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脱原子力?

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 当ブログのエントリー「脱原発の可能性」「今こそ原発推進を」「電力談義」などで私は原子力発電を止めるわけには行かず、また原発は他の発電方法に比べ安全であると、主張してきた。
 
 それは今でも変わらないが、むろん、他の発電方式にしても今後技術が進めば原発に代わる可能性があるのかもしれない。今の技術レベルで判断してはならないだろう。なにしろ、原発はすでに誕生以来半世紀以上経過し、それなりに完成した技術なのだ。一方、脱原発を主張する人たちの代替発電技術はなぜか再生可能エネルギーに限っている。あたかも再生可能エネルギーなら100%安全であり、なにしろ再生可能だからエネルギー源は無料であり、永遠に枯渇する事がない、環境を汚さない、100%安全だと良いことづくめなのだ。
 
 だが、そうはいっても現実に世界で再生可能エネルギーが実用化されたという話を聞いていない。実用化とは、十分に既存の発電方式よりコストが安く、人間にとって安全だという意味だが、西欧では早くから原発を止めて、風力や太陽発電で主要エネルギー源をまかなう政策を打ち出し、またそうしなければ国民の支持を得られないから、政府は否応なしにその政策を採る。だが、それが成功した国はまだ無いと言っていい。
 
 たとえばスエーデンは早くから脱原発を国策として、全土に風力発電装置をたくさん作った。今ではかなりの割合を風力発電でまかなっていると聞く。しかし、それで何が起きたかというと、電力コストの大幅なアップと環境汚染だったという。まず、風任せの風力発電では、使用電力に合わせて発電能力が調整できるわけではなく、たとえばスエーデンでは冬に暖房用の電力ピークが来るが、その時に風が吹かなければそれを補うために予備の発電所が要る。しかも必要時に瞬時に立ち上げる発電システムというのは自然エネルギーでは水力くらいしかないが、水力はすでに限界まで開発済みだから火力発電に頼るしかない。
 
 火力発電は瞬時に立ち上げるというわけには行かないから、常に運転し、いわばアイドリング状態で居なければならないわけだ。結局、使いもしない火力発電所を多数建造することになり、それが環境を悪化させた。
 
 もちろん、風力発電は今はまだ建設コストに比べて効率が良くないので、そのコストは税金なり電気料金に上乗せされる。
 
 結局、スエーデンは風力発電に頼ったためにとてつもない負担を被ることになった。さらに、スエーデンは人口も日本の10分の1以下であり、製造業の規模も日本とはほど遠い。そのスエーデンにして、再生可能エネルギーで電力需要を満たすことが出来ない。これは一つの例でありヨーロッパはあのチェルノブイリ事故を契機にそろって脱原発を宣言し、再生可能エネルギーの開発に主力を注いだ。だから、ドイツなどの太陽光パネル生産は世界のトップクラスだし、風力などにも力を入れている。だが、その結果、電力コストが異常に上がり、結局再生可能エネルギーで国民生活や産業を維持することは無理と分かって、メルケル政権が原発推進に梶を切った矢先に福島原発事故が起きた。
 
 同じ事はアメリカにも起き、オバマ氏が大規模な原発推進を打ち出したとたんに今回の事故が起きたため、その収拾のために国を挙げての協力をしたわけだ。
 
 ヨーロッパでも唯一フランスだけは原発を推進して来ており、今では電力の80%を原子力でまかなっている。だからこそ、いち早くサルコジ氏が日本に協力を申し出、アレバのスタッフを送り込んできたのだ。
 
 少なくとも自然エネルギーは、コスト的に原発には遠く及ばない。これが、ヨーロッパ諸国の苦しい体験の結果得た結論だった。しかし、それでも自然エネルギーはもてはやされる。
 
 《》は引用
 
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大阪市大、人工光合成でメタノール製造 32年までに

2011/04/21 20:27更新

 大阪市立大の神谷信夫教授らの研究グループは21日、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素を原料に、人工光合成でアルコール系燃料のメタノールを製造する構想を発表した。平成32年までの実用化を目指す。実現できれば世界初。石油などの輸入化石燃料や原子力発電に依存しない循環型の国産クリーンエネルギーが確保できることになり、注目を集めそうだ。


 このタンパク質複合体と同じ化学構造の触媒を人工的につくり出し、太陽光エネルギーを利用することで、二酸化炭素と水から、炭水化物の代わりとなるメタノール燃料の製造が可能になるという。

 この日、大阪市役所で会見した神谷教授と同大複合先端研究機構プロジェクトリーダーの橋本秀樹教授は、27年までに人工光合成装置を開発、32年までにメタノール燃料製造の実用化を目指すスケジュールを明らかにした。

 新たな研究施設の建設に約8億円が必要になる見込みで、経済産業省の補助事業を活用したい考え。すでに企業数社との交渉も始めているという。

 橋本教授は「排出された二酸化炭素から燃料が製造できるようになれば、究極の循環エネルギーになる。最終的には、原子力発電に代わるシステムを目指したい」と話した。
 
 これを読んで、違和感を覚えたのは、このエネルギー効率が太陽光パネルより優れているとはとうてい思えないことだ。ただ、優れていると言えば、メタノールの形で取り出すので、太陽が出ている間にエネルギーを取り込みメタノールという形で、いわばエネルギーを貯蔵できる点だ。ただし、当然ながらこのメタノールでどのような発電をしようとその効率はさらに下がるのだから、最終的にこの方式で得られるエネルギーは直接太陽光で発電するよりはよほど落ちるだろうことは確実だ。太陽光発電でさえ既存の発電方式に代わり得ないのに、このメタノール方式ならさらに不可能だろうと言うことになる。つまり、これでも発電できるというだけのことではないのか。
 
 メタノールでエネルギーを貯蔵するなら、別にこの方法でなくとも良い。これについては後述する。
 
 ところで、ソフトバンクの孫正義氏が壮大なプロジェクトを立ち上げるという。すなわち、今回被災した地域、特に原発事故で退避を迫られている土地に太陽光パネルを建設し、原発に代わる発電システムとしようということだ。発想はすばらしい。なにしろ、作物も作れない、人間も居住できない被災地域に太陽光パネルなら別に問題はないだろうから、広大な土地を要する太陽光発電には最適だ。
 
 いろいろな計算根拠が挙げられているが、要するに今回退避を迫られている地域の面積は400Km2であり、その半分に太陽光パネルを敷き詰めれば、日照時間や発電効率を計算してみて、原発の3基分くらいの発電量は得られるというのだ。

 その面積に敷き詰める太陽光パネルもがんばれば作ることが出来る。大量生産に拍車がかかれば、製造コストももっと安くなるに違いないという話だ。
 
 しかし、これが本当に可能なら、なぜ今まで実現しなかったのだろう。いや、日本だけの話ではなく、世界には人間も住めない、さらに作物も作れない、ただし太陽光だけは嫌と言うほどふんだんにある砂漠がたくさんあるのだ。
 
 なぜさっさと実現していなかったのだろうか。むろん、コストによるし、さらに環境汚染が問題になるからだ。太陽光パネルを作り、設置し、保全し廃棄するために費やされるエネルギー量と、パネル寿命の間に作り出せ利用できるエネルギー総量を比べてみると、決して収支バランスが取れない事が分かっている。むろん、将来改善されるかもしれないが、今の所其の見通しはない。なぜなら、太陽光で得られるエネルギー密度がきわめて低いからだ。
 
 さらに、風力発電なら夜でも雨天でも使えるだろうが、太陽光発電は一定量の日射が得られるきわめて限られた時間でしかないから、需要の変動に合わせて発電量を変えることが出来ない。すると、風力同様、どうしてもエネルギーを貯蔵する技術が必要となる。
 
 現在直接電力を貯蔵するシステムとしては二次電池があるが、とうてい数百万キロワット規模の蓄電が出来る物ではないし、仮にそんな物を作ったらコストは天文学的になり、そしてそれだけ巨大な二次電池を作り、廃棄するための環境汚染は空恐ろしい物になる。
 
 他に、太陽光で発電し、それで水を電気分解して水素を作り、その水素で必要時発電をする。そのために燃料電池を使うことが考えられるが、巨大な蓄電池同様の問題が起きるのでだめ。水素を使ってガスタービンを回す方法も考えられるが、その効率はやはりかなり悪いから、結局実用的な太陽光発電は、エネルギー収支の問題から無理なのだ。それは今はっきりしているので、だから太陽光発電が原発に代えられないというのだ。
 
 これは風力にも言えることであり、したがって次のような記事を読んでも、やはり眉唾としか思えない。
 
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風力発電で原発40基分の発電可能 環境省試算

2011年4月22日5時0分

 環境省は21日、国内で自然エネルギーを導入した場合にどの程度の発電量が見込めるか、試算した結果を発表した。風力発電を普及できる余地が最も大きく、低い稼働率を考慮しても、最大で原発40基分の発電量が見込める結果となった。風の強い東北地方では、原発3~11基分が風力でまかなえる計算だ。

 同省は震災復興にあたり、風力発電を含めた自然エネルギーの導入を提案していく方針だ。

 今回の試算は、理論上可能な最大導入量から、土地利用や技術上の制約を差し引き、さらに事業として採算性を確保できることを条件に加えた。

 試算によると、固定価格買い取り制度など震災前に政府が決めていた普及策だけでも、風力なら日本全体で約2400万~1億4千万キロワット分を導入できる。風が吹いているときだけ発電するため、稼働率を24%と仮定。それでも出力100万キロワットで稼働率85%と仮定した場合の原発約7~40基分に相当する。

 ただし東北など電力需要を上回る発電量が期待できる地域がある一方で、電力会社間の送電能力には現状では限界がある。試算どおりに導入するのは短期的には難しいとみられている。

 家庭以外の公共施設や耕作放棄地などを利用する太陽光発電や、用水路などを活用する小規模の水力発電についても検討したが、多くの導入量は見込めなかった。これらを普及させるには、さらに技術開発を促すなど追加的な政策が必要だという。
 
 事業としての採算性を考慮しているというのだから、つまりは建設コストもクリアしているということなのだろうが、それならどうしてそれが今普及しないのか、なぜ世界中で風力発電が普及しないのか。要するにその建設コストの算出が正しくないという結論しかでないのだが。
 
 ただ、日本のあちらこちらに発電システムを置けば、日本中が無風になることはないだろうから、もしスマートグリッディングが上手く機能すれば、かなり風任せの発電量のむらをならすことが出来るだろうし、それに探せばかなり安定した風が吹いている地域もある。
 
 たとえば、以前も書いたが、洋上大規模発電なら、比較的安定した風力が得られる。それに土地の問題もない。今の風力発電機の一基あたりの発電量は最大2,500Kw位で、それ以上だとメンテナンスが出来なくなるから、そろそろ大型化も頭打ちだそうだ。ただし、技術的な予知はまだあるだろうから3,000Kw/基だとして、原発一基100万キロワットと同等の風力発電には330基必要になる。この計算が正しいかどうかは自信がないが、330基の発電機のメンテナンスはかなり困難だろうし、それに依然として安定しない発電という宿命がある。結局、どうしてもエネルギーを蓄積する設備が不可欠だろうから、それによるコスト高と効率低下を考えなければならない。
 
 結局、500基くらいの発電機が一組になって原発一基分くらいになるのではないか。
 
 エネルギーの蓄積システムとして充電池も燃料電池も問題外だから、結局は上述したメタノール製造及び、それによるタービン発電くらいが実用になるだろう。
 
 3000Kwクラスの発電機を500基建てるとなれば、陸上では難しいだろうから、やはり洋上にメガフロートでも浮かべて建てることになるのではないか。一基あたり最低100メートル四方、つまり1/100Km2だとすれば、(回転風車の直径が7,80メートルあり、風向きにより、風車の方向が360度変わるから)500基で5Km2となる。大変な規模になるが、不可能ではあるまい。
 
 ただし、このコストが原発に叶うかどうかは別の話で、内陸に作ろうと洋上に作ろうと、それを製造するコスト、建設するコスト、エネルギー貯蔵コスト、メンテナンスコスト、廃棄コスト、送電コストなどなどひっくるめて本当に原発に代えうるのかは、私はかなり懐疑的だ。
 
 


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コメント

No title

彼らは、自然エネルギーの太陽光パネルや風力発電を海外を例に出していますが、結局外側だけ見て良さそうと思うのでしょう。
でも調べてみればそんなに優れているものでないことにすぐ気付くはずです。
おまけにどっかの輩は、「こうすれば防げた。」「地震は予測できた」
だの・・・ 後からそれを得意げになって言うべきではないはずです。

元を考えてみると、過去4位にあたる規模の大地震と大津波を受けたのです。
この程度の被害で済んで良かったと思える人が、あまり出てこないのか
不思議でなりません。

この国の人間は結構自分勝手な所があるのかもしれませんね。
すっから管政権は問題外のレベルですが

No title

>ナオ様

>彼らは、自然エネルギーの太陽光パネルや風力発電を海外を例に出していますが、結局外側だけ見て良さそうと思うのでしょう。

そうでしょうね。エネルギー収支などは考えないのでしょう。

>元を考えてみると、過去4位にあたる規模の大地震と大津波を受けたのです。
>この程度の被害で済んで良かったと思える人が、あまり出てこないのか
>不思議でなりません。

いえ、津波や地震については、日本だからこの程度で済んだという見方は多いですよ。ただ、その災害を今の馬鹿政権が広げているというのも国内外を問わず一般認識です。また原発については、明らかに高をくくっていた電力会社と政府の甘さが招いた人災ですね。
>
>この国の人間は結構自分勝手な所があるのかもしれませんね。

とんでもない。世界で一番自制心のある国民です。それは間違いありません。

>すっから管政権は問題外のレベルですが

癌政権は問題外ですが、暴動が起きないのはこの国の人間が理性的だからですよ。とうてい自分勝手とは言えませんね。

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