バイアメリカン 2

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前記事では、アメリカが本来どのような国であるかを描いた。が、それでもアメリカは現在日本の同盟国であり、その関係をますます深化させなければならないのは言うまでもない。

また、アメリカの日本に寄せる信頼も本物と思って良いだろうし、日本もアメリカとの同盟を信じるべきだ。少なくとも、今のアメリカは日本の信頼できる相手だと思う。が、だからといってアメリカ人の本質が日本に対してだけ特別だと言う事ではない。それを忘れなければ、今の関係は良い物だと思う。

人間の本質が変わらないと言えば、それは日本も同じなのだが、その現れ方が何処も同じと言う事ではない。余裕のあるときは人間は真摯でいられるが、本音が出るのは追いつめられたとき、苦しいときだ。今のアメリカは様々な不満が社会的に高まり、その本質が表れてきたと言えるし、それは西欧も同じだ。そして日本も苦しいときに本質が出るのだろうが、特別なのは、日本が長期の景気低迷や、もっと激しい大規模災害、例えば阪神淡路大震災、東日本大震災等の時、被災者達が奪い合いもせず互いに助け合っていた姿もまた日本人の本質であり、おそらく世界でも希有な事だろう。無論、世界でも災害にあった人々を助ける等は普通にあるが、自分達が災害に遭っているとき他者のために譲るなどは、世界では有りえない事だ。自分に余裕があるから余裕のない人を助ける事が出来る。それが当たり前だからだ。

だからこそ、当時の日本人の姿が世界中で驚愕の視線を集めた。日本人は、困ったときはお互い様、助け合うのが当たり前と思っているが、世界ではこれは極めて特殊な事である事も日本人は理解しておく必要がある。日本が特殊なのであって、世界は困難なとき奪い合うのだ。

また、一般のアメリカ人を過去の在り方によって侮辱したり罪を問う事もしてはならない。大半の彼らには日本に対する直接の責任はないといえる。ただし、彼らのイデオロギーが今は嘗てのアメリカ人と全く無関係であるわけはなく、今彼ら自体生活がそれなりに安定しているから穏やかな面を見せているだろうが、仮にその生活の質が今以上に落ちた場合、その不満を何処にぶつけるかはまた別の話だ。彼らの本質が以前から変わるわけがないからだ。

その現実が今トランプという形で目に見えてきている。いや、トランプ以前にも何か米国内に問題が起きると国をまとめるために外部に敵を作るのが米国のいつものやり方であり、此については中国と全く同じと観て良い。そしてその敵とは、嘗て戦った日本というわけだ。

一寸思いつくだけでも、東芝ココム事件、スーパー301号、捕鯨問題などなど無数にある。最近ではトヨタのプリウスが異常発進して死者が出た問題などでも、調査した結果でっち上げである事が分かったが、米国は謝罪していない。

なぜ日本が標的になるかと言えば、先に書いたように嘗て戦争で戦った相手という意識、自分達がねじ伏せた相手という意識がないと考える方が無理だろう。むろん、その後日米が親密な関係を築き同盟関係を結んだという事実は、アメリカ側の戦争前の対日意識から大きく変わったからでもあるだろう。

繰り返すが、アメリカがWW2で犯した罪は、現在のアメリカ人には直接の責任はない。が、アメリカは自身の罪を隠し事実を現在のアメリカ人に教えなかった。それでもいくらかは、自分で真実を探し出した者もいるが、大半は何が事実かなど考えないものだ。日常生活に於いて、自分達の国が日本と戦争をしたなど意識しているアメリカ人はいないだろう。そもそも他国の事など興味がないのが大半のアメリカ人だし、程度の差こそあれ日本人だって常日頃アメリカの事など考えてもいないし、先の戦争で何を日本にしたかなど考えないし、真実はどうだったかなど考えない。考えて今更アメリカを憎んでも何の足しにもならない。そこが朝鮮とは違う。まして、朝鮮は嘘を国民に教え、国民は日本が犯してもいない罪で日本を憎んでいる。そんなことは日米ともしていない。新たな摩擦は、現代起きている事だが、国家間の摩擦など何処でもあり得るし、隣国同志は利害がぶつかるだけにことさらそうなる。が、アメリカが今までメキシコ叩きもカナダ叩きもせず、日本たたきを繰り返していたのにはそれなりの理由がある事も、日本人は忘れてはならないと言っているのだ。それをしっかりとわきまえた上で、アメリカとの関係深化を勤めるべきだと言っているのだ。

また、上記のアメリカ人の潜在意識化に於ける思いがどうであろうと、だから邪悪だ卑劣だというわけではない。人間とはそんなものなのだ。自分でも知らない陰を心の中に持っていて、ある時それに気が付き自分でも驚く、人間とはそのように出来ている。

実際のアメリカ人は、普通につきあえると考えて全く問題はない。私自身、仕事でアメリカには何度か行ったし、またアメリカ人を迎えた事もあるし、一緒に仕事をした事もあるし、友達づきあいをした事もある。それぞれみんな付き合いやすい良い連中だった。もちろん、彼らの心底は知らないし、知る理由もなかったが、少なくとも普通につきあえたし、それなりに責任感もあるし仕事もきちんとやっていた。ある面では日本人よりも理解しやすかったしそしてはっきり有能だった。責任の採り方を知っているアメリカ人が多かったし、付き合うにはむしろアメリカ人の方が付き合いやすかった。

結局アメリカ人だから特別なのではなく、日本人とは違う普通の人間だという結論に至った。アメリカ人ほどではないが、フランス人ともドイツ人ともイタリア人とも中国人とも在日韓国人とも付き合い、それぞれお国柄はあるが、普通の人間だと思っている。

問題は、何々人なのではなく、国なのだ。中国人と戦争をするわけではなく、中国と戦争をする(戦争があればの話)、アメリカ人と戦争をしたのではなく、アメリカと戦争をしたのだと言えるのではないか。

だいぶ話がずれた。

そのアメリカでまたぞろ日本たたきが始まりそうだ。トランプの事だが、トランプが日本は為替を操作しているとかアメリカ車を売れなくしているなど、事実など全く無視して日本たたきをするのは、嘗ての日本たたきと変わらない。理由などないのだ。事実誤認だと日本政府などは言っているが、トランプにしてみれば日本たたきが目的なのであり、理由など最初から念頭にはない。馬鹿な低脳アメリカ人層を納得させるには、日本を叩くに限ると言うだけの事であり、安倍総理がトランプにあって誤解を解く等と言っているが、それは全く無駄だろう。トランプにしてみれば結果として日本が米国からもっと買い対日赤字を減らす為に日本が努力をすればそれで自分の言葉を実行した事になる。アメリカ企業の努力不足だとか、誤解だ認識不足だ等知った事ではない。

これも結局は彼を支持した米国の一般レベルの日本に対するイメージを端的に形にしただけの事であって誰に責任があるかなど問題にはしていない。アメリカが困ったら日本が努力する、それ以外の想定など彼らにはない。アンジェリーナ・ジョリーの残虐な日本人観が彼女の考えだしたイメージなのではなく彼女の潜在意識に存在しているようなものだ。

話し合いで解決する問題ではない。アメリカには日本とこの点で話し合いをする理由など無い。日本がアメリカの言う事を聞けばそれでOKと言う事だ。

したがって、安倍総理は言うだけの事は言っても構わないし一応言っておくべきだが、それとは別に日本の立場をむしろ国際的にアピールする等をして置いた方がよいし、別に金融緩和もしなくて良し、アメリカ車の優先輸入や輸入枠の設定など、更に不要だ。トヨタもメキシコで車を作ればよいし、今まで通りアメリカで車を作ればよいだろう。

ところで、トランプのこのやり方、即ちアメリカファーストは良いとして、一方的に特定国家からの渡航者の入国をいきなり大統領令で禁止したり、今まで受け入れていた移民を一切受け入れ停止にしたり、オーストラリアからの移民受け入れ合意を一方的に破棄し、ターンブル首相との電話で散々非難したあげく一方的に電話を途中で切ったなど、唖然とするような事をやっている。北米ナフタを破棄し、再交渉するとか、メキシコとの国境に塀を作って費用をメキシコに払わせるとか、海外でのアメリカ製品製造を止めさせたりなどなど型破りというか破天荒というか無礼というか自分勝手というか、世界中から非難がわき起こっている。もしかしたらアメリカの景気が持ち直すのではないかと一時はドル高になったが、結局トランプは長続きしないとの失望感から、昨日今日はドル安になっている。つまりアメリカといえども信頼されなければ突き放される。

先にも書いたが、アメリカが今唯一のスーパーパワーなのは他に成り代われる国がないから、消去法で残っているのがアメリカであり、それを他国が認めているからだ。他国は消去法で残ったアメリカを買っている。だが、アメリカがまるで世界の独裁者であるかのように振る舞うなら、当然その地位は簒奪される。が、現実には今のアメリカの地位に代われる存在がないなら、世界は混沌を深めるだろう。

今他国が考えているのは、いずれトランプは長くは保つまい、だから次の政権を待ってみようと言う事ではないのか。中国はアジアにとって脅威であり混乱の元であり、そしてロシアは西欧にとって疫病神である事実は変わらない。世界は、もしアメリカが本当にこのまま没落するのであれば、自分達で国を守らなければならず、そして連携できる同士の連携を深めようとするだろう。

西欧はそれでも、先進国がそろっているから良いが、アジアはそういうわけには行かない。西欧はアジアの面倒まで見てくれるわけではないが、アジアが纏まって中国に対抗する要素はない。アジアで唯一の先進国と言えば日本だけであり、そして日本は孤立無援になるわけだ。

アメリカがそれでも力を保っている間はアメリカを立てる必要があるが、それがいつまで続くか分からないのであれば、日本は自立しなければならない。バイアメリカンで本当にアメリカが買えるなら良いのだが、どうもそうではなくなるのではないか。


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コメント

当たり前のファースト

スマートフォンから書き込もうとすると、広告がキーボード上のスペースを埋め尽くして非常に使い辛く、結局携帯電話からの書き込みとなりました。

トランプ大統領のアメリカファーストにせよ小池都知事の都民ファーストにせよ当たり前の事であり、それをあげつらう異常さが日本に限らず世界中に蔓延してしまっているのが、世界的混乱の元凶と感じています。

この自国の利益を第一として合意点を見出だすのが外交交渉であり、見出だせねば返り血覚悟の武力による決着となりますが、その間には示威や威嚇の段階を以て解決を図る事になります。

それらを補強するのが同盟関係であり、同盟相手もそこに国益を見出だすからこそ有意義な訳で、ボランティアである筈もないのは申す迄もありません。

従って同盟相手が情勢の変化により国益を見出だせなくなれば、同盟条件の見直し乃至解消となりますから、同盟中は永遠になどの表現こそすれ(そうでなければ信頼関係は保てない故に当然です)、同盟解消を念頭に防衛力は維持されねばなりませんね。

以前には「日本は日本人ばかりのものでない」と宣ったバカ総理が、昨今のニュースでも軍事関連の研究に大学は関わるべきでないとの学者が報道されていますが、国益堅持と軍事力は表裏一体であり、示威行動をせねば分からぬ近隣国家が存在する事を認識出来ぬなら国際感覚欠如の愚か者と云えます。

当たり前のファースト

> 2017-02-04 23:35 | あづまもぐら様

>スマートフォンから書き込もうとすると、広告がキーボード上のスペースを埋め尽くして非常に使い辛く、結局携帯電話からの書き込みとなりました。

それは不便ですね。私自身は未だにガラ携一本槍でそのような不便は無いのですが、残念な事に今後偽ガラ携しかなくなると聞いています。さて。
>
>トランプ大統領のアメリカファーストにせよ小池都知事の都民ファーストにせよ当たり前の事であり、

はい、政治とは自国民の利益を最優先するために存在します。昔はそのために他国を犠牲にしていたのが、今では妥協、協調する事でより多くの利益を自国にもたらす方向へ動いているのですが、外交とはそのための物でしょう。おっしゃるとおりです。ただ、その方法には、一方的な妥協から一方的な押しつけ、恫喝、恭順などなど様々あります。その意味で、日本外交は非常に偏っています。

他国から得るには他国へ与える物が無くてはなりません。それが経済力、技術力等でしょうし、他国から不当に奪われないためには力が必要です。日本は、前者のみで外交が成り立つと思う連中が多すぎます。


>昨今のニュースでも軍事関連の研究に大学は関わるべきでないとの学者が報道されていますが、国益堅持と軍事力は表裏一体であり、示威行動をせねば分からぬ近隣国家が存在する事を認識出来ぬなら国際感覚欠如の愚か者と云えます。

このニュースには今更ながらですが日本の病根は深いとつくづく思いました。力を行使しないために力が必要なのだとの基本の基本を、学者馬鹿は理解できないのでしょうね。

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