直後、防具も付けずに爆心地にゆかされる訓練などもあったという。

?全米の原発は毎年2000トンの使用ずみ放射性廃棄物を出すが、石炭火力発電所は1億トンの有害物質を含む廃棄物を出す。

これは事実だ。有害物質には、各種発癌物質、酸化窒素、亜硫酸ガスなど多種多様のものがある。これは日本でも毎年光化学スモッグなどを引きおこし、多くの呼吸器疾患患者を生み出している。とうぜんながら、これによる発癌も多いだろうが、今の所その因果関係が明らかにされたことはない。放射線だけがその因果関係を確認もせずにかならず癌になるかのような宣伝が行われている。

?石炭火力発電所による大気汚染で、毎年アメリカでは24000人、中国では40万人が死亡していると推定される。石炭火力は全米で毎年44トンの水銀を排出し、6万人以上の子供が水銀の胎内被曝によって神経障害を起こす。

これについては初耳だが、改めてググって見ると、多くのサイトがヒットする。事実だ。

?100万kWの石炭火力発電所は毎年27トンと、原発よりはるかに大量の低レベル放射性廃棄物を出すが、普通の産業廃棄物として捨てられる。規制されているのはその1万分の1しか放射性廃棄物を出さない原発である。

これも事実だ。石炭火力発電所には、排出線量規制がある。電気事業連合会の

石炭火力発電所の石炭に関する放射線規制免除について

等が参考になる。つまり化石燃料は、そして世界的にはその資源量から石炭火力が非常に多いが、原発などよりも深刻な放射性物質がほとんど無制限に大気中に排出されている。

そして彼女のインタビューしたすべての科学者が「環境にとって最大の脅威は石炭火力発電所であり、アメリカは石炭への依存度を下げなければならない」と警告した。原発を減らしても、太陽光や風力はその代わりにはならないので、化石燃料が増えるだろう。それによる効果は、反原発派の考えているのとは逆に、環境汚染の悪化なのだ。

ここでは石炭火力の脅威を伝えているが、規模はともかく全ての化石燃料について言えることであり、それらが原発とは比較にならないほど大規模に環境を汚染し続けていることを、もっと冷静に国民は知るべきではないのか。

旅を終えた彼女の感想は、化石燃料に頼る文明は「子孫からの負債」によって支えられているということだ。原子力は、エネルギーを効率的に使って化石燃料を節約し、環境への負荷を最小化する上で有効だ。福島事故後のインタビューでも彼女は、日本政府がメディアの過剰報道に踊らされないで原子力のリスクを冷静に評価するよう呼びかけている。

彼女の指摘通りであり、一番メディアに踊らされ国民の恐怖を煽っているのが民主党政権なのだ。すべて、自らの責任を取ろうとせず、国民に阿る彼らの姿勢が全ての元凶だ。

さて、これに反するような記事もあるが、一方的に池田氏の記事紹介ばかりでは偏るといけない。そこで、天野氏の主張も紹介する。天野氏のブログは、日頃私も参考にするし、なかなか鋭い切り口で正論を語ると評価しているが、今回の主張はいただけない。


放射線被ばくを舐めているこの国の指導者たちを国民は拒否すべきだ

まず次の文章を黙って読んでいただきたい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「・・・今行なわれている除染とは、庭の表面の土を取り除き、側溝などの泥をかき出すこと。やっていることは例年の大掃除となんら変わっていません。むしろ、それで安心、安全を手に入れたと錯覚するほうが危険。本当に必要な除染とは、街の作り変えを伴う汚染構造物の完全撤退という大規模なものになります。でなければ、効果は期待できません」
 これは今日発売の週刊プレーボーイ10月24日号に掲載されていた神戸大学山内知也教授が、「放射能汚染、ゴミが捨てられない!」という特集記事の中で述べている言葉である。
 
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 福島各地を調査してきた放射線計測学専門の学者の言葉である。

 
 たしかに放射線計測専門の学者の言葉であることは納得できる。専門知識と技術を活かして、政府の説明とは別に、大きな汚染があると言うことだろう。問題は、彼が計測の専門家であって、放射線医学の専門家ではないことだ。天野氏は、その判断を間違っている。
 
 汚染はあるのだろう。それを疑うものではない。が、その汚染が、実際どのくらいの被害を及ぼすのかを考えてみるべきではなかったのか。
 
 しかしその中でも最も深刻なのが原発事故に対する民主党政権の対応である。

 原発事故の教訓は、決して原子力発電所の安全性の問題などではない。
 核物質という人間の手に覆えない非人間的物質を、実利や保身のために利用したという「人間の過ち」に気づくかどうかなのである。今、日本を苦しめているのは、原発事故が再び起きる恐怖ではない。

 拡散されてしまったおびただしい放射線汚染からの被ばく、被ばく不安から、どのように日本を救うのかである。そして、これは長い時間を要する戦いであり、誰も決め手を見出せない戦いである。

 野田政権が行うことは、ごまかしたり、気休めを言ったりするのではなく、本気で福島原発事故に取り組むことだ。



 野田政権を庇うつもりは毛頭無い。が、拡散されてしまったおびただしい放射線が、本当に日本人の健康に被害を与えているのかどうかの検証を、天野氏がしたようには思えない。大量に放射線が出たから、日本人は深刻な被曝をする。その不安の解消をだれもやらないと言うことを天野氏は憤っているのだが、それには同感だ。
 
 今の放射線レベルでは一切健康には関係がない、と科学的根拠を示し国民に知らせることを政府はすべきなのであり、恐怖の解消もせずに除染を国の費用ですると言ってごまかすことではない。天野氏が政府を糾弾するのは正しいが、その追及点が間違っているのだ。

 それは、ドイツやイタリアのように脱原発を国是として打ち出すことだ。安全性や技術的問題の克服を言うのではなく、日本は脱原発で国を立て直すと決断することだ。

 その上で、福島を作り直すと宣言し、予算と権限のすべて注ぐことだ。福島をつくり直すということはどういうことか。

 それは

(1)原発事故周辺地域をグランドゼロ地に指定し、その地下深くに福島の核廃棄物、汚染物を封じ込めて、この悲劇を忘れないようにする

(2)全国からシニアの国民を雇って、福島のシニア住民と一緒になって福島除染を国家事業として進める

(3)福島在住の母子を放射線被ばくの危険のない地に集団疎開させる、これをその他の地方行政と一体となって国策としてすすめる

 これである。


これらが全く見当違いの主張であることはすでに何度も述べた。天野氏は優秀なコメンテーターではあろうが、優秀な分析能力を有していないことは分かった。せめて、WHOのレポートや多くの放射線医学専門家の言葉を読むべきだった。その上で、放射線測定専門家の言葉にうなずくべきだった。うなずきながら、でもそんな必要はないと主張すべきだったのだ。的はずれな政府糾弾は、野田政権にとって痛くも痒くもないだろう。
 
上記に引用されているURLの記事を読む場合は下記の「続きを読む」をクリックしてください。但し、内容確認以外なら、敢えて読む必要はありません
以下は参照用の資料ですので、確認をされる以外はあえて読む必要はありません。

科学の進歩と人間シリーズ(5) 

ここまで、近代社会になってからの科学技術の進歩と寿命や快適な人生、そして科学技術は進歩して良いのかということに対して具体的な問題を取り上げて考えてきました。その結果、科学技術の進歩自体は良いが、時折、「倫理の黄金律」を深く考えて社会が合理的に科学技術の成果や医療を選択していかなければならないことがわかりました。  つまり、科学技術に関しては学者、医療に関しては医師、食材の流通に関してはスーパーなどの当事者が独自に判断したり、政府や業界と手を結んで力を持つのではなく、それを受ける方(社会、患者、食べる人)の希望が主体にならないといけないということが理解されます。  原爆を作っていいかは頭上に原爆を落とされる人の方に諾否を聞く、タバコを吸うかどうかはタバコを吸っている人と副流煙の被害をうける方から、そして放射性物質で汚れたものを売って良いかどうかはそれを食べる人から、希望を聞かないといけないということです。 そうすると、比較的簡単に、原爆やダメだ、タバコは煙が他人に行かないように吸う、放射性物質が入っていないものは売らない・・・ということになるでしょう。 つまり、科学技術が進みすぎたといわれる問題は科学技術にあるのではなく、その作品を受け取る社会が、受け取る人の希望を聞かなかったというところにあると考えられます。 たとえば、2011年の原発の問題は原子力関係者がその作品をショーウィンドウに飾ったあと、その説明に「原発は電気を起こすのに適切な発電装置の一つです。ただ、人類が作った原発の中で震度6で壊れなかった原発はまだありません。また日本では震度6の地震が1年に1回以上きます。また原発が運転中には広島原爆の1000倍程度の放射性物質を含み、仮に爆発すると100年以上、付近には住むことができません」と書かなかったことにあります。 このように書いたときに日本社会が原発を選択するかどうか、それはその国に住んでいる人が決めることです。もちろん、被曝はある市町村だけの問題ではありませんから、どこかの市町村に「危険手当(20年で税も入れて800億円ぐらい)を出したり、やらせメールをして公聴会を開いたりする必要はありません。 また原発事故の被曝では文科省大臣が「東電がヘマしたので、福島の子供に1年20ミリシーベルトの被曝をさせることにしました。これは1年400回の胸のレントゲンに相当します。それでも保護者の方は1年20ミリでよろしいでしょうか?」と言わなければなりませんでした。 少し前のことになりますが、リサイクルでは「ゴミは分別すれば資源」と言われました。これも「ゴミを分別したら、それを資源として使う人はいますか。分別費用も運搬費用もからこれまで使っていたゴミ処理費を差し引いたものはお引き取りになるときにいただきます。一例としてプラスチックでは1キログラムあたり200円ぐらいになります」と言えば、一部のものを除いて誰も賛成しなかったでしょう。また食品リサイクルでは、「食品リサイクルという名前はついていますが、食品をリサイクルできる訳ではなく、食品の中の1000分の1ぐらいの無機物を中心としてリサイクルすることです。従って、ほとんどリサイクルはできません」とショーウィンドウに示しておく必要があったのです。 またダイオキシンは「ダイオキシンは特定の動物実験で猛毒である可能性が示されました。まだ人間への影響は不明ですので、人間にとって毒物かどうかの結果がでるまで、とりあえず仮に「予防原則」で厳しく規制します。データの解析が終わったら報告します」とするべきで、ダイオキシンの場合には研究の結果、毒性が弱かったのですから、規制は解除しなければなりません。 温暖化は「温暖化するかどうかは学問的に意見が分かれています。しかし、日本は海に囲まれていますから温暖化の影響はほとんどありません。またCO2はあまりにすくないので徐々に増やしていく必要があります」と書くべきでした。 つまり、科学技術の作品をショーウィンドウに飾って、正直に説明をすれば科学技術は人間社会に悪いことはしないと言えます。しかし、ウソをつく人が多い場合には結果的に科学技術の作品が社会に悪影響を与えることが生じるということです。 つまり、科学技術や医療の成果を活かすためには「相手の希望を聞くこと」、「正直に説明すること」がいかに大切かが判ります。(平成23年10月9日)



武田邦彦




原子力への偏見と発見


画像 原子力への偏見と発見

Power to Save the World: The Truth About Nuclear Energy

内容説明

In this timely book, Gwyneth Cravens takes an informed and clarifying look at
the myths, the fears, and the truth about nuclear energy.

With concerns about catastrophic global warming mounting, it is vital that we
examine all our energy options. Power to Save the World describes the efforts
of one determined woman, Gwyneth Cravens, initially a skeptic about nuclear
power, as she spends nearly a decade immersing herself in the subject. She
teams up with a leading expert in risk assessment and nuclear safety who is
also a committed environmentalist to trace the path of uranium?the source of
nuclear fuel?from start to finish. As we accompany them on visits to mines as
well as to experimental reactor laboratories, fortress-like power plants, and
remote waste sites normally off-limits to the public, we come to see that we
already have a feasible way to address the causes of global warming on a
large scale.

On the nuclear tour, Cravens converses with scientists from many disciplines,
public health and counterterrorism experts, engineers, and researchers who
study both the harmful and benign effects of radiation; she watches remote-
controlled robotic manipulators unbolt a canister of spent uranium fuel inside a “hot cell” bathed in eerie orange light; observes the dark haze from fossil-
fuel combustion obscuring once-pristine New Mexico skies and the leaky, rusted
pipes and sooty puddles in a coal-fired plant; glimpses rainbows made by salt
dust in the deep subterranean corridors of a working nuclear waste repository.

She refutes the major arguments against nuclear power one by one, making clear, for example, that a stroll through Grand Central Terminal exposes a person to
more radiation than a walk of equal length through a uranium mine; that average background radiation around Chernobyl and in Hiroshima is lower than in Denver; that there are no “cancer clusters” near nuclear facilities; that terrorists
could neither penetrate the security at an American nuclear plant nor make an
atomic bomb from its fuel; that nuclear waste can be?and already is?safely
stored; that wind and solar power, while important, can meet only a fraction
of the demand for electricity; that a coal-fired plant releases more radiation
than a nuclear plant and also emits deadly toxic waste that kills thousands of
Americans a month; that in its fifty-year history American nuclear power has not caused a single death. And she demonstrates how, time and again, political
fearmongering and misperceptions about risk have trumped science in the dialogue about the feasibility of nuclear energy.

In the end, we see how nuclear power has been successfully and economically
harnessed here and around the globe to become the single largest displacer of
greenhouse gases, and how its overall risks and benefits compare with those of
other energy sources.

Power to Save the World is an eloquent, convincing argument for nuclear power as a safe energy source and an essential deterrent to global warming.
From Publishers Weekly
Novelist and science reporter Cravens (The Black Death) begins this journey of
discovery "through the Nuclear world" dubious of nuclear power's safety and
utility: "I'd participated in ban-the-bomb rallies" but "never considered the
fate of a retired weapon." Her trip begins with a casual conversation with
nuclear physicist Dr. Richard "Rip" Anderson on the hidden warheads being
dismantled outside Albuquerque, N.M.; as it turns out, the nuclear "pits" were
to be used for fuel in nuclear reactors. Curiosity, and Rip's conviction that
no other large-scale energy source is as "safe, reliable, and clean," drives
Craven to spend 10 years with the scientist traveling to national laboratories, uranium mines and nuclear waste sites; reviewing accounts of Chernobyl and Three Mile Island; and examining modern reactor designs, the life cycle of uranium
and studies on radiation's effects since 1945. Gradually convinced that
"uranium is cleaner and safer throughout its shielded journey from cradle to
grave than our other big baseload electricity resource, fossil fuel," Craven
has submitted a thorough, persuasive report from the front lines of the world's energy and climate crises, illuminating for general readers the pros and cons
of a highly misunderstood resource.
Copyright c Reed Business Information, a division of Reed Elsevier Inc. All
rights reserved.

著者について

Gwyneth Cravens has published five novels. Her fiction and nonfiction have
appeared in The New Yorker, where she also worked as a fiction editor, and in
Harper’s Magazine, where she was an associate editor. She has contributed
articles and op-eds on science and other topics to Harper’s Magazine, The New
York Times, and The Washington Post. She grew up in New Mexico and now lives on eastern Long Island.





2011年10月09日15時59分

池田信夫


朝日新聞は「原発と原爆は同じだ」という非科学的なキャンペーンを執拗に続けている。人々の恐怖に迎合して新聞を売る彼らのやり方は、戦時中の報道と同じように歴史の裁きを受けるだろう。本書は、そういう偏見から出発して原子力について調べた作家の旅の記録であり、スチュワート・ブランドも推奨するように、この問題への入門書としても最適だ。

著者は――芸術家によくあるように――かつては原子力に反対だったが、友人の科学者との会話の中で「石炭火力のほうが原子力よりはるかに危険だ」という話を聞いて、多くの科学者へのインタビューを始める。そこで彼女が発見したのは、次のような事実だった:

?広島・長崎の被爆者は大量の放射線を浴びたと思われているが、生存者はそれほど大量に被曝していない。致死量の放射線を浴びた人は爆発によって死亡したので、被爆者の40%以上は今も生存しており、彼らの発癌率は6%増えただけだ。

?日本だけに限っても、原爆より東京大空襲などの通常の爆撃による死者のほうがはるかに多い。原爆が注目されるのはその熱による破壊力が大きいためであって、放射能による被害はそれよりはるかに小さい。

?年間200mSv以上で発癌率が高まることは統計的に明らかで、100mSv以上では何らかの健康被害が出る可能性があるが、それ以下では放射線の影響は統計的に有意ではない。LNT仮説を規制の根拠として支持する科学者は、18%しかいない。

?世界には、年間260mSvのラムサール(イラン)を初め、数十mSvの自然放射線のある地域がたくさんあるが、健康被害はまったく観察されていない。

?核実験に参加したアメリカ人に、発癌率の上昇はみられなかった。

?全米の原発は毎年2000トンの使用ずみ放射性廃棄物を出すが、石炭火力発電所は1億トンの有害物質を含む廃棄物を出す。

?石炭火力発電所による大気汚染で、毎年アメリカでは24000人、中国では40万人が死亡していると推定される。石炭火力は全米で毎年44トンの水銀を排出し、6万人以上の子供が水銀の胎内被曝によって神経障害を起こす。

?100万kWの石炭火力発電所は毎年27トンと、原発よりはるかに大量の低レベル放射性廃棄物を出すが、普通の産業廃棄物として捨てられる。規制されているのはその1万分の1しか放射性廃棄物を出さない原発である。

そして彼女のインタビューしたすべての科学者が「環境にとって最大の脅威は石炭火力発電所であり、アメリカは石炭への依存度を下げなければならない」と警告した。原発を減らしても、太陽光や風力はその代わりにはならないので、化石燃料が増えるだろう。それによる効果は、反原発派の考えているのとは逆に、環境汚染の悪化なのだ。

旅を終えた彼女の感想は、化石燃料に頼る文明は「子孫からの負債」によって支えられているということだ。原子力は、エネルギーを効率的に使って化石燃料を節約し、環境への負荷を最小化する上で有効だ。福島事故後のインタビューでも彼女は、日本政府がメディアの過剰報道に踊らされないで原子力のリスクを冷静に評価するよう呼びかけている。


放射線被ばくを舐めているこの国の指導者たちを国民は拒否すべきだ

2011年10月09日09時30分

天木直人

プロフィール / 記事一覧(235)


まず次の文章を黙って読んでいただきたい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「・・・今行なわれている除染とは、庭の表面の土を取り除き、側溝などの泥をかき出すこと。やっていることは例年の大掃除となんら変わっていません。むしろ、それで安心、安全を手に入れたと錯覚するほうが危険。本当に必要な除染とは、街の作り変えを伴う汚染構造物の完全撤退という大規模なものになります。でなければ、効果は期待できません」
 これは今日発売の週刊プレーボーイ10月24日号に掲載されていた神戸大学山内知也教授が、「放射能汚染、ゴミが捨てられない!」という特集記事の中で述べている言葉である。
 
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 福島各地を調査してきた放射線計測学専門の学者の言葉である。

 山内教授が言っていることは、既に多くの専門家が様々なところで指摘していることだ。

 それにもかかわらず、このような意見は決して大手メディアで大きく報道されることはない。

 ましてや政府がこの意見を本気になって政策に反映しようとする気配はない。

 私はここに、日本の危うさを見る。

 責任ある立場の中に、自らの保身をなげうって本物の改革に取り組もうとする者がいないのだ。

 真実を直視し、ごまかす事無くそれに取り組む勇気ある指導者がいない。

 その間に情勢が悪化し、そのツケが最後は国民に跳ね返ってくる。

 これがこの国の政治の繰り返しであった。

 そしてそのことは政権交代した民主党政権の下で悪化し、野田政権の下で最悪の状況になりつつある。

 一事が万事である。

 しかしその中でも最も深刻なのが原発事故に対する民主党政権の対応である。

 原発事故の教訓は、決して原子力発電所の安全性の問題などではない。

 核物質という人間の手に覆えない非人間的物質を、実利や保身のために利用したという「人間の過ち」に気づくかどうかなのである。

 今、日本を苦しめているのは、原発事故が再び起きる恐怖ではない。

 拡散されてしまったおびただしい放射線汚染からの被ばく、被ばく不安から、どのように日本を救うのかである。

 そして、これは長い時間を要する戦いであり、誰も決め手を見出せない戦いである。

 野田政権が行うことは、ごまかしたり、気休めを言ったりするのではなく、本気で福島原発事故に取り組むことだ。

 それは、ドイツやイタリアのように脱原発を国是として打ち出すことだ。

 安全性や技術的問題の克服を言うのではなく、日本は脱原発で国を立て直すと決断することだ。

 その上で、福島を作り直すと宣言し、予算と権限のすべて注ぐことだ。

 福島をつくり直すということはどういうことか。

 それは

(1)原発事故周辺地域をグランドゼロ地に指定し、その地下深くに福島の核廃棄物、汚染物を封じ込めて、この悲劇を忘れないようにする

(2)全国からシニアの国民を雇って、福島のシニア住民と一緒になって福島除染を国家事業として進める

(3)福島在住の母子を放射線被ばくの危険のない地に集団疎開させる、これをその他の地方行政と一体となって国策としてすすめる

 これである。

 この三つを三位一体として同時進行的に国策事業として進めることだ。
 
 野田首相が決断すればすぐにでも実施できることだ。

 誰も反対できない最善の福島復興策だ。

 なぜそれが出来ないのか。

 それは野田首相に政治的覚悟がないからだ。野田政権が官僚主導の政治に安住しているからだ。

 野田首相は10月8日、拉致被害者家族と会ってこう言ったという。

 「私が(北朝鮮に)行くことで拉致問題を含めた諸懸案が解決するならいつでも行く」と。

 なんという情けない言葉であることか。

 この言葉がすべてを象徴している。

 順序が逆なのだ。

 諸懸案を解決するためにいつでも、何度でも北朝鮮に乗り込んでみせる、

 失敗しても、恥をかいても、解決するために、国民のために何度でも挑戦する。

 この熱意と覚悟こそ、今の日本の指導者に求められていることだ。

 これまでの指導者に欠けていたものだ。

 私がもっと驚いたのは、この野田首相の発言をどのメディアも問題にすることなくやり過ごされていることだ。

 残念ながら野田首相の過去一ヶ月の言動を見ている限り、菅首相が辞めた時点から何ひとつ進んでいない。

 まったくの時間の無駄、政治の空白だった。

 一ヶ月たって何も出来ないという事は何年たっても何も出来ないということだ。

 もはや国民は自分たちの命と暮らしは自分たちで守るしかない。

 福島住民は福島県知事や市長を突き上げて、はやくなんとかしろと立ち上がるほかはない。近隣の住民の助けを求めて一時疎開や生活再建の動きを始めるほかはない。

 近隣の住民がそれを助けるしかない。

 政府や官僚が無能であるならば、自らが解決に向けて動くしかないのだ。

 そのためには政府や官僚が当然のように独占している予算と権限を、せめてその一部でも自分たちに使わせろと要求する。

 頭を下げてお願いするのではなく、当然の権利としてそれを要求する。

 これが私が言う「もう一つの日本」をつくるということである。

 世界は今すべてその流れの中にある。

 日本だけが取り残されてはいけない。

 いや、福島原発事故を受けた日本こそ、世界に声を上げなければいけないのだ。

 「放射能被ばくを舐めている政府など人類の敵だ」

 「人間が核を手放す時が来た」、

 と声を上げるのだ。

 その声が日本から起きなければならない。

 世界はそれを待っているのではないのだ。
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