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レアメタル戦略

 年明け早々、あまり愉快ではない記事を載せてしまったので、口直しに楽しい話題を書いてみたいと思っている。
 
 去年の話題の一つに、レアメタル問題がある。とりあえずレアメタルとは何か、どうして問題になるのかを簡単にまとめてみた。
 
 レアメタル、レアアースとは非鉄金属全体を呼ぶ場合もあるが、狭義では、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム等のベースメタル(コモンメタルやメジャーメタルとも呼ばれる)や金、銀などの貴金属以外で、産業に利用されている非鉄金属を指す。

 一般にレアメタルが希少な理由は、

1.地殻中の存在量が比較的少なく、採掘と精錬のコストが高い
2.単体として取り出すことが技術的に困難
3.金属の特性から製錬のコストが高い
といった点があげられている。

 きわめておおざっぱだが、レアという言葉、すなわち稀少という言葉が、いかにも埋蔵量が少ない金属とのイメージがあるが、実際は種類によるがかなり豊富に存在するものもあり、多くの種類では今世界中でふつうに使われている銅(クラーク数0.01)亜鉛(同0.004)などよりよほど豊富に存在するものが結構ある。 たとえば、バリウム (0.023)、ジルコニウム( 0.02)、 クロム( 0.02)、ストロンチウム( 0.02)、バナジウム (0.015)などはかなり豊富にあると言っていい。
 
 まず、これらのレアメタルが利用価値があるかどうかも重要な要素であり、いくら稀少金属でも、利用価値がなければ別に価格がどうこう問題になるわけではない。かつて、アルミニウムは金よりも希少価値があった。それは、アルミニウムがきわめて酸化しやすく、銅や金、銀などのように単体で産出することがないからだ。というより、アルミニウムはその存在さえ19世紀まで知られていなかった。しかし、アルミニウムは化合物の形で、地球には事実上無尽蔵といえるほどのクラーク数で言えば7.55%も存在する。
 
 レアメタルも同様のことが言えるし、そしてアルミニウムや銅、亜鉛などのような広い用途があるわけではない。したがって、レアメタルの採掘は本来あまり熱心に行われなかった節があり、それがとてつもなく安く産出する中国産が世界のほとんどを締めるようになった原因だ。産出量は中国がほとんどを締めるが、埋蔵量は世界中にほぼまんべんなく散らばっていると言っていい。
 
 また、使用量が少なく、廃棄された電子製品などから回収される割合が近年非常に増えてきた。このリサイクルされたレアメタルを都市鉱山と表現することもある。

 日本の都市鉱山

 都市鉱山という観点から見ると、日本は世界有数の資源大国である。独立行政法人物質・材料研究機構が2008年1月11日に発表した数字によると、日本の都市鉱山に存在する金の総量は6,800トンで、これは全世界の現有埋蔵量の約16%にあたる。銀は60,000トンで、これは世界の埋蔵量の22%にもおよぶ。同様にインジウムは世界の61%、錫は11%、タンタルは10%と、日本の都市鉱山には全世界埋蔵量の一割を超える金属が多数存在する。

 上記にも書いているが、レアメタルの採掘、精錬には高い技術を要する。さもないと、著しい環境汚染を引き起こすので、それがコストの上昇につながっているわけだが、例によって中国の場合環境汚染など全くお構いなしに精錬することでコストが抑えられ、世界市場を席巻したという経緯がある。
 
 この中国がレアメタルを戦略物質として輸出規制を始めたことから、日本は即座に世界中の鉱山開発を再開する働きかけを始め、実際にインド、アメリカなど多くの鉱山からの買い付け権利を確保している。なにしろ、コスト面で閉鎖されていたが埋蔵量は豊富な鉱山が世界中にあるし、さらに新しい鉱山や製錬技術が開発されつつある。つまり、中国のレアメタル戦略は、ごく短期間はともかく長期的には世界から中国が締め出されるだけのブーメランでしかない。
 
 それに就き、かねてから日本近海の海底資源として豊富なレアメタルの存在が確認されており、ただ、コスト面から輸入品に頼っていたが、中国が当てにならないことから実際に日本が海底資源の開発に着手した。
 
 《》は引用
 
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海底レアメタル採掘へ、沖縄・小笠原に深海ロボ

 政府は、手がつけられなかった日本周辺の海底に眠る世界有数の金銀やレアメタル(希少金属)など深海資源を採掘する技術の実用化に乗り出す。

 ロボットや深海掘削など先端技術を結集し、世界初の深海採鉱ロボットで鉱石を掘り出し、パイプで母船へ送る採鉱システムを開発する。今年から試験機(実機模型)を水中に入れるテストなどを始め、約10年後の商業化を目指す。

 開発は、資源エネルギー庁の委託で石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が中心となり、企業2社も参加。金銀やレアメタル(レアアースを含む)が多いと期待される沖縄トラフ(伊是名(いぜな)海穴)と伊豆・小笠原諸島沖(ベヨネーズ海丘)の海底熱水鉱床を採掘対象としている。

 採鉱ロボは、2000メートルまでの深さに対応、巨大な刃の付いた掘削機器やスクリューを装備し、母船からの遠隔操作で動く。移動手段は走行用ベルトか、カニのような脚を持つ方式が検討されている。母船などを含めたシステム全体の開発費は200億~300億円との試算もある。

 同様の無人機の構想は、既にカナダ企業が投資家向けに発表するなど、国際的な開発競争が始まっている。

(2011年1月7日03時04分 読売新聞)

 
 
 メディアによると、日本の電子産業は壊滅的な打撃を受けるなどと大騒ぎされているが、実際にはほとんど影響を受けていないことは、現場の人間達が言っている。
 
 またこの製錬技術においては、やはり日本は世界のトップクラスの技術を有しており、またこの技術がリサイクルでも使われているため、今急速にリサイクル体制が整いつつある。
 
 さらに、代替品の開発という分野で、日本は世界のトップを走っており、

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レアメタルそっくり、京大が新合金精製に成功

読売新聞 12月30日(木)3時6分配信

 超微細(ナノ)技術を駆使して、レアメタルのパラジウムそっくりの性質を持つ新合金を作り出すことに、京都大の北川宏教授らが成功した。元素の周期表で両隣のロジウムと銀を材料に、いわば「足して2で割って」、中間のパラジウムを作り出す世界初の手法で、複数のレアメタルの代用品の合成にも成功、資源不足の日本を救う“現代の錬金術”として注目されそうだ。

 ロジウムと銀は通常、高温で溶かしても水と油のように分離する。北川教授は、金属の超微細な粒子を作る技術に着目。同量のロジウムと銀を溶かした水溶液を、熱したアルコールに少しずつ霧状にして加えることで、両金属が原子レベルで均一に混ざった直径10ナノ・メートル(10万分の1ミリ)の新合金粒子を作り出した。新合金は、パラジウムが持つ排ガスを浄化する触媒の機能や水素を大量に蓄える性質を備えていた。
 
 この技術がコスト的に合うのか、どれだけ普及するのかはまだわからないが、少なくとも解決策の一つではあろう。さらに、実際にレアメタルを使用しないで同等の性能を確保する製品もできつつある。たとえば、今は協力磁石に欠かせないとされているネオジムを全く使用しないで、同等の性能を有するモーターが開発され実用化されて、今後普及が爆発的に増えると思われる電気自動車に使われるとすれば、ネオジムはほとんど必要が無くなる。
 
 そもそも、強力磁石合金の発明はほとんどが日本で行われており、ネオジム磁石もその例に漏れない。従って、日本で脱ネオジム磁石の開発が行われたのは興味深い。
 
 従来研磨剤として欠かせないとされていたセリウムも、代替品が開発され、今はリチウム電池が尤も強力な二次電池として使われ、電気自動車などに使われているが、日本では次世代の、たとえば酸化亜鉛電池などが開発中だ。そうなれば、リチウムの需要は激減し価格も暴落する。
 
 ほかにもこのような例はたくさん出てくるだろう。中国はそのようなレアメタルを戦略物質としているわけだ。中国では、単に現在中国品が世界需要を占めているからと言う理由だけで戦略物質にしたのだろうが、その結果が世界から反発を買い、代替品や他国の鉱山開発を促進するだけで、それは将来中国の首を絞める。
 
 実際に戦略物質という概念は成り立たないのだ。戦略物質が効果的なのは、ある一カ国を他の国が集団で用いる場合でしかなく、現代ではむしろ中国が世界の中で孤立を深めているので、中国による戦略物質戦略は成り立たない。
 
 遠からずして、中国はその愚を悟るのではないか。
 
 

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コメント

No title

去年もすごかったですが、今年はさらに日本技術爆発誕生の年となりそうで。
マスゴミのゴミっぷりも、昨今の世界的事件のネット配信から始まり、政界、芸能界、のネットでの立て続けの発表。まだ新年10日も経ってませんのに。
ブーメランぶりがすざまじいですね。 (^_^)/
日本もかなりまともになりそうでうれしい限り。
あとは、中国人の6月実行といわれる尖閣上陸強行がらみの騒乱?くらいが心配の種でしょうか。

それまでなんとしても保守政権に戻ってもらいたい。テレビの、〇〇理、生出演の視聴率を見る限り(50%OFF)裏事情を知らない人でも、それが大多数の国民の意見ではないでしょうか。

Re: No title

>2011-07-23 23:32 | 麻美様

すみません、また不正な投稿とのメッセージが出てレス出来ません。

したがって、今回の最新エントリー「韓国の恥辱の歴史」の中にレスを入れます。

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