スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

やはり脱し切れぬ風評

最初にクリックしていただけるとありがたいです。

人気ブログランキングへ


最初にご報告

本日、天木直人氏のブログ記事に対して下記のようなメールを送った。なお同氏のブログは、
天木直人ブログ

であり、投稿したのは、同ブログの「菅首相よ、晩節を汚してまで政治家を続けたいのか」に対するもの。なお、このブログ自体は各自必要に応じてお読みいただきたいが、参考資料として、巻末に載せておく。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


天木様、日頃正論を主張され、同調する部分も非常に多いのですが、今回のエントリー「菅首相よ、晩節を汚してまで政治家を続けたいのか」には同意いたしかねます。

むろん、菅総理の見苦しい保身の姿勢に対する批判はまことにその通りですが、今福島原発事故を機会に国民に芽生えた脱原発の動きを菅総理が覆したとの見解は明らかに間違いです。菅総理の脱原発には理念も信念もないのは当然ですが、今果たして国民全体が脱原発を望んでいるのでしょうか。アンケートに拠れば、メディアによって違いますが脱原発派は半数を少し超えた程度、減原発派がそれに加わりますが、そもそも代替エネルギー源の目処が立たない内に脱原発に踏み切る危険性を多くの国民が危惧しています。

自然再生エネルギーが欧米による30年もの研究の結果実用性がないと見極められ、その結果西欧が原発推進に舵を切った矢先に福島原発事故が起きたため、ドイツ、イタリア、スイスが脱原発を政策にしましたが、正確にはフランスから原発電力を買ったり、東欧辺りに原発を造らせその電力を買う方針に変えただけの、いわば買原発です。極めて欺瞞であり、しかも世界の趨勢は未だに原発推進です。

日本のみが脱原発の様相を示しているのは、唯一の被爆国であることから国民全体が持っている放射線への恐怖がそうさせているだけです。なにより、広汎且つ公正な脱原発、原発推進の議論がなされていません。それが先なのであり、脱原発の機会をつぶしたことが問題なのではありません。その議論がなされないまま、脱原発の雰囲気だけが盛り上がっていることに問題があるのだとは思われませんか。

天木様が引きあいに出している児玉氏も、その主張には何ら整合性が無く、それは本人があの動画の中で「しかしながら1991年に最初、ウクライナの学者が甲状腺癌が多発しているというときに、日本やアメリカの研究者は、ネイチャーに、これは因果関係が分からないということを投稿しております。なぜそういったかというと1986年以前のデータがないから統計学的に有意だということが言えないということです。」と言っているように、科学的には証明できないが危険だと言っているに過ぎません。

これが科学的根拠でしょうか。これをもって、天木様は脱原発が当然だと主張されますか。
危険かもしれないから危険だ。そのためには化石燃料による大気汚染、直接間接原因による数百万名もの死者、燃料コストによる経済的負担、燃料確保に関わる国家の安全保障よりも、危険かもしれないから脱原発しなければならないのでしょうか。

ちなみに、今私たちの目の前で進行している原発事故は、100%人災です。女川原発、福島第二、東海原発は同じような震災と津波の襲来を受けながら、事故に至っておりません。福島第一も正常に運転の自動停止に至っています。あの水素爆発や放射性物質の漏出は、長年危険性を指摘されながら放置してきた怠慢にありそれは人災以外の何者でもありません。従って、将来の原発では十分防ぎうるものです。

次に、原発近隣地区に於ける強制退避および生産品の放射線による出荷規制などは全て、平時に於ける放射線規準を盲目的に用いた政府の無知無策による人災です。あれにより、多くの人たちが必要もない政府命令で生活基盤を破壊され、家族離散し、高齢者や病人が亡くなり、子供達はストレスに曝されています。

平時の規準を用いて、起こりえない健康被害を理由にこれらの耐え難い犠牲をこれらの人々に強いたのは、政府の無策無責任によるものです。それらを無視しすべて原発は危険だから廃止すべきだと主張されますか。

無論原発も100%安全とは言えませんが、全ての技術はそうです。100%堕ちない飛行機はないけれどそれでも飛行機は廃止できません。交通事故で毎年数千人亡くなっても車が亡くなればその数十倍の人間が死ぬことをみんなが知っているから車の廃止は誰も言いません。車の安全性向上を考えるのです。

原発も事故を起こしました。しかし、過去半世紀、世界中の延べ数百基の原発で起きた事故は3件のみであり、死者は29名のみです。化石燃料では、過去ロンドンスモッグ事件では一冬だけで1万5千人が亡くなっており、全世界での延べ死亡人数は数百万人です。

チェルノブイリでの発癌例などは計算上そうなると言うだけで因果関係は全く証明されていません。児玉氏の言うとおりです。

原発が今考えられるエネルギー源として極めて安全で、クリーンで、低コストであることはあらゆる統計を見ても事実です。

私は、今後需要が増大する電力をまかなうため国家の安全保障を脅かす化石燃料による発電を減らし、その分を原発で補うべく新規に原発の建設を今以上に進めるべきと考えております。当然、そのための厳しい技術基準と運用基準を定める必要があります。

自然再生エネルギーは先述したように実用化は不可能です。

むろん、遠い将来の技術発展によっては自然再生エネルギーが原発以上に安全、クリーンかつ低コストになるならその時は一転して原発全廃で良いでしょうが、その目処もつかない内に脱原発に踏み出し、つなぎに化石燃料を使うというのでは、本末転倒です。

なにより、原発の扱いに就き広汎且つ公正な議論が先でしょう。すこしでも原発擁護をする専門家に、即座に御用学者のレッテルを貼り口を封ずる今の状況は、戦前の反戦を口にするものを非国民扱いして排斥した状況を想起させます。

なお、この拙文をお読みいただきましたら是非ご回答を頂きたく、お待ちしております。

私のブログ「日本のあり方を考える」 http://takaojisan.blog13.fc2.com/ にもこのメールについては載せておきますので、そこへコメントとしてお寄せいただいてもよろしいと思います。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

例によって、もし氏から回答をいただけたら、ご紹介したい。なお、天木氏は寄せられたコメントは必ず目を通すと銘記されているので、とにかく上記をお読みにはなるのだろう。ただし必ず返事を書くとはかぎらないとも断られているので、返事があるかどうは分からない。


さて、本題。先日のエントリー「被爆体験を聴く」で触れた京都の大文字送りが一度は越前高田市からもう一度薪を取り寄せ実施するとなっていたのが、一転して最終的に中止することになったという。理由は、再度高田市より取り寄せた薪を検査したところ放射性セシウムが検出されたからだという。

赤文字は引用

五山送り火、被災松使用断念…「涙が出そうだ」保存会落胆 被災地は失望


 京都の「五山送り火」への岩手県陸前高田市の被災松受け入れをめぐる問題は12日、京都市が新たに取り寄せた松から放射性セシウムが検出され、使用断念という結末を迎えた。中止から一転して五山全ての送り火で燃やすことになった11日の決着がわずか1日で覆り、古都の伝統行事の歴史に“汚点”が残る事態に。五山の各保存会や関係者からは「まさかこんなことがあるのか」と落胆の声が上がり、被災地には失望が広がった。
 
 しかし、これは全面的に京都市および保存委員会の責任である。なぜなら、最初に中止をしたときは、放射線が検出されなかったのに放射線への恐れが理由だった。それなら、二度目に受け容れて放射線が検出される可能性は十分に予測していたはずであり、それを前提として、あまりに中止に対する非難が大きいから再度大文字焼きをすることに決めたはずだ。そのうえで薪を受け容れ放射線が検出されたとしても、それを理由に再度中止するというなら、あまりの非難に恐れをなして、とにかく中止するための理由を放射線検出に結びつけたわけだろう。
 
 さもなければ、放射線が検出されたとしても、それが微量で全く健康被害など無いレベルであれば実行すべく、事前に高田市側とその規準を話し合っておくべきではないのか。そのために、事前に専門家の意見を聞いて、そのレベルを合意した上で薪を受け容れるべきではなかったのか。

 使用断念について、五山の一つ「妙法」保存会の北野正彦会長は「もともと、放射性物質が出たら燃やすことはできないということになっていた。だが、鎮魂の意味で市が取り寄せたものが使用中止となって非常に残念だ」と話した。
 
 放射線が出たらと言うが、放射線が出ることは十分予測されたことであり、それなら東京でも関西でも放射線は検出されている。極めて微量であり、健康には全く影響がないと専門家も言っているのだ。それについては後述するが、結局は、止めるための理由付けとして薪を取り寄せたということになる。

 市職員の1人は「二転三転の事態に涙が出そう。くたびれすぎて感想など出ない」と心境を吐露。一方、大文字山近くで飲食店を営む男性(78)は「放射性物質が出る出ないに関係なく、大文字保存会がいったん中止したのだから、市が取り寄せた被災松も使用をやめておいた方がいいと思っていた」と話した。
 
 結局、この飲食店を営む男性の言葉が本音なのだ。止めるための理由付けを京都側は造ったに過ぎない。

五山送り火:陸前高田のまきからセシウム検出 使用中止

 当初、大文字保存会が単独で送り火で燃やす計画だったが、放射能汚染を懸念する声が京都市などに寄せられ、断念。すると、「風評被害を助長する」などの批判が市に殺到し、門川大作市長が別のまき約500本を取り寄せて燃やすことを五山すべての保存会に要請し、いずれも了承していた。
 
 ことに次第は以前も触れたが、ようするに風評被害を助長するとの非難が激しかったらからとりあえず再度実行するとした。

 ◇陸前高田市長「慎重にやってほしかった」
 岩手県陸前高田市の戸羽太市長は12日、「関係者の善意が結果的にこういうことになり、市民にも心配をかけている」と遺憾の意を示した。京都市に対しては、「風評被害を広げ、他の被災地にも京都市民にも迷惑がかかっている。もっと慎重にやっていただきたかった」と苦言を呈した。門川大作・京都市長から陸前高田市を訪ねる意向が示されたが、同市は「お気持ちだけで結構です」と答えたという。

 
 これだけ馬鹿にされれば高田市としても怒って当然だろう。
 
 ただ、この件に就き様々なブログやSNSなどでも放射線を些末化する連中がいる、被災地だと言ってわがままが過ぎるとの声もある。それこそ、風評被害であり、故無き差別であり、広島長崎の被爆者達が口をつぐんだまま亡くなって行く理由なのだ。
 
 放射線はその強度や時間、内部被爆、外部被爆、放射線の種類なので健康被害は大きく変わるし、微弱な場合は一切健康には関係がない。したがって、放射線を些末化すると言い放つ連中は、そのレベルを確認もせずにとにかく放射線が出たと言うことだけで排除しようと言うことだ。
 
 これがどれほど無知で無責任な差別を助長しているか、風評被害を拡大しているか自覚して欲しい。そしてまさに今回の京都市側、保存協会がまさにそれに当たる。
 
 中止した理由は、国が規準を定めていないので燃やして良いかどうか判断が出来ないからと言うものらしい。それなら、自分たちで規準を作ればよいのだ。専門家の意見を聞き、京都市側と高田市側の合意で中止するレベルをあらかじめ決めておくべきではなかったのか。安易に、非難されたから急遽薪を取り寄せ、放射線が検出されたから中止するという京都市側のあまりに安易なやり方こそ一方的に無責任なのだ。
 
 その問題の放射線レベルについては

 ◇専門家 測定数値は「問題ないレベル」
 測定結果の数値について、専門家は「問題となるようなレベルではない」と話す。国際放射線防護委員会の主委員会委員、丹羽太貫・京都大名誉教授(放射線生物学)は「仮に表皮を1キロ食べ、全て体に吸収されたとしても取るに足らない線量」と指摘した上で、「意味のないクリーンさを求めた今回の判断は被災地の方々の気持ちを踏みにじるものだ」と指摘する。

 
 ということだ。第一、放射線は薪を燃やせば必ず出る。植物にはカリウムが大量に含まれ、その中の一定量は同位素である放射性カリウム40が含まれている。また放射性炭素14も一定量含まれている。植物を燃やせば必ず放射性物質が放出されるのだ。また大量に燃やされている石炭も、燃焼に伴って一定量の放射性物質を出す。石炭火力発電所の石炭に関する放射線規制免除規定はそのためにあるのだ。過去膨大な量が燃やされており、そこから発生している放射性物質の量はそれこそ膨大だろう。知らないから騒がないだけ、無知だから問題にしないだけなのだ。
 
 むろん、通常の石炭の燃焼で発生する放射性物質は健康には影響がないとされているし、むしろ排煙による環境汚染、健康被害の方がよほど深刻だ。
 
 また、安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「五山の送り火は伝統的神事という性格を持つ。放射能がけがれのようにとらえられたのではないか。今回の件は科学の問題ではなく、文化の問題となっている。解決も文化的に行うべきで、犠牲者への追悼のセレモニーをやった方がいい」と提案する。【根本毅、須田桃子】

 知らない癖に、放射線が検出されただけで大騒ぎし、差別し、風評被害を広げる連中は、石炭火力が放射性物質を排出している事実を知らない。だから騒がない。それ以上に、石炭による環境汚染や健康被害も知らないから騒がない。要するに誰かが放射線ださあ怖いゾォと言うから怖がっているだけだ。石炭で喘息だゾォ、発癌物質が出ているゾォと誰か武田氏や小出氏や児玉氏のような連中が言えば、みんなそろって石炭アレルギーを起こすのだろう。

送り火中止「騒ぎになって欲しくない」 陸前高田市長
 
 「京都の独自の判断で中止するというのは風評被害をさらに拡大する」と、明確な基準を示さないまま中止を判断した京都市の対応を強く批判。京都市の門川大作市長側からは電話で謝罪訪問したいとの申し出があったが、断ったという。

何度でも言う。無知は人を殺す。今回無責任と無知が京都を傷つけ、汚点を残した。そして風評被害を広げた。このことは、責任者は永久に忘れて欲しくない。放射線を些末化しているなどと言う連中も、己の無責任と無知を自覚して欲しい。

実際に放射性セシウム汚染は別に珍しいことではない。

ロス近郊で高濃度放射性セシウム 半世紀前の溶融事故跡
 

 詳しい汚染濃度は不明だが、直ちに健康被害が出るレベルではないとみられる。研究所一帯では事故後、土壌除去などが行われていただけに、福島第1原発周辺でも進められている放射性物質の除染作業の難しさがあらためて浮き彫りとなった。


この地域は別に進入禁止になっているわけではなく、知らないで多くの人が出入りしたろうし、あるいは住んでいたろう。それでもそれで健康被害が一切報告されておらず、そして実際に健康被害のあるレベルではないとされているだ。

実際原子炉が溶融事故を起こした跡なのだから、報道されているように相当な高レベルの汚染が残っていたはずだ。

近い内にデータをまとめて書くが、ブラジルで廃病院から盗み出された治療用放射線源の放射性セシウム容器から大量の放射性セシウムが漏れ、多くの人間が被曝し、数人が亡くなった。その汚染レベルは、何しろセシウムの微細な粉末が青白く光るのを珍しがった人たちが神秘性を感じて口にしたり皮膚につけたと言うのだからすさまじい被曝量だったはずだ。今回日本で騒がれているセシウムも実際に光るのが見えるほどの量ではない。計器でかろうじて検出できる量なのだ。それに比べればこの事故の被曝量がすさまじいものであり、その結果確かに多くの人間が放射線障害を引きおこし、数人が亡くなったが、ほとんどは回復しているのだ。青白く光るセシウムが見えた位の被曝量で、被曝した大半の人が死ななかったことを考えれば、今回の福島の飛散量がどれほど量が少ないものか理解できるだろう。被曝障害などあり得ない。よほど、強制退避命令による被害の方が桁違いに大きい。


放射性物質:学校プール排水できず 福島県内600カ所

 文科省学校健康教育課によると、プールの排水基準を定めた法律はなく、文科省は、河川や農業用水に流す場合は農業団体などの了解を取るよう県教委を指導した。県教委は5月、学校に通知したが、汚染を心配する農家側は受け入れにくいのが実情。下水道に流せる学校でも、地域住民への配慮から排水していないケースが多い。
 
 これも馬鹿らしい話だ。しかし、実際に河川や田畑に流せばまた風評被害が発生するのだろうから、その理由で排水は出来まい。それは実際の汚染のためではなく、政府が無策で、まともな規準一つ作れないからだ。結局、これもまた無能な政府による人災ではないか。

県教委は5月以降、文科省に排水の基準や方法を示すよう求めたが「関係省庁と協議する」というだけで、現在も回答していない。文科省学校健康教育課は「基準作りは難しく、各学校と関係者の間で合意してもらうしかない」と話す。

今の政府が無能で無策なことはいやと言うほど分かっているはずだ。だから、関係者で話し合うしかないが、政府が作り出した風評被害はどうしようもない。
 
 新藤宗幸・元千葉大教授(行政学)は「所管が分かれているなら内閣の明確な指示の下に濃度を測定し、除染の手法を示すべきだ。政府の決断と実行力が欠けていることを示す象徴的な出来事だ」と話している。
 
 つまり今回の福島原発事故は、100%人災なのだ。震災や津波による事故ではない。つまり原発は津波や地震で事故を起こさない。この事実をきちんとふまえ、馬鹿な感情論による脱原発は止めるべきだ。なにより、慎重に、広汎に、公正な議論をすべきなのだ。今、すこしでも放射線の安全性を口にする専門家を御用学者のレッテル貼りで口封じをするヒステリーの思考停止のお花畑達にすこしでも理性のかけらを持って欲しいものだ。





------------------------------------------------------------
以下は参照用の資料ですので、確認をされる以外はあえて読む必要はありません。

五山送り火、被災松使用断念…「涙が出そうだ」保存会落胆 被災地は失望

2011.8.12 22:23

クリックして拡大する

 京都の「五山送り火」への岩手県陸前高田市の被災松受け入れをめぐる問題は12日、京都市が新たに取り寄せた松から放射性セシウムが検出され、使用断念という結末を迎えた。中止から一転して五山全ての送り火で燃やすことになった11日の決着がわずか1日で覆り、古都の伝統行事の歴史に“汚点”が残る事態に。五山の各保存会や関係者からは「まさかこんなことがあるのか」と落胆の声が上がり、被災地には失望が広がった。

 送り火での使用断念という一報を受けて、五山の各保存会でつくる京都五山送り火連合会の関係者は「話を聞いたときはまさかと思った」と絶句した。

 連合会では、市が新たに取り寄せ、11日に到着した被災松について「大文字保存会が当初、送り火で燃やそうとしていた被災松のしん部分だけを使った護摩木と同じ物と考えていた」という。当初の被災松からは放射性物質が検出されなかったため、16日の本番で無事に使用できると思っていたのだ。
 
 しかし、今回の被災松は表皮付きの割り木だった。市は「どんな形で被災松が来るのか分からなかった」と説明しているが、放射性セシウムはその表皮を削って集めたものから検出された。

 使用断念について、五山の一つ「妙法」保存会の北野正彦会長は「もともと、放射性物質が出たら燃やすことはできないということになっていた。だが、鎮魂の意味で市が取り寄せたものが使用中止となって非常に残念だ」と話した。

 この日夜には連合会と市文化財保護課が臨時理事会を市内で開催。門川大作市長も出席し、連合会に謝罪した。理事会前、連合会の田中博至会長は「大変な1日。まずは経緯を知りたい」、大文字保存会の松原公太郎理事長も「まだ何も知らない」とだけ話し、硬い表情のまま理事会の会場へ入った。

 市職員の1人は「二転三転の事態に涙が出そう。くたびれすぎて感想など出ない」と心境を吐露。一方、大文字山近くで飲食店を営む男性(78)は「放射性物質が出る出ないに関係なく、大文字保存会がいったん中止したのだから、市が取り寄せた被災松も使用をやめておいた方がいいと思っていた」と話した。

五山送り火:陸前高田のまきからセシウム検出 使用中止

岩手県陸前高田市から京都市に届けられた後、放射性セシウムなどが検出されたまき=京都市で2011年8月11日午後3時5分、古屋敷尚子撮影 東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松から作ったまきを京都市の「五山送り火」(16日)で燃やす計画で、京都市は12日、まきの表皮から放射性セシウムが検出されたため計画を中止すると発表した。送り火の実施主体の五つの保存会は同日、市の決定に従うことを決めた。【古屋敷尚子、田辺佑介】

 当初、大文字保存会が単独で送り火で燃やす計画だったが、放射能汚染を懸念する声が京都市などに寄せられ、断念。すると、「風評被害を助長する」などの批判が市に殺到し、門川大作市長が別のまき約500本を取り寄せて燃やすことを五山すべての保存会に要請し、いずれも了承していた。

 京都市によると、松から切り出したまき(長さ約30センチ)の表皮から放射性セシウムが1キロ当たり1130ベクレル検出された。表皮を除いた幹の部分からは検出されなかった。野焼きの際の放射性物質に関する基準値はなく、市が専門家に問い合わせたところ、「国の基準がない以上、安全という見解は出せない」との回答だったという。

 今回のまき500本は11日に陸前高田市からトラックで運ばれ、京都市の検査会社「島津テクノリサーチ」に移送。12日午後、市に結果が報告された。500本すべてから表皮のかけら計1キロ分を集め、検査したという。

 門川市長は会見で、「陸前高田市をはじめ東日本大震災で被災した皆さんに心からおわび申し上げます」と陳謝。「放射性物質が検出されないとの前提が崩れたから中止する。被災地のまきが安全か否かを判断したのではない」と説明した。幹の部分だけを燃やすことは「議論していない」とした。

 まきは現在、京都市内の民間の倉庫に保管されているが、処分方法は決まっていない。門川市長は「送り返さず、京都で対処したい」と話した。

 ◇陸前高田市長「慎重にやってほしかった」
 岩手県陸前高田市の戸羽太市長は12日、「関係者の善意が結果的にこういうことになり、市民にも心配をかけている」と遺憾の意を示した。京都市に対しては、「風評被害を広げ、他の被災地にも京都市民にも迷惑がかかっている。もっと慎重にやっていただきたかった」と苦言を呈した。門川大作・京都市長から陸前高田市を訪ねる意向が示されたが、同市は「お気持ちだけで結構です」と答えたという。

 ◇専門家 測定数値は「問題ないレベル」
 測定結果の数値について、専門家は「問題となるようなレベルではない」と話す。国際放射線防護委員会の主委員会委員、丹羽太貫・京都大名誉教授(放射線生物学)は「仮に表皮を1キロ食べ、全て体に吸収されたとしても取るに足らない線量」と指摘した上で、「意味のないクリーンさを求めた今回の判断は被災地の方々の気持ちを踏みにじるものだ」と指摘する。

 また、安斎育郎・立命館大名誉教授(放射線防護学)は「五山の送り火は伝統的神事という性格を持つ。放射能がけがれのようにとらえられたのではないか。今回の件は科学の問題ではなく、文化の問題となっている。解決も文化的に行うべきで、犠牲者への追悼のセレモニーをやった方がいい」と提案する。【根本毅、須田桃子】


送り火中止「騒ぎになって欲しくない」 陸前高田市長
 
 「これ以上、騒ぎになって欲しくない。遺憾だ」。京都市の中止会見を受けて、岩手県陸前高田市の戸羽太市長が12日夕、プレハブの仮庁舎前で、怒りをあらわにした。

 「京都の独自の判断で中止するというのは風評被害をさらに拡大する」と、明確な基準を示さないまま中止を判断した京都市の対応を強く批判。京都市の門川大作市長側からは電話で謝罪訪問したいとの申し出があったが、断ったという。

 さらに、「京都市には陸前高田を心配してくれる人もたくさんいる。京都市は被災者をどう考えているのか。京都市民にも迷惑がかかる話」とも語った。

 当初の計画は、大分市の美術家から協力を求められた京都の「大文字保存会」が進めた。「もう勝手にしてくれという気分。現場に足を運ばずに判断しているのは許せない」。薪にそれぞれの思いを書いて京都に送る当初の計画を呼びかけた陸前高田市の鈴木繁治さん(66)は怒った。

 当初の薪に鎮魂の祈りを込めて「絆」と書いた佐々木倉雄さん(67)は「お盆の時期にことを荒立ててもらいたくない」と話した。




ロス近郊で高濃度放射性セシウム 半世紀前の溶融事故跡
 
2011年8月13日 06時08分

 1959年に燃料溶融事故を起こしたサンタスザーナ野外研究所の実験用原子炉施設(当時)(米エネルギー省提供・共同)


 【ロサンゼルス共同】1959年に実験用原子炉内で燃料溶融事故を起こした米ロサンゼルス近郊の核施設「サンタスザーナ野外研究所」跡地で、自然界に存在するより高い濃度の放射性セシウムが今年に入って検出されたことが12日分かった。米環境保護局(EPA)当局者が明らかにした。

 詳しい汚染濃度は不明だが、直ちに健康被害が出るレベルではないとみられる。研究所一帯では事故後、土壌除去などが行われていただけに、福島第1原発周辺でも進められている放射性物質の除染作業の難しさがあらためて浮き彫りとなった。



放射性物質:学校プール排水できず 福島県内600カ所

汚染されたプールの状態を確認する教員=福島市渡利の市立渡利小で2011年8月4日、山田泰蔵撮影 東京電力福島第1原発事故で、福島県内の多くの学校が放射性物質に汚染されたプールの水を排水できずに困っている。農業用水路などに流れ込む場合、文部科学省は学校が自ら農家側の了解を得るよう指導しただけで、県教委が求める放射性物質の排水基準(濃度)作りを進めていない。地元任せの対応に批判が強まっている。

【竹島一登、山田泰蔵】

 県教委によると、県内の公立幼稚園と小中高校にあるプール735カ所中、排水できない状態が続いているのは原発に近い県東部(浜通り)や県央部(中通り)の約600カ所の大半。下水道に流せるのは約3分の1にとどまり、残る3分の2は農業用水路や河川に直接流れ込んでしまうことが影響している。

 文科省学校健康教育課によると、プールの排水基準を定めた法律はなく、文科省は、河川や農業用水に流す場合は農業団体などの了解を取るよう県教委を指導した。県教委は5月、学校に通知したが、汚染を心配する農家側は受け入れにくいのが実情。下水道に流せる学校でも、地域住民への配慮から排水していないケースが多い。

 福島市立福島第一小のプールは放射性物質を含んだほこりで底が黒ずみ、水は藻で緑色に変色。福井一明校長は「衛生上の問題も心配なため早く排水したい。しかし水や汚泥の汚染度合いも分からず学校周辺の人々に迷惑はかけられない」と話す。伊達市と南相馬市の一部で放射性物質を吸着する鉱物ゼオライトなどを利用して除染したが、通常一つのプール当たり数百万円の費用がかかるという。

 県教委は5月以降、文科省に排水の基準や方法を示すよう求めたが「関係省庁と協議する」というだけで、現在も回答していない。文科省学校健康教育課は「基準作りは難しく、各学校と関係者の間で合意してもらうしかない」と話す。

 経済産業省原子力安全・保安院は「プールのみに特別な対応は考えていない」、下水道を所管する国土交通省は「下水道への排水は問題ないが、地元との調整は管轄外」と答えた。

 新藤宗幸・元千葉大教授(行政学)は「所管が分かれているなら内閣の明確な指示の下に濃度を測定し、除染の手法を示すべきだ。政府の決断と実行力が欠けていることを示す象徴的な出来事だ」と話している。

毎日新聞 2011年8月13日 2時35分


天木直人氏ブログ記事

菅首相よ、晩節を汚してまで政治家を続けたいのか

 菅首相が犯した罪は数知れずあるが、その中でも最大の罪は
国民の間で芽生え始めた脱原発の流れを止めたことだ。

 彼の脱原発は偽物だったのだ。

 それを見事に表したのが3月12日の彼の言動である。

 首相を辞めた後を考えるとうれしくてしかたがない。邪魔にならない
ように政治活動を続けて行きたい。バイオマスに携って行きたい・・・

 そういって伸子夫人と赤坂の居酒屋をはしごしたという。

 なんと言う無責任さだろうか。

 見ているがいい。脱原発の動きは急速にしぼんでいくだろう。

 我々は福島原発事故という千載一遇のチャンスを、この国の権力構造
の変革の為に生かす事ができなかったのだ。

 これこそが菅首相の大罪なのである。

 福島原発事故が発生して以来、一貫して脱原発を主張してきた東京新聞が、
今日(8月13日)のこちら特捜部で見事にそれを言い当てている。

 すなわち、高橋はるみ北海道知事がストレステストを省略し来週にも泊
原発3号機の運転を再開すると。

 すなわち、菅首相は退陣前の最後の国会答弁で、脱原発宣言を迫った福島
みずほ社民党党首に対し、菅首相は最後まで名言を避けたと。

 すなわち、菅首相の後に誰が民主党代表に選ばれようとも、原発存続の方向
に進むだろうと。

 その東京新聞は、同じ紙面で、国の放射能対策の遅れを厳しく追及し続け
る児玉龍彦東大アイソトープ総合センター長の講演要旨を掲載している。

 菅民主党政権の放射線被曝に対する無策と国民軽視を、児玉教授の言葉を
借り東京新聞は批判しているのである。

 今からでも遅くない。

 菅首相夫妻は、脱原発が偽物でないというのなら、首相を辞めた後こそ、
国民の中に湧き上がってきた脱原発の流れをこの国に定着させるよう、
先頭に立って原発推進の諸勢力と闘うべきだ。

 それが出来ないのならこれ以上議員活動を続けて晩節を汚してはいけない・・・



スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。