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基準の見直し

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 昨日突如このような報道が流れた。テレビなどでは繰り返し伝えられている。まるで、世界最悪の事故と認定されたような騒ぎだが、これがきちんとした説明を伴わないためにまた要らざる不安を広げている。
 
 《》は引用
 
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最大で1時間1万テラベクレル 国際尺度、最悪の7も

2011年4月12日 01時28分

 福島第1原発の事故で、原子力安全委員会は11日、原発からは最大で1時間当たり1万テラベクレル(テラベクレルは1兆ベクレル)の放射性物質が放出されていたとの試算を明らかにした。

 政府はこれを受け、原発事故の深刻度を示す「国際評価尺度(INES)」で最も深刻な、旧ソ連のチェルノブイリ原発事故に並ぶ「レベル7」とする方向で検討に入った。

 INESの評価によると、放射性のヨウ素131換算で外部への放射性物質の放出量が数万テラベクレル以上である場合は、レベル7であるとしている。

 原子力安全委の班目春樹委員長は、1時間当たり1万テラベクレルの放出が「数時間」続いたとの推計を明らかにした。

 1時間当たり1万テラベクレルの放出が数時間続けば、レベル7に当たることになる。現在は同1テラベクレル以下になったとみられるとしており、安全委は、放射性物質の総放出量については「検討している」とするにとどめた。

 政府は暫定的に「レベル5」としている現在の評価を見直し、レベル7に格上げすることの検討を始めた。
 
 続報として
 
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福島原発事故、史上最悪「レベル7」

2011年4月12日11時3分

 福島第一原発の事故について、経済産業省原子力安全・保安院と原子力安全委員会は、これまでに放出された放射性物質が大量かつ広範にわたるとして、国際的な事故評価尺度(INES)で「深刻な事故」とされるレベル7に引き上げる検討を始めた。原子力史上最悪の1986年のチェルノブイリ原発事故に匹敵する。12日にも発表する。

 保安院は3月11日の地震に伴う事故直後、暫定評価でレベル4としていた。18日に1979年の米スリーマイル島原発事故に匹敵するレベル5に引き上げた。その後、放出された放射性物質の総量を推定したところ、放射性ヨウ素の値でINESの評価のレベル7にあたる数万テラベクレル(テラは1兆倍)以上に相当することが分かった。

 チェルノブイリ事故では爆発と火災が長引き、放射性物質が広範囲に広がり世界的な汚染につながった。実際の放出量は180万テラベクレルとされている。今回の福島第一原発の事故での放出量はそれより少ないが、評価尺度でレベル7の条件に当たる「放射性物質の重大な外部放出」に該当すると判断された。評価結果は国際原子力機関(IAEA)にも報告される。

 福島第一原発では、原子炉格納容器の圧力を逃がすため放射性物質を含む水蒸気を大気中に放出した。さらに地震後に冷却水が失われ核燃料が露出して生じたとみられる水素によって、1、3号機では原子炉建屋が爆発して壊れた。

 2号機の格納容器につながる圧力抑制室付近でも爆発が起こったほか、4号機の使用済み燃料貯蔵プールでの火災などが原因で放射性物質が大量に放出されたと見られている。

 ただ、原発周辺や敷地の放射線量の測定結果は15~21日に非常に高い値を示していたものの、その後低下している。10日に非公開で開かれた安全委の臨時会で保安院の黒木慎一審議官は「最悪の事態は今は脱した」と報告している。(香取香介、小堀龍之)


 04/12 11:30 ワイドスクランブルで、赤非テレビのコメンテーター川村晃司氏が、日本は核の被爆国として世界に非核を訴えているのに(そのような事実はない)、今度は核の加害国になってしまった。と発言している。この人物かなり普段からずれた事を言うので知られているが、核兵器と、原発は全く違う物。核兵器は明確に物を破壊し、殺人をするための目的を持っているが、原発はあくまで生活を支える道具でしかない。

もし、通常爆弾の大半は酸素による急激な炭素や水素の酸化現象を用いており、その意味では火力発電と全く同じ。これをもって、通常爆弾と火力発電は同じか。

この様なイメージ操作は常に特殊な人間達によって行われる。


 まず、何度も繰り返しているが、事象レベルは被害の規模と比例しているわけではない。レベル4であったJOCの臨界事故では死者が出ており、多数の明らかな健康被害を被った被曝者が多数出た。
 
 今回、福島では放射線による死者は出ていないし、被曝者は2名出たものの、きわめて軽傷であり健康被害は認められていない。そのた、退避地域でも実際に被曝による健康被害は全く報告されていない。それでもレベル7なのだ。
 
 チェルノブイリと同等というが、チェルノブイリでは数十名の死者が最初の何日間かで出ているし、その後も多くの健康被害者が出たとされている(実際は因果関係は証明されていない)と同じカテゴリーではあるが、被害規模は無視しうるほど少ない。
 
 繰り返しになるが、チェルノブイリでは核分裂中の燃料が直接爆発し、原子炉本体および建屋を破壊して放射性物質がきわめて大量に一瞬にしてばらまかれた。
 
 福島第一原発では、原子炉は停止しており、原子炉圧力容器、その外側を覆う格納容器は破壊されていなく、溶融した燃料から出た放射性物質が主として水蒸気とともに大気中に放出されたことが主原因とされている。爆発も、水素爆発であり、チェルノブイリとは全く違う。したがって、同じレベルでもそれは人間のコントロールをどれだけ離れたか、そして総量としての放射線物質がどれだけ放出されたかが同じなのであって、その規模は無論桁違いに少ないし、放射線による人的被害は出ていない。
 
 さらに、史上最悪といわれているチェルノブイリでさえ、被害者何百万とも伝えられているのに、その後の追跡調査では明確な健康被害が証明されていないのだ。
 
 だから良いというわけではないが、今回の福島原発事故は、確かに人的ミスが重なった大事故であり、一日も早い収束が望まれるが、事態は確実に収束に向かっている。安定冷却への見通しは、最低でも数ヶ月、長ければ1年とされているが、つまりは最長一年で安定冷却にいたる見通しと言うことだ。
 
 福島よりもレベルが低い(5)とされるスリーマイルでも、未だに廃炉作業の最中であり、まだまだかかる。格納容器を開けることが出来たのは、事故発生後5年たってから、燃料棒を取り出せるようになったのはさらに5年ほどかかっている。
 
 何を以て収束とするかは定義がいろいろあるだろうが、遅くとも安定的冷却に至れば、それで事故自体は収束したと見て良いのではないのか。
 
 実際にアメリカの評価だが
 
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米太平洋軍司令官、福島原発に「日々、改善」も引き続き厳重な監視が必要


2011.4.12 06:55

 米太平洋軍のウィラード司令官は11日、ニューヨーク市内で外国人記者と会見し、福島第1原発の状況が「日々、改善している」との認識を示した。しかし、同時に危険性がなくなったわけではないとして、引き続き厳重な監視を呼び掛けた。

 司令官は同原発1号機の水素爆発を防ぐため窒素ガス注入の作業が行われたことを評価。2、3号機にも窒素注入が実施されることに期待を示した。

 司令官は東日本大震災発生から1カ月にわたる日本政府の対応について「極めて良い仕事をしたと思う」と評価。被災地が復興するまで米軍が支援を続けると言明した。
 
 「司令官は東日本大震災発生から1カ月にわたる日本政府の対応について「極めて良い仕事をしたと思う」と評価。」とは、明らかな皮肉または社交辞令ではないのか。
 
 日本での計測も
 
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大気中の放射線、ゆるやかに減少


2011年4月12日10時31分

 大気中の放射線量は12日午前中も、各地でゆるやかな減少が続いている。午前8時現在で、福島県内は飯舘村で毎時5.27マイクロシーベルト(同5.49)、郡山市1.79マイクロシーベルト(同1.86)と下がった。福島市は1.95マイクロシーベルト(前日は1.94)とやや上がった。

 ほかの地域でも、茨城県北茨城市で0.323マイクロシーベルト(同0.352)、宇都宮市0.070マイクロシーベルト(同0.074)、東京都新宿区は0.0775マイクロシーベルト(同0.0831)だった。
 
 今回の一連の政府の馬鹿さ加減の一つは、とにかく、曖昧な表現で、とりあえず安全、直ちに健康被害はない、念のため規制、そして安全な水がなければ水道水を乳児に飲ませてもかまわない、など日本語として意味不明としか言えない曖昧な表現に徹した。
 
 それがどれだけ国民を不安に陥れ、パニックを引き起こし、買いだめに走らせ被災地に行く物資を滞らせ、風評被害を引き起こしたか。しかし、枝野無能長官にも政府にもその反省は全くない。
 
 一番危険なのは、誰もが政府の言うことなど全く信用していないと言うことだ。海外も日本人は優秀だが、政府は最悪との評価で固まってしまっており、今更政府が何を言ってもすべて疑いを以て受け取られてしまう。
 
 なにより、枝野無能長官、原子力安全保安院の野比のび太、東電のしどろもどろ集団の言うことがおのおのバラバラで全く統一されていない状態で、しかもたまに顔を出す亜紀菅総理が涙目オロオロでは信用しろと言うのが無理だろう。
 
 それが端的に表れたのが、10日の地方統一選挙であり、民主はぼろ負けしているが、岡田異音氏は、地方選挙だから国政に対する批判とは考えないと言っている。こんな認識しかもてない幹事長など、やはり無能だが、己の責任は全く思い至っていないようだ。
 
 ここから本題になるがきわめて簡単。
 
 放射線とは何かをきちんと説明し、たとえば光も電波も放射線なのであって、それらも極端に強ければ人体に健康被害を与えるし、限度を超えれば死亡に至る。極超短波、つまり電波も放射線だが、我々が携帯電話で日夜使っている。しかし、これの強度が極端に強ければもちろん死ぬ。電子レンジの中の食品の気持ちになってみればよいのだ。
 
 冬の寒さに体を温めることが出来るのは暖房器具から出ている赤外線のためだが、それが強すぎると焼死する。
 
 放射線物質が食品に含まれる基準が決められているのは、それらの特殊な放射線物質(セシウムやヨウ素の放射性同素体)が通常は食品に含まれていないからだ。だから、極論すればほんの少し検出されても基準を超える。だが、実際はその何十倍何百倍が検出されても健康には影響がないと考えて良い。だから、今回の農産物や魚介類、生乳、水道水の摂取制限、出荷制限など全く無意味だった。
 
 一番無能長官の馬鹿な発言は、低濃度汚染水を海に放出したときだったか、海水から検出された放射線レベルが、それを飲み続けて一年たっても健康には被害のないレベル、だと言ったことだが、海水を一年飲み続けるという設定はどこから持ってきたのだろうか。広い世界には海水を毎日何リットルも飲む人間がいるのかもしれないが、その人間のために無能長官は注意を促したのか。
 
 たしかに、通常食品に含まれていない物が大量に含まれるのは望ましくないから基準を設けること自体は別にかまわない。だが、少しでも含まれていれば直ちに命に関わる物ではない。それでなくとも、自然の状態で私たちが毎日呼吸している空気には各種の発ガン物質、病原菌、ダニの糞、ネズミの毛、親父のおならも混じっているのだ。水には水道管のさび、浄水器で繁殖した雑菌、汲んだコップについていた雑菌がうじゃうじゃいる。でも、それを意識せず、呼吸し水を飲み、元気に過ごしている。
 
 基準を超えた放射線物質が混じっていてもそれが数百万倍、数千万倍でもなければ別に健康被害は表れない。その摂取を何年も続けるならともかく、今回の基準値から1.2倍だとか、10倍等というレベルで人間がおかしくなるようなら、そもそも空気を吸うことも水を飲むことも出来ない。
 
 
 食品に含まれる放射性物質とは、単に検出される量なのであって、事実上人間の健康には全く関係がない。そのことを無能長官は知っていたからこそ、直ちに影響はない、とりあえずは安全、念のため規制といい、弁護士の法廷陳述のように言質を取られない発言に終始していたのだ。だから、彼は無能であり、卑怯であり、自己保身のみを第一とした典型的な民主党員なのだ。
 
 基準の見直しとは、正しく基準の意味を伝え、特に非常時に置いては数値発表をすると同時に、全く健康に関係がないことを正しく伝える義務があるということだ。この理解を伴って、初めて基準の意味があるだろう。それなのに、政府も原子力保安院も原子力安全委員会も、東電も、とにかく数字を垂れ流せば情報隠匿のそしりを受けないとばかりに、唯垂れ流した。この罪は大きい。
 
 ついでだが、食品の保存期間、賞味期間も非常時においては特例で伸ばすなども必要なのではないか。
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コメント

No title

1960年代の中国核実験やソ連の核実験の話を持ち出されるのが嫌なのかもしれませんね>朝日の人間は。その世代の人達はもうすっかりいい思い出なのでしょうか?雨の日は気をつけろなんていわれていたようですが。

あと放射線量の全値と報道にはかかれてましたが、これ海に流れた分も含めてるんでしょうね。

No title

>ナオ様


>1960年代の中国核実験やソ連の核実験の話を持ち出されるのが嫌なのかもしれませんね

そうでもないようですよ。国内の核実験の実態など、全く国民に知らせていませんし。だから、両国ともマスコミは日本を犯罪者扱いしているみたいです。


>朝日の人間は。その世代の人達はもうすっかりいい思い出なのでしょうか?雨の日は気をつけろなんていわれていたようですが。

赤非ばかりじゃないです。当時の事を根拠に挙げるメディアはほとんど無いですね。

>
>あと放射線量の全値と報道にはかかれてましたが、これ海に流れた分も含めてるんでしょうね。

一応、大気に漏れた、とされてます。チェルノブイリなどは内陸ですから、海に対する汚染は無かったので、比較も出来ないでしょうし。

結論を言えば、チェルノブイリも福島も、放射線汚染は最終的には過去の核実験からすれば、無視できるレベルですしね。

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