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日本企業の不振

このところ、日中経済摩擦の煽りを受け、世界中で株価の低迷が激しいようだ。ただし、連日下がり続けていた日本株は昨日辺り少し持ち直したようだ。また、このように世界経済の先行きが危ぶまれるといつものことだが、日本円が安全資産として買われ値上がりした。隣の某国は通貨が連日暴落しているようだが、まあそれはさておき、日本は世界でも例外的に長寿企業が多い。百年続く企業など珍しくも無く、地方の古い店にもそのような歴史を持つところは無数にあるし、三百年、四百年続く企業はもう日本が圧倒している。何しろ世界最古の企業金剛組は一千五百年前からあるとの事だ。

それらの企業の経営方針は、とにかく奇をてらわず利をもとめず、地道に仕事を続け顧客に望まれる存在であることを方針としている、のような物が多い。確かに、日本では大手の会社も含め、新規事業参加で躓く例が本当に多い。

かつてそれぞれの分野を席巻していた近代の大企業も、新規事業に着手したことが衰退を招いた感が否めない。一つ一つの内容は挙げないが、たとえば東芝、シャープ、パイオニア、ソニー、日産グループなどに言えるのではないか。しかし、すでに市場が大手企業で占められている場合、新規に参入するためには新しい事業を展開しなければならないだろう。それが日本では本当に上手く行っていない。新規参入を目指し、そして源泉技術は持っているが、それを活かせないのだ。

かつてCPUを日本のビジコン社が電卓用に開発し、日本メーカーに売り込んだが、当時はメモリーチップで大儲けをしていた日本メーカーが相手にせず、結局インテルが商品化した。

もっと顕著な例では二宮忠八は飛行機を設計していたが、軍に相手にされず資金調達をしているうちに米国のライト兄弟が発明した。後に日本の軍部はそれを非常に後悔し、欧米から取り入れた航空機産業を急速に発展させ、後の第二次世界大戦では米国機を部分的に凌駕する性能の戦闘機などを作り、米国を驚愕させた。単に物量で日本は勝てなかっただけだ。

他国が開発したものを日本が改良するのは得意だが(トランジスタ、テープレコーダー、VTR)、日本のみが作り上げて世界にヒットする物はほとんど無い。例外はウォークマンくらいのもの。
これは昔からで、日本は外国から時計が入ってくるとすぐに同じ物を作りだしている。それどころか、日本の時間は、昼と夜の長さが季節の変化によるもので、明け六つから暮れ六つまでをそれぞれを六等分し、一時としていたが、その明け六つ暮れ六つは日の出日の入りの時であり、一時の長さは季節によって変わりそして昼の一時と夜の一時も当然季節によって変わったが、日本の職人はそれを解決してしまった。

黒船が来た時初めて日本人は蒸気機関を見たが、それから三年して日本は独自に蒸気機関で動く汽船を作っている。それ以前に、種子島に初めて鉄砲が伝来し、瞬く間に日本は当時の世界で最も多くの鉄砲を持つ国になった。

日本は世界に先駆けて新しい発明をしなかった。が、何かが入ってくるとあっという間にそれを改良しもっと優れた物を大量に作ることを大昔からやっていた。今でもそれは基本変わらない。

確かに工業技術は世界最先端レベルであり、他国が真似出来ないほどの高度品質の物を日本は作る。それはそれで極めて優れた資質だが、世界で初めて日本が作り出した物が無い。どこかにあるかもしれないが、私は知らない。

パソコン黎明期、OSとして坂村健氏がトロンを考案し、日本政府に採用を提案したが、米国からウィンドウズの採用を押しつけられ、トロンは日本政府が潰した。今でもトロンは独自の発展をしているが、主流とはいえない。

一方、サムスン、シャオミなど一代で世界最大企業になっている。サムスンに就いて言えば技術は全て他から持ってきたもの、盗んだもの、そして日本企業の退職技術者を高額報酬で雇用した結果だ。更に、その製品を作る材料、製造装置はほぼ全て日本製であり、日本企業は日本の製造メーカーにそれらを売るより、製造量が膨大なサムスンに得ることで利益を上げている。が、それでもサムスンが日本の同分野企業を併せたよりも大きいと言って良い。さらに、近年ではサムスンのスマホなどは日本で売れないとしても部品、例えば各種メモリーなどは相変わらずアマゾンなどで売っているし、そして性能も確かに優れている。安かろう悪かろうでは無いのだ。これは事実だから認めざるを得ない。

日本には技術はある。が使い勝手の良いものに出来ず、高級品過ぎる。ガラケイが日本独自の物であり、日本製のスマホはほとんどシェアを取れていない。途上国では、最高級品など需要は無い。サムスンでもファーウェイで途上国需要は日本企業の出る幕は無い。

日本企業は行動が遅く、冒険をしない。それにつきる。なにしろ、出る杭は打たれるのが日本なのだ。日本では未だにファックスが普通に使われているが、他国ではとっくに博物館入りだ。ネットで全てやりとり出来る時代、ファックスが使われるのは、おそらく日本人の気質もまた関係しているのだと思う。

日本では昔から通信インフラが進んでいるために新しい手段が普及しにくい。途上国でスマホが普及するのは、電話などの通信インフラが無かったから。電子マネーが普及するのは現金を流通させる事が出来なかったから。車が普及するのは鉄道が整っていないからなどなどの理由が考えられる。だからこそ、日本は途上国向けの製品用の部品や設備の輸出で潤っているのだが。ある面、それは日本の優れた資質であり、冒頭の長寿企業にもつながるのだろう。が、冒険が出来ない、出る杭は打たれる社会は、確かに高齢化社会ではやむを得ない面もあるとしても、やはり考えるべき問題ではないのか。




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