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世界的に見るなら

 当ブログでも何度も触れているが、中国の経済規模が日本を抜いて世界第二位になったというのは単なる数字のアヤであり、実質は中国経済は未だ途上国レベルにとどまっており、しかもそのひずみだけが増大しているのが現実だ。

《》内は引用。

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「中国の時代」は短命~米フォーブス誌

2011年以降は停滞長期化

 “百万の真実”【訳注】があるとされ、地球上で最も急激な社会的変化を遂げつつある中国は、いかなる予測も無力にみえる。だが私はあえて、どんな預言者でもしり込みするような大胆な予測をしてみたい。今後十年の中国について、確実に言えることが三つあると思っているのだ。

 まず、今の時代は“中国の世紀”と呼ばれるようになるだろう。中国はちょうど日本を抜いて世界第2位の経済大国に躍り出たばかりであり、首位の米国も射程圏内に入った。

 だが中国の世紀は短命だろう。長くても数年。世界史上最も速く過ぎ去る“世紀”になりそうだ。2011年末までに中国の経済成長率は2ケタを割り込むだろう。国内総生産(GDP)は10年にわたる減速が始まる。

 なぜそんなことがあり得るのか?現在の中国の経済成長率はシンガポールに次ぐ世界第2位だ。しかし超のつくこの急成長は幻影のようなものだ。中国も米国の先例に倣い、炭鉱業が衰退し、中小の製造業や小売業も減少する新たな現実に適応していかなければならない。

 だが中国の内閣に相当する国務院は2008年11月、政府支出によってそうした適応の痛みを回避することを決めた。こうして昨年、1兆1000億ドルという見事な景気刺激策を実施した結果、同年上半期の経済成長率は11.1%という高水準に達した。だが不幸なことに、中国ではたいていのモノが有り余っている。居住用マンションはどうか? 8000万戸もの空室があるなどということが信じられるだろうか? それでも控えめすぎる評価かもしれない。新築物件の空室率は50%を大きく上回り、北京では65%以上と見られる。

 今後想定されるシナリオは2つしかない。たいていの国でそうなるように不動産市場が崩壊するか、中央政府が人為的に市場を支えるかである。中国の指導部は後者を選択する可能性が高く、そうなればごくわずかな経済成長が何年も続くような政策を取らざるを得ない。バブル崩壊後の日本を考えてみると良い。中国の停滞は日本より深刻になるだろう。2013年には日本は再び中国を追い越し、世界第2位の経済大国に返り咲くだろう。

 第2に、2015年までに200万人の難民が発生するような環境災害が起こるだろう。今や季節ごとに何らかの大災害が起こるようだ。今年は明朝以来の深刻な干ばつに見舞われた。畑の穀物が枯れ果てる中、飢餓に苦しむ北朝鮮の人々に倣い、野草で食いつなぐ人々も出た。その後は一転大雨となり、一度の嵐では25万人が自宅から避難しなければならなくなった。

 たった1件の環境災害で、200万人もの人々が家を失うものか、と驚くかもしれない。だがこれもさほどとっぴな予測ではない。世界銀行は2020年までに中国では3000万人もの環境難民が生まれる可能性があると見ている。個別の自然災害ではなく、全般的な水不足がその原因だ。

 第3に、中国の人口は2020年までにピークに達する。人口統計学者の間では現在、その時期を2025~2030年と見るのが一般的だ。だが彼らは常に人口成長の鈍化を過小評価してきた。中国政府の統計学者らの名誉のために言い添えておくと、彼らは自分たちがどれほど間違っていたかを認め始めている。

 これから人口増加の減速が続くだろう。新生児の性別の異常な偏り(公式統計では女児100人に対し、男児119人以上)は、今後さらに深刻な問題となる。簡単にいえば、女性が足りないのだ。しかも率直に言って、他の東アジアの国々と同様に、大都市に住む中国の女性は何百年来の社会規範を拒絶し、出産を先延ばししたり、まったく子供を生まない人が増えている。最初に野放図な人口成長を奨励し、その後は厳しく取り締まるといった数十年にわたる中国政府の無謀な人口政策のツケが回ってくるのだ。

 こうしたことから、現在の中国に対する思い込みは捨てた方がいい。10年後の中国は我々の目に、今とはまったく違う姿に映っていることだろう。

【訳注】ストックホルム国際平和研究所で中国問題を担当するリンダ・ヤコブソン氏の著書名「A million truths: A decade in China(百万の真実:中国での十年間)」(2000年)より

by Gordon G. Chang

<ゴードン・G・チャン氏は『やがて中国の崩壊がはじまる』(草思社、2001年)の著者で、Forbes誌に毎週コラムを寄稿している。>

(c)2010 Forbes.com Inc. All rights reserved.

また、日本経済については、次の様な冷静な見方もある。

ひいき目なのではなく、あらゆるファクターを検証してみると、今日本国内であふれている日本経済沈没論はあまりに的はずれだとしか言えない。その理由は、当ブログで何度も書いている。

下記の記事が中国のレコチャイに依る紹介というのがおもしろい。日本国内では、このような記事は紹介されない。ただし、レコチャイがこれを書くとは、国内向けのメッセーだけなのかどうかは分からない。
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 2010年8月11日、英紙ガーディアンは日本経済に関するコラムを掲載。いわゆる「失われた10年」は経済的な失敗ではなく、米国とは異なる発展モデルを選んだ結果だと分析した。13日付で環球時報が伝えた。以下はその抄訳。

経済学者たちは長年にわたり、日本経済に不当な評価を与えてきた。考えてみよう。世界経済が後退する中、米国の失業率は10%に迫っている。格差と貧困は激化し、4700万人が医療保険に加入しておらず、中産階級の年金は脅かされている。欧州もまたさまざまな問題を抱えており、急成長を続ける中国もバブルが懸念されている。

では日本はどうだろうか?失業率は5%程度。格差も他国ほど鮮明ではない。全国民が医療保険を享受し、今なお世界の主要輸出国としての地位を保っている。平均寿命は世界トップクラス。乳児死亡率も低い。教育水準は高く、犯罪、精神疾患、薬物乱用はいずれも低レベルにとどまっている。炭素排出量も低水準ときわめてエコ。あらゆる面で日本は米国より優位に立っているではないか。なぜ日本が米国やその他苦境に立たされている国の教科書とならないのだろうか。

米国の著名経済学者クルーグマン氏を筆頭に、経済学者たちは日本経済をたたき続けてきた。「日本シンドローム」という言葉まで作られたほど。しかし経済とは何のためにあるのか、もう一度考えてみるべきだ。人々に繁栄と安全を与えるためか、それとも経済学者の理論とモデルに従うためにあるのか。

今の時代に与えられた重要な教訓は2つある。バブルは必ず崩壊する。制限のない成長は環境を破壊する。つまりもはや経済成長ばかりを求める時代ではなく、持続可能な発展を、お金を使わずに多くを成し遂げることを摸索しなければならない。先進国が異なる成長モデルに切り替えることはたやすいことではない。しかし日本、そしてドイツはそれを成し遂げた。米国もまた両国にならうべきであろうし、現在の浪費型経済を改めれば、あるいは現在ほど多くの財政出動と成長計画を必要としなくなるかもしれない。(翻訳・編集/KT)

いずれにせよ、この記事の内容は要点をついている。経済発展とは何のためなのか、という基本だ。結局人間が住みやすい社会を作るためだろう。また個人が金持ちにならなくとも、社会インフラが完備すれば生活コストが下がるために、結果として個人が金持ちになるのと同じ事なのだ。

社会インフラとは、個人が財産を持つ代わりに、国民全体が財産を共有することを意味する。鉄道などの交通インフラが整備されていなければ、個人が長距離の移動手段を私有しなければならない。むろん、年がら年中長距離移動をするならそれの方が効率的だが、たまにしか移動しない一般市民にとっては、長距離移動のためだけに車を所有するのは無駄だし、またそのために環境汚染が広がるなどの弊害が大きい。じっさい、鉄道を排して車社会を作ったアメリカが、その事実に気がつき、今になって鉄道網の拡充を模索し始めているが、そのために海外から鉄道技術を買わなければならないほどの鉄道後進国になってしまっている。さらに、主要民生産業の自動車工業までが破綻に瀕した。

なぜ、日本がバブル崩壊後も実際は国民生活が破綻しないのは、この国民共有財産の理由が大きい。もっとも、民主政権はそれを壊そうとしているが。

さらにこれもレコチャイの紹介による海外の記事。上記と併せて、レコチャイがこのような記事を掲載するのも、ある意味中国政府の意図を示していると思える。

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中国式「失われた10年」、その苦痛は日本以上になる―米シンクタンク

2010年09月04日17時19分 / 提供:Record China

8月31日、米シンクタンクは、中国も間もなく日本と同じように「失われた10年」に突入するが、その苦痛は日本以上になると論じた記事を公式ウェブサイトに掲載した。写真は福建省福州市内の不動産の看板広告。2010年8月31日、米ハドソン研究所は公式ウェブサイトに、中国も間もなく日本と同じように「失われた10年」に突入するが、その苦痛は日本以上になると論じた記事「中国が日本のようだったら良かった」を掲載した。2日付で新華網が伝えた。以下はその概略。

中国が日本を抜いて世界第2位の経済大国となったことを受け、米中の経済専門家がこぞって「中国は間もなく自らの『失われた10年』に苦しむことになる」との予測を示している。日中両国の成長モデルは非常に似ており、今の日本の姿が未来の中国の姿だと見る向きは多い。だが、経済衰退が緩やかで政府も国民もそれほど大きな痛手を感じなかった日本と違い、中国共産党と中国国民が受ける苦痛は日本以上になると考えられる。

輸出と固定資産投資に過度に頼る日本の成長モデルに対し、危険性を指摘する声は以前から聞かれていた。だが、日本には持続可能な成長モデルに切り替えるための有利な条件が揃っていると考えられてきた。例えば、執政党が頻繁に変わる西側諸国は長期的な展望に欠けるが、日本は自民党の一党支配(55年~09年)が長く続いた。加えて日本人は聡明で責任感が強く、勤勉だ。

一方、今や「中国の特色ある資本主義」と揶揄される中国モデルだが、独自の道を歩みながらも日本との共通点が多々見られる。だが、大きく異なる点は日本経済が低迷を迎えたころ、日本はすでに安定した法治国家だったということだ。官僚主導型と言われながらも、大多数の日本人は食うに困らない生活を送り、年をとればそれなりの財産も得られる。

それに比べ、中国はいまだに法律や知的財産権などの制度が整っておらず、富の分配がうまく出来ていない。国有企業の生産高は全体の4分の1から3分の1を占めるにとどまっているが、懐に入ってくるカネは全国の75%以上だ。中国では富のほとんどが国有企業12万社(および数え切れないほどの子会社)に流れていく。その中から驚くほどの金持ちが生まれるが、ほとんどの人は豊かになる機会を奪われている。

国民の大多数が経済成長の恩恵を受けられないでいる。この事実は社会の安定を揺るがし、最終的には政治の安定をも脅かすだろう。現在、中国政府が国内の治安維持につぎ込む費用は人民解放軍の予算よりも多い。中国共産党は自らの執政の地位を維持するために8%の経済成長が不可欠だと自覚している。だが、大多数の中国人は年をとっても永遠に豊かにはなれない。

中国が日本のようだったら、まだ良かったのかも知れない。経済低迷が続いても政権交代という道があるからだ。中国に日本と同じことが起きれば、日本のように順調にはいかないだろう。(翻訳・編集/NN)

この記事はまだ抑制して書いてある。現実には、中国には待ったなしの状況だと言っていい。急速な高齢化や世界からの敵視、格差拡大による国内での不満の高まり、容認しがたい環境汚染の深刻化などなど、到底日本に経済制裁が出来る様な状態ではないし、仮にそんな真似をすれば中国が被る破壊は日本の損害どころの話ではない。この記事は、領海侵犯事件が起きた9月7日の直前、9月4日に書かれている。この領海侵犯が中国による故意なら、非常に興味深い考察が出来るが、端的に言えば中国国内の対日融和派と強硬派のせめぎ合いと言うことだ。結局強硬派が押し切ったとするのは、考えすぎだろうか。むろん、推察に過ぎない。

ところで、日本の経済状態についてはおもしろい記事があった。


下記は英国ファイナンシャルタイムズの記事であり、原文は

Japan’s splendid isolation may be at risk

で、読者登録をすれば読める。


この記事の訳文はは下記のリンクにあった物を拝借した。私の訳文よりよほど正確で読みやすいからだが、興味のある方は、上記URLで原文をお読みいただきたい。

かなり斜に構えた嫌らしい文章だが、経済的にも落ち込みの激しいかつての大英帝国からのひがみが反映していると思えば気の毒でもあるが、それより、地球の裏側については彼らが如何に無知なのかがわかる。なお、緑文字は私のつっこみ。

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「孤高の日本」にリスクはないのか(英フィナンシャル・タイムズ紙)

世界は日本への好意を失い、日本は外国に対する好意を失った。この国の効率の高さや素晴らしい料理、優れた美的感覚などを熱く語る親日家に会う時を別にすれば、最近は日本に言及しても、怪訝な表情をされたり、あくびをかみ殺されたりするのがおちだ。

投資家は日本のことを、自分たちが普及させようとしている株主価値という概念に抵抗する国、また、株価が1990年の4分の1の水準に向かって上昇することが「強気相場」とされる国だと見なしている。

日本に対する関心がひどく薄れたことから、東京のある証券会社では、顧客に読んでもらえる確率を高めるために投資リポートのタイトルから「日本」という文字を外すことまで考えたという。

日本への関心を失う世界、外の世界を遠巻きに眺める日本

片や、最近の日本はいくぶん憂鬱そうな様子で遠巻きに外の世界を眺めている。細かい規制に束縛されない市場資本主義という荒っぽい概念を丸呑みしなかったのは正解だったと胸をなで下ろす一方、日本が輸出依存型経済であるために、結局は無茶な経済運営をしていた競合国よりも厳しい不況に苦しむことになってしまったと落ち込んでいる。

日本が輸出依存型などと言っている時点でこの記事全体の信用性がおけない。

台頭著しい中国がずっと以前に外交的・地政学的な面で日本を凌ぐ大国になったことや、世界第2位の経済大国の座まで近く日本から奪っていくことも、不安を抱きながら渋々受け入れている。 いかにも様ぁ見ろと言いたげだが、あまり意味はない。ただし、軍事的脅威は事実

かつての植民地である韓国には、妬ましい気持ちすら抱いている。韓国は産業面で日本に急速に追いつきつつあり、グローバル化がもたらした変化に日本以上に適応できる社会であることが概ね明らかになったからだ。 これも、日本に依存して、またそれこそ外需依存型経済であるはずなのに、技術的基本がかけているために、対日赤字が増大し続けている事実を認識していない。韓国が、かつて英国がやっていた様な植民地だったかどうかは、ここでは省く。

国内では、無愛想な自民党から野党がついに政権を奪取してからわずか8カ月にして、幻滅感が広がっている。当初は現代の明治維新だと期待する向きもあった政権交代は、結局、それほど活力を生むものではなかった。最近では、「革命」のリーダーである鳩山由紀夫首相がいつ辞めるのかといった話すら出始めている。 これは事実だし、返す返すも日本の有権者の責任だろう

デフレに諦観

経済面でも明るさは見えない。今週は与党内にインフレ目標の導入を支持するグループが結成されたにもかかわらず、この国の指導者たちはデフレを甘受するしかないという諦観を強めている。 デフレによる購買力の増加という側面を無視している。日本のデフレは、円高とバブルで高騰した物価の調整面がある。中国の様に、物が余っていながらインフレが続く経済の恐ろしさを理解すれば、こんな事は言えない。

確かに、15年間にわたる断続的な物価下落が一部で予想されていた危機の引き金を引くことはなかった。だが、名目GDP(国内総生産)の減少は、日本の相対的な経済力低下を加速させた。

もっとも、こうした現状に反する重要なトレンドも見受けられる。かつて帝国陸軍がアジア諸国を蹂躙した時代を除けば、ある意味で、日本がこれほど世界とつながっていることも珍しい。

まず、日本企業は自分たちの未来が海外にあるとの結論に至った。野村証券はグローバルな投資銀行になるために、売りに出されたリーマン・ブラザーズのアジア事業と欧州事業を手に入れた。第一三共も海外市場開拓を狙って、インドの製薬大手ランバクシーを大胆な(つまり割高な)条件で買収した。 これも円高の効用の一つだが、国内メディアはほとんど触れない。

海外における日本文化の影響も、かつてないほど強まっていると言っていいだろう。 それに引き替え、イギリス文化と言えばビートルズくらいしか思い浮かばない、とまでつっこむ必要はないだろう。

東京は10年前よりもはるかに国際的な都市になった。一部の国際線の発着が田舎の成田空港から比較的便利な羽田空港に移管されているため、東京はさらに訪れやすい都市になりつつある。

気品ある孤立

ただ多くの日本人は、堂々たる衰退とか気品ある孤立といった考え方の方が落ち着くようである。

近年のベストセラーの1つである『国家の品格』には、子供の英語教育などやめるべきだし、世界の貿易システムからも撤退すべきだなどとまで書かれている。そこまで過激な主張は別としても、多くの日本人は、調子の狂ったこの世界で、裕福かつ礼儀正しい国として孤高を保つことの一体どこがいけないのかと思っている。

確かに、その魅力はある。例えば、日本は概して国際テロと無縁だ。駅やオフィス、あるいは政府の建物さえ警備体制がないに等しい状況は、日本以外の国にしてみれば、過ぎ去った時代への魅力的な回帰だろう。 実は、社会の安全性、これこそが欧米が数百年間望んでも得られなかった本来の国家の形だろう。ただし、周辺に特亜があることは日本にとってとてつもない不運だが。

また、日本は驚くほど貿易摩擦を避けてこられた。最近のリコール(回収・無償修理)問題が起きるまで、トヨタ自動車は制約をほぼ一切受けずに、デトロイトを破滅させるシェア拡大にひた走ることができた。日本は中国と同じように多額の対米黒字を出し、米国債を大量に保有しているにもかかわらず、中国に向けられるような反発に見舞われずに済んでいる。 日本と中国を同列に考えること自体が、この記事の筆者の無知を示している。品質や安全性を無視してなぜ日本製品が受け入れられるのかを書いても意味がない。

仕事があって、貯蓄もある日本人にとっては、デフレさえも恵みとなり得る。
「私たちは静かに豊かさを楽しんでいるんですよ」と、ある買い物客は満足げに語る。

「素晴らしく快適な老いらく」を妨げかねない2つのリスク

もしかしたら、日本は今後何十年もこの状態を保ち、素晴らしく快適な――羨ましいとさえ言えるような――老いらくへ向かっていけるのかもしれない。ただし、このシナリオには少なくとも2つのリスクがある。

1つ目のリスクは経済の問題だ。日本は過去20年間、貯蓄を国債購入に回して財政赤字を出し続けることができた。こうした状況はいつまでも続かないかもしれない。高齢化が進み、貯蓄が減っていけば、なおのことだ。

日本の公的債務の総額は――確かにほぼ全額を国内投資家が保有しているが――、GDP比180%に迫っている。 国債を負債と同一に考えていることもこの筆者の無知を示している。ただし、日本の大半のメディアや民主政権も同じだが、世界最大の債権国日本、そして海外からの利子収益が貿易による利益よりも多い日本と、海外からの借金が返せなくて破綻したアイスランド、ギリシャと同じ借金を抱えていると言う方が無知だと言うこと。

筆者の同僚のマーチン・ウルフは危機感を持って、英国政府は4ポンド支出するごとに1ポンド借り、歳出の4分の1を借り入れで賄っていると指摘している。日本にしてみれば、そんなのは取るに足りないことだ。何しろ、日本政府は200円支出するごとに100円以上借り入れているのだから。 ふんふん

2つ目のリスクは、地政学の問題だ。日本は危ない地域に位置している。ほぼすべての周辺国と領土紛争を抱えており、周辺国の多くは今も、戦前の日本の侵攻に恨みを抱いている(あるいは、恨みを抱くことが都合のいいことだと考えている)。 この周辺国というのが特亜やロシアだというならその通り。しかし、さらにその周辺国はこの特亜やロシアに対して激しい敵意や警戒心を持ち、それに対して特亜やロシアが過剰に軍拡に走らなければならない理由となっている。特亜の内韓国は中国に事大している。これについては、一例を 注 1として後述する

一方イギリス始めヨーロッパは、アジアアフリカに今でも深い恨みを買っていて、この地域では真の意味で浸透することが出来ないでいる。今後アジア経済が世界の主要な位置を占める様になれば、いやでもそのことが分かるし、また資源の供給という意味では、アフリカとの和解が出来ない以上、かなり苦しい立場に陥る。

そもそも、ロシアの脅威についてはヨーロッパは数百年来よく知っているだろうが、特亜については一方的に蹂躙した側であり、それでもなぜ中国が日本を目の敵にするかが、中華思想による物であるなどを理解していない。同様、自分たちが如何にアジア、アフリカで敵視されているかも理解していない。


日本が最も忠実な同盟国である米国との間で繰り広げている外交上のせめぎ合いの直接的な原因は、海兵隊基地の移設先を巡る論争だ。だが、根底にある摩擦を生んだのは、不安定で危険な世界に完全に関与することをためらうように見える日本政府の姿勢に対して米国政府が長年募らせてきた不満だ。 これは事実だ。日本が地政学について全くの無知であることが原因だが、そうしたのは他ならぬアメリカだ

こうした事実はどれも、日本の素晴らしい孤立状態が持続し得ないことを意味するものではない。だが一方で、万事円滑に進むわけでもないのかもしれない。少なくとも英国が心配することではない。日本について何を書いても英国が世界の表舞台に返り咲くことはないし、すでに日本の半分弱の経済規模になって日中の経済規模争いを遠くから眺めているだけと言う現状をこのような記事で忘れることが出来るのだろうか

もともと、FT紙にはこのような記事が多いが、すべてを単なるひがみとして無視する必要もない。現実には、EUは分裂の危機に瀕していると言っていいが、それはEU内でドイツだけが一人勝ち状態であり、結果として他国がドイツに対しもっと協力しろとせまり、ドイツはEUの経済不振のつけを、ドイツだけが背負わされるのではとてもEU内にとどまる理由はないと言うわけだ。もちろん、このドイツの言い分が正しい。ギリシャやアイスランドのみならず多くのEU加盟国がデフォルトに瀕しているが、そのためにドイツが否応なしにその補償をさせられている。つまり、通貨が共通だからだ(イギリスは共通通貨を使用していないので、少し立場が違う)



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注 1

インドが核ミサイル配備、専門家「中国に照準あわせ開発」

2010/09/03(金) 13:41


  インド東部のオリッサ州政府は2日、同国中央政府の国防関係者の談話として、同国が開発した中距離弾道ミサイル「アグニ2」の改良型実験に成功したことを明らかにした。同ミサイルは核弾頭の搭載が可能で、中国メディアは脅威が高まったとの認識を示した。環球網などが報じた。

  「アグニ2」の射程は2000キロメートルで、改良型の「アグニ2+」は2500キロメートルとされる。これまでにインド国防部関係者は「アグニ2」や短距離弾道ミサイルを、中国との国境地帯に配備するとの考えを明らかにしている。

  また、インド政府関係者は2010年3月に発表した国防計画に絡み、「2012年までに、中距離弾道弾による防御システムを完成。対象は中国とパキスタンだ」と発言した。

  中国社会科学院・南アジア研究センターの葉海林事務局長は、インドが中国を主たる対象として核ミサイル開発・整備を進めているとの考えを示した。現在のところ、「アグニ2」を中国の経済発展地域に可能な限り届かせるため、国境近くに配備しているが、開発中の「アグニ5」は射程が5000-6000キロメートルで、インド国内のどこに配備しても、中国全国を攻撃することが可能で、脅威はさらに高まるという。

  インドと隣国のパキスタンは潜在的な敵対関係で、核兵器開発も競い合ってきたが、葉事務局長は、パキスタンを念頭に置くならば、「アグニ5」のような射程が長いミサイルを開発する必要はないと主張した。(編集担当:如月隼人)
  
 今のところ、及び腰ではあるが、基本的に日本の対応はまあまあ間違ってはいない。早々に船や乗組員を帰したのはまずかったが、従来の自民政権時よりもましなくらいだ。ただ、本当にそれが信用できるかどうかは疑わしい。冷静に話し合えば早期に解決する(鈍菅総理)、中国は大切な隣国(前原外相)、偏狭なナショナリズムに陥らずに話し合い(仙石赤ん坊長官)などの言葉を聞くと、国内法に基づいて粛々とと言っても本当かいなと思える。
 
 ところで
 
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 日本向けレアアースを全面禁輸=中国、尖閣沖衝突問題で―米紙
時事通信 9月23日(木)14時41分配信

 【ニューヨーク時事】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は22日、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件に絡んで、中国政府がこのほど、日本向けのレアアース(希土類)の輸出を全面禁止したと報じた。訪米中の温家宝首相は21日、「日本が船長を釈放しない場合、さらなる行動を取る」と表明しており、禁輸が事実ならば、日本に強い圧力を掛けることが狙いとみられる。
 レアアースは、エコカーや携帯電話などの製造に欠かせない鉱物資源で、産出量が少ない上、中国が世界需要の9割以上を供給している。中国は最近、輸出を規制したり、加工品の形で付加価値を高めた輸出を奨励したりするなど、レアアースを戦略的に利用する姿勢を強めていた。
 同紙によると、中国の税関当局が日本向けの輸出を差し止めている。中国の通商当局者は、レアアースの貿易政策についてはコメントできないとしながら、「温首相の発言は、政府の基本的方針である」と述べた。
 また、レアアースの取引にかかわっている企業の幹部は、中国当局から「禁輸は9月いっぱい続き、中国漁船の船長が釈放されなかった場合、延長するかどうか検討する」と告げられたという。
 
 
 まず、この報道が海外発であってにほんのメディアが伝えず、また日本政府がまったく反応していないのが興味深い。例によって事実を確認してからと言うつもりか。
 
 いずれにせよ、9月いっぱいの禁輸であれば、備蓄もありまったく影響はなく、完全に抽象的な意味しかない。それで民主がびびるとこれにより、中国の目論見通りになる。
 
 果たして、又超法規による解放があるかどうか。今日中にでも分かるとは思うが。

 と思ったら、すぐに次の記事
 
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中国商務省、日本へのレアアース輸出を禁止との報道を否定

2010年 09月 23日 15:56 JST

 [北京 23日 ロイター] 中国商務省の陳栄凱報道官は23日、中国が日本へのレアアース輸出を禁止したとするニューヨーク・タイムズ紙の報道を否定した。
 同紙は23日、匿名の業界関係者の話として、尖閣諸島付近で発生した日本の巡視船と中国の漁船との衝突事件を受けて両国間の緊張が高まるなか、中国が日本へのレアアース輸出を禁止したと報じていた。 

 同報道官は「中国は日本へのレアアース輸出を制限するためのいかなる措置も講じていない。報道には根拠がない」と発言。「ニューヨーク・タイムズ紙がこれを報道した経緯は知らないが、真実ではない。そのような措置はない」と語った。
 
 まあ、NYTもかなり偏向したメディアだが、こんな見え透いた嘘を書くだろうか。中国に、記事をリークされたのではないのか。むろん、NYTが社の信用を傷つけても日本に対していやがらせ記事を書いたのか、あるいは中国に書かされたのか。その方に50円かける。
 
 まあ、禁輸処置が9月いっぱいとあったところで?と思ったが。
 
 
 
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コメント

No title

最近、日本人の底力と中国人のレベルの低さを感じることがいくつかありました。

会社の人と中国が話題になったのでお話ししたのですが、そんなに政治とかに興味のない方でも今回の中国に対して嫌悪感を持っていました。
また、衣類関係の業者の方とお話ししたのですが、中国人はほとんどが手癖が悪く、モノを盗むと嘆いていました。

政治経済に強い関心の無い人でも、中国と接したときに感じる抵抗というモノがあるんだなと実感したが、これは日本人が愛国心とかを意識しなくても同じ仲間だというか、共同体の一員なんだと無意識に感じているんだと思います。

たかおじさんのインフラの話が興味深いなと思いましたが、インフラが整えば国民が豊かになりお金持ちになるのと同じというのはまさにその通りだと思います。
佐川郵便もクロネコヤマトも、まず配送したものが無くなるとか壊れるとかほとんどありませんし、信頼して頼めます。もし中国なら、無くなるものも多いのではと。
もし商品が届かなければ、もう一回送ったり、わざわざ自分が届けたりしなければならなく、余計なロスが増えるだけでしょう。

日本の安定した社会って、こういう地味な見えないところで強いんだろうなと思いました。

No title

>kei様

ご来訪ありがとうございます。

>最近、日本人の底力と中国人のレベルの低さを感じることがいくつかありました。

なるほど。私自身は身近に中国人と接する機会がないのですが、よく聞く話ですし、東京池袋駅周辺などは、中国人が多く住んでいてまるで無法街になっていると言いますね。
>
>会社の人と中国が話題になったのでお話ししたのですが、そんなに政治とかに興味のない方でも今回の中国に対して嫌悪感を持っていました。

ええ、ですから、中国のやり方は、日本に中国嫌いを増やしただけですね。

>また、衣類関係の業者の方とお話ししたのですが、中国人はほとんどが手癖が悪く、モノを盗むと嘆いていました。

中国に進出した日本企業の悩みだとか。

>
>政治経済に強い関心の無い人でも、中国と接したときに感じる抵抗というモノがあるんだなと実感したが、これは日本人が愛国心とかを意識しなくても同じ仲間だというか、共同体の一員なんだと無意識に感じているんだと思います。

中国人は基本的に自分の国を信じていません。だから、機会があれば外国に逃げ出します。中国人が世界中に出てゆくのはそのためで、むろん中には工作員もいるでしょうが、心底中国を嫌っている中国人も大勢います。

>
>たかおじさんのインフラの話が興味深いなと思いましたが、インフラが整えば国民が豊かになりお金持ちになるのと同じというのはまさにその通りだと思います。

そうですね。だから、民主政権の経済政策は根本的に間違っていると言えます。

>佐川郵便もクロネコヤマトも、まず配送したものが無くなるとか壊れるとかほとんどありませんし、信頼して頼めます。もし中国なら、無くなるものも多いのではと。
>もし商品が届かなければ、もう一回送ったり、わざわざ自分が届けたりしなければならなく、余計なロスが増えるだけでしょう。
>
>日本の安定した社会って、こういう地味な見えないところで強いんだろうなと思いました。

最終的にはそこに落ち着きます。人を信用できず、騙しあいで生きている社会が、いくら金持ちになっても人間にとって誇れる国であるわけがありません。

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