米国との決別

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最初に、私事で恐縮だが、いろいろなことが重なるときは重なるものでなかなか記事を書く余裕ができなかった。というより、むしろ精神的なものなのだろうが、余裕がないのだろうと思う。こういう時もあるのだと自分に言い聞かせ、何とか書けるかと思った矢先、パソコンがクラッシュした。自作パソコンなので中のコンポーネントを交換しいろいろやっている最中だが、その間予備のパソコンを使っている。しかし、いかんせん機能が低く、メインのパソコンのバックアップでそのまま動くわけではなく、その設定にまたうんざりするほど時間をつぶされた。と、言い訳しつつ、画面に出てきた広告も消さなければならないので、とにかく以前から書きかけている記事を今度こそ仕上げる。なにしろ、一月以上経っているうちにいろいろなことが起きた。

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当ブログのプロフィール欄にもあるように、わたし自身米国は嫌いだ。言うまでもなく米国人が嫌いなのではなく、米国という国のあり方が嫌いなのは、ちょうど中国韓国人を嫌うのではなく、国のあり方、概念の中国韓国人が嫌いであるのと同じだ。

理由は何度も書いているが、米国は中国と極めて良く似ている。すなわち、自分の価値観を絶対と考え、他者が自分に従うことが当然だとごく自然に思いこみそこから全てを発想している点、力が全てを支配すると考えている点などがある。

ただ、中国と違う点があるとすれば、自浄作用が働くことだろう。米国は極端な国でいつも大きく偏るが、行き過ぎるとそれを是正する動きが国内に現れ、振り子が逆に動く。それは行き着くところまで突っ走る中国とは違い、米国は行き着く前に引き返すことが出来る。それは、国民が政府を動かす、つまり民主主義だからであり、有る傾向が強まって一部の人間だけがあまりに多くの利益を得るようになるとそれ以外の人間達がそれを是正しようとするからであり、それを政治を通して行うシステムを米国が持っているからだ。中国にはこれがない。一度既得権を持ち権力を持ってしまった人間達の暴走を引き留める手段がないのだ。

しかし、その米国も現在は是正するタイミングが失われて極端に突っ走っているのではないかと思える状況にあるような気がする。世の中の価値観があまりに急速に変わりその変化に、主として政治の中枢にいる人間達および政治に関心を持つ有権者がついて行けないのではないかと思えるのだ。

米国と中国は極めて良く似ている点は先に書いたことだけではない。間違いなく双方とも力の信奉者であり、力のある者が正義を定義すると考えている。したがって、中国では権力を握った者は法律も富も全てを手に入れることが出来る。それはまた米国にも言えることなのだ。

米国の政治が金で動くことは良く知られている。いわゆるロビー活動であり、引退した政治家などが企業や個人、時に外国からの金によって政府に働きかけ法律を左右する。世界の弁護士の半分は米国におり、金が有れば有力な弁護師団を形成して罪を免れる事が可能だ。法律が金で動き、正義は金で買える。それが米国なのだ。中国と全く同じと言っていいのではないか。

そして、絶対の平等を理念とする共産主義を標榜しながら中国の富の格差は世界一であり、それが国民の不満をかき立てている。米国も又近年許容レベルを超えて資産格差が拡大しつつある。

米国における富の配分の不公平拡大とその要因の考察

もともと欧米社会は紛れもなく階級社会であり、それは米国でも同様だ。上流階級と庶民階級がはっきりと別れ、職業、学識、地位などは完全に分かれていてそれが入れ替わることは滅多にない。本来、西欧は一部の貴族階級が庶民から搾取し富を集め支配していた。そのためにはキリスト教も大きな役目を担っていた。庶民は何度も暴動を起こしたが殆どは圧倒的な力によって押さえつけられていたし、また宗教で運命と受け入れさせられてきた。また、王達は国の富を増すため、そして自らの力を蓄えるために弱小国をせめ従えその富を奪うことに専念してきた。

その後、生産性が向上し、社会全体の富が増えてくると、上流階級は庶民から搾取しなくても済むようになり或程度の富を分け与えることで不満や暴動を抑えるようになった。なにしろ、戦争は勝てば良いが、負ければ全てを失い、そして実際に負けて滅びる国が後を絶たなかったのだが戦争をしなくても済むようになれば、あとは妥協をしながら協力をした方が効率がよいことが分かってきた。これは階級間でも同じ事であり、それが今でも続いている欧米の在り方と言って良い。

政治は上流階級がやり、庶民は楽な生活を保障してくれるなら自分たちは政治を上流階級に任せても良いというわけだ。実際経済がうまく行っている間はそれで良かった。が、いま、長年西欧の経済は不振であり、庶民の間には様々な不満が高まってきている。そうなると、支持を集めるために政府はばらまきをするようになる。

今、ヨーロッパではポピュリズムで支持を集める政党の勢力が拡大してきており、それがまた混乱を深めている。たとえば、財政破綻しかけているギリシャでは、緊縮財政に反対する野党が政権を取ったが、これは明らかに人気取りのためのポピュリズムであり、ドイツなどからの借金を踏み倒す、あるいは国の経済力の破綻を他国に負わせる共通通貨を利用しての国家破綻で脅迫し、他国からの支援を強奪するなどがその根底にあるのではないのか。しかし、これはギリシャのみならず、ヨーロッパ全体が経済的に疲弊し、そのしわ寄せは日頃政治に関与しない庶民層の不満を増大させ、さらその矛先はすでにヨーロッパに一大勢力となっている移民、とくにイスラム系に向いている。それがまたイスラム国の台頭を許す下地になっている。

そもそも、ヨーロッパは以前ほど物作りが出来なくなっている。長年金融で経済を動かしてきたので、今はもう先端技術は日本などに殆ど太刀打ち出来ない状態だし、一般の普及品なら中国や韓国製品で間に合うのだ。

国を安定させるためには、庶民階級の支持を集めなければならず、そのためには金が要る。今、中国は膨大な市場を餌に西欧を取り込もうとし、中国の人権や独裁問題は感心しないが、金になるならと中国にすり寄っているのが西欧の姿と言っていい。何度も言っているが、ヨーロッパは階級社会であり、普段の生活に不満がなければ庶民は政治をエリート層に任せている。しかし、長年の経済不振で庶民がエリート層に不満を持つようになればいとも簡単にポピュリズム政党が政権を取るし、実際

ポピュリズム政党が台頭、反EUにさらされる欧州

これも何度か書いているが、当然の成り行きだろう。安穏な生活を保障してくれるなら国の政治をエリートに任せることに疑問を持たない階級社会の庶民達にとって、日頃の関心は他国の人権や戦争ではなく自分たちの生活なのであり、その生活をより豊かにしてくれる政権を支持する。その政策が可能なのかどうか、そのしわ寄せがどこにゆくかなどは理解が及ばないのは、日頃政治に無関心なのだから当然だ。

過去において、国王は国民を食わせるために戦争をし他国からぶんどることで国の富を増やした。今は戦争こそしなくとも手段を選ばずに庶民を食わせなければならない。しかし、今西欧は長期の不況から抜け出せず次第に社会が荒れてきている。格差が拡大し、過去に人手不足を補うために入れた移民達の存在が重荷になってきた。庶民の怒りはより弱い立場の移民に向かい、かくしてイスラム国に戦闘員を送ることになる。かつての優雅なヨーロッパは次第に姿を消しつつある。

庶民の支持を受けるには、どうしてもばらまかなければポピュリズムを振りかざす野党に政権を奪われる。となれば、金になるなら中国の人権やアジアでの紛争に目をつぶっても中国の市場を当てにしなければならない。

また、そのようにヨーロッパが不況になり、そして米国も様々な経済のひずみができてくればその不満を持つ下層階級にはその不満をぶつける対象が要る。その場合、金になる中国を選ぶか、民度は高いがかつてほどの経済力を持てない、なにより自力で国を守ることさえ危うい日本を選ぶかと考えたとき、たぶん西欧も米国も中国を選ぶのではないか。なにしろ、中国はかつて一度も西欧に刃向かったことはなく、一方同じ有色人種でありながら唯一西欧に正面から立ち向かい多くのアジア諸国がその後に続いたことを考えれば、おそらく中国の方が扱いやすいと感覚的に西欧が思っていても当然だろう。どちらが正しいかではなく、どちらが利益になるかが選択基準なのだ。


「A・ジョリー監督は人種差別主義者」日本の国粋主義団体が非難=米国ネット「日本は不愉快な真実と向き合え」

折からアンジェリーナ・ジョリーによる映画がひとしきり話題になった。その内容は、全く事実無根の日本軍の残虐さを描いていることで、日本から批判がわき起こった作品だ。むろん、A・ジョリー監督は反日や日本敵視の意図などなく、人間の魂の復活を描いた作品だと言っている。おそらくそれは本当なのだろう。だが、だからこそそんな意図がなくとも日本人の残虐さを、米国人の魂の復活の道具としてごく自然に使ったのだ。なぜ、米国の残虐ではなかったのだろう。なぜヨーロッパの残虐ではなかったのだろう。彼女にとって日本人の残虐が一番自然に思えたからであり、まったく罪悪感などないのだ。日本をおとしめるつもりなどない。だが、日本人は残虐だからそのように描いたというわけだ。

これは単に彼女一人の思い違いだと見過ごすわけには行かないのだ。たとえば、オバマ政権の無能ぶりは米国でも見透かされているが、もっとも問題なのは、外交に全く無知であり、中国との軋轢をさけるために日本を押さえていることだ。彼は軍事、防衛にはあきれるほど無知でありブレーンにもその分野、特に地政学での専門家が皆無といえる。彼の政策はジョセフ・ナイのナイイニシアチブ、すなわち中国との融和でアジアにおける米国の派遣を確保するとの方式に影響を受けているとされ、閣内の知日派は一掃され親中派に取って代わられた。

イスラム過激派との対決を避け、中国の圧力を日本を押さえることでかわそうとして、結果としてイスラム過激派を極大化させ、中国を暴走させてしまった。

結局、米国も日本の正義などより国益、すなわち中国との力による正面衝突を避け、中国から提供される甘い汁を吸う方を選ぶという当然の姿勢をとっている。それは、どれほど米国政権の意志が反映しているかどうかはともかく、米国産業の保護のためにトヨタや東芝を露骨にたたいた姿勢がそれを示している。

言うまでもないが、米国は民主主義国家だ。だが、その民主主義国家とは、典型的な西欧型の民主主義であり、庶民はエリートに政治を任せ、政府は庶民に豊かな生活を与えて政治に口出しをさせないという民主主義なのだ。庶民が自らそれを選んだのだから、これも民主主義であることに間違いはない。

そのために政府は、いやどの国も同じだが国益のためには他国を犠牲にする。中国との関係を穏当に維持することが国益にかなうなら、日本を押さえつけることも当然なのだ。

「日本格下げ中韓以下」ムーディーズの視野狭窄 市場は見透かしている

日本政府は別に米国の格付け会社の出した結果に対して注意も払っていない、むしろ無視しているとさえいえるから、日本独自の経済政策を採りその結果日本国債は日本円と並んで世界でもっとも安全性の高い資産になっている。一方、中韓の債権や通貨など国際通貨でさえないし、一直線に財政破綻への道をまっしぐらだ。

ここに米国の格付け会社の意図が見えるだろう。元々、これらの会社は宣伝会社であり、金によって格付けを変える。だからこそあのリーマンショックの第一級戦犯だと追及されたとき、宣伝会社なのだからその資料を用いるのは顧客の責任だと言い逃れたのだ。(当ブログ記事 ”復興財源の出鱈目2” 平成23年04月29日)

つまりこれらの会社が日本国債の格下げをし、それに乗じて国債を買う人間達の便宜を図っているだけのことだ。金を払えばそのようなことをするのがこれら格付け会社のビジネスなのであり、だからこそ日本政府は全く歯牙にもかけていない。

だが、このような動きがあるのは、明らかに日本下げで利益を受ける人間がいると言うことは理解しておかなくてはならない。それが米国という国なのだ。


米3大紙が安倍首相を一斉攻撃 「歴史をごまかそうとする勢力を後押し」

格付け会社だけではない。米国メディアも金でどのような記事でも書く。慰安婦問題については米国政府が正式に慰安婦の強制連行はなかったとの結論を出している。(当ブログ記事 ”慰安婦問題、日本の課題” 平成26年12月01日)
そして、米国議会辞退が金で動くのだ。つまり有力なロビイスト達が金で政治を動かしている。米国は金で政治が動き、金で正義が買える国になりはてている。

誰が金を出しているのか。今は明らかに中国であり、その飼い犬韓国がその手先になって動いている。米国の国益が、実は中国の国益に強く影響されているのだが、それは米国という国がすでに存在しないからなのではないかと思える。いや、歴史上米国は存在したことがないのではないかとさえ思えるときがある。

イメージとして連想したのは、蝶や蛾の芋虫に寄生する各種の寄生蜂なのだが、特に補食寄生と分類される寄生では、蝶や蛾の芋虫に親蜂が卵を産み付ける。芋虫の体内で孵化した蜂の幼虫は時に数十匹にもなり、成長しながら芋虫の体内組織を食べ続ける。しかし、芋虫の生存に必要な組織はなるべく傷つけず、芋虫は体内を食い荒らされながら必死でえさを食べ続ける。やがて、体内の寄生蜂の幼虫はある日一斉に芋虫の皮を食い破り体外に出て繭を作り、そして羽化して飛び立ってゆく。残った芋虫はほとんど皮だけになり、むろんひからびて死ぬ。

米国は建国して200年あまりだが最初はイギリス系の人間がきて、やがてフランス系がきた。彼らは米国大陸の先住民を殲滅し、すべてを奪いながら国土を作り、メキシコから国土の半分を奪い取って事実上世界最大の国を作り上げた。労働力が足りなければアフリカから奴隷を連れてきて使役した。奴隷が禁止されると(奴隷解放の象徴、リンカーンは人種差別の権化でもあったが)中国人や日本人を事実上の奴隷として受け入れた。高橋是清などは奴隷として使われたことがある。

よく知られているが、先の大戦で米国が日本を戦争に引きずり込んだのはソ連による工作であったとされているし、また中国国民党の工作で対日戦に踏み切ったとされる。それは、戦争中の日系人強制収容などでもよく現れている。

つまり寄生蜂に体内をすっかり食い尽くされ皮だけになっている芋虫の姿と米国の姿が重なって見えるのだ。

今、米国政治は中国の金で左右され、国内では人種間の軋轢が修正不可能なほどふくれあがっており、資産格差はこれも絶望的であって、ポピュリズム政治以外通用しなくなっている。これらの政権は当然資本によって左右される法治国家なのではなく金治国家といえるゆえんだ。庶民の生活は今後改善される見込みはない。医療費一つにしても、盲腸の手術で破産するような国が文明国家といえるはずがない。


「 「弱い日本」を望む米国の反日言説 」

米国が世界で唯一の超大国であることは事実だろう。それは国土や経済の規模でそうなのではなく、世界がそう認めているからだ。なぜそう認めているか。まず強大な軍事力が挙げられる。そして何より世界の先進国のほとんどと価値観を共有しているからであり、他国から超大国と認められているからこそ、ドルは基軸通貨になっている。これは米国がどんなに赤字を垂れ流そうと、ドルを印刷すれば他国が米国のために赤字を補填するからだ。米国以外で赤字補填のために通貨を無制限に垂れ流せばどうなるかは説明も要らないだろう。

このような地位にある米国にとって、米国に挑戦する存在があってはならない。しかし、日本は世界で唯一米国と正面切って戦争をした非西欧国家なのだ。敗戦はしたが、米国のみならず世界の大半の国と戦い、あまつさえ戦後大発展して米国に次ぐ経済規模を達成し、工業技術でもトップクラスに位置している。中国が日本をしのぐ経済規模になっているというがその実体ははなはだ疑問があるし、仮にそうであっても実力として日本にはとうてい及ばない。

いずれにせよ、米国にとって自国の地位を脅かすとすれば日本という国だとの思いは染みついているだろうし、中国はどんなに図体が大きくても米国に正面からたてつくはずがないとの思いこみがある。中国という国を理解できず、中華思想を理解できず、偉大なるアメリカにたてつくわけがないとの思い上がりがあるからだ。

中国はてなづけることが出来ても日本はいざとなれば米国との一戦も辞さないのではないかとの疑心暗鬼が、弱い日本でなければならず、中国よりも日本を押さえつける姿勢になるのだろう。

米が村山、河野両談話の継承促す 戦後70年で首相に

上述しているが、米国自体慰安婦の強制連行などなかったと正式に言っている。その米国が明らかに事実ではないとしている慰安婦問題で謝罪をし今の慰安婦問題を起こす現況になった村山、河野談話を継承しろと言うのだ。その意図が明らかなのは言うまでもない。

安倍政権下で日本は世界第4の軍事大国に IHS報告

日本の軍事力が実際のところどの程度なのかはわからない。しかし、練度、意識、兵器の性能が単位あたりでは圧倒的に中国を凌駕しているのは疑いない。単位あたりとは、戦闘機1機対1機、艦船1隻対1隻、兵士1人対1人ということだが、その質の劣る面を量で補っているのが中国であり、なにより核戦力の有無はきわめて大きい。

いくら単位あたりの能力で日本が勝っていようと、数的には絶対に中国を凌駕できず、また国土面積の差が中国からの飽和攻撃には日本は絶対に耐えられない。大陸国と島国の戦争で、島国が勝つことなどほとんどないと言っていい。が、今その中国の軍事的脅威に対抗するとすれば、日本には核武装の選択以外存在しない。これについては何度も述べているので繰り返さないが、それすら米国は了承しない。なぜなら日本がいったん核武装をすれば北朝鮮などとは違い現有の技術だけで疑いもなく米国本土を壊滅できるだけの能力を持つからだ。日本にその意志があるわけがないといっても通じない。その能力を持つこと自体が許し難いというわけだが、そこを見越して中国は核による米国恫喝もできる。
はっきりしているのは、仮に日本が中国により核攻撃をされても米国が中国の核ミサイルを受ける覚悟の上で中国に核ミサイルを向けるはずがないということだ。もしそういうことがあるとすれば、実際に中国の核ミサイルが米国に向けられたときだけだ。

この記事のタイトルは米国との決別だが、今進んで米国と袂を分かつ理由もない。が、いざというときは米国との離反も覚悟しなければならないということだ。米国にはすでに民主国家としての矜持はない。米国はすでに米国ではない(もともと米国という国は存在せず、他国の利益のせめぎ合いの場になっていると考えればだが)、米国に日本の命運をかけることがどれだけ危険か理解できるのではないか。米国との決別とは、精神的な決別という意味だ。

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ポピュリズム政党が台頭、反EUにさらされる欧州

 ■カギ握るギリシャ総選挙

 【ベルリン=宮下日出男】ギリシャで25日に行われる総選挙が、今年の欧州の政治動向を占うカギになるとして注目されている。国民に痛みを強いる財政緊縮策などに反対する各国のポピュリズム(大衆迎合主義)政党は、結果次第では勢力伸長の弾みになると注視する。一方、市場などは欧州連合(EU)の結束にかかわる政治リスクが高まりかねないと警戒を強めている。

                   ◇

 「2015年はスペインと欧州の変化の年だ。それはギリシャで始まる」。ギリシャの総選挙が決まった昨年12月29日、短文投稿サイト・ツイッターでつぶやいたのは、今年11月に総選挙が予定されるスペインの新興左翼政党「ポデモス」のイグレシアス党首だ。

 ギリシャ総選挙では、同国政治を長年担ってきた左右両派の主要政党で構成する連立与党に対し、2012年の前回選で最大野党に躍進した急進左派連合が挑む。ポデモスも発足約1年で世論調査の支持率が左右二大政党に比肩するまでに急伸し、台風の目となっている。

 ギリシャもスペインも債務危機に見舞われ、財政緊縮策で国民は苦労を味わった。「反緊縮」で歩調をそろえるイグレシアス氏に対し、急進左派のツィプラス党首は「われわれは勝つ」とのメッセージを返した。

ギリシャの総選挙決定には、EU離脱を主張し、5月の総選挙で躍進が予想される英国独立党のファラージュ党首も歓迎の意向を表明した。

 県議会選などが今年行われるフランスの極右政党、国民戦線のルペン党首も「ギリシャ国民の勝利だ」との声明を発表した。

 これらの政党は左右の党派を異にし、財政緊縮や対EU、移民問題などでも一致したスタンスを取っているわけではない。それでもギリシャに注目するのは急進左派が勝てば、「(庶民感情をくまない)政治エリートに対する大衆の勝利」(欧州メディア)として、自らの追い風になると踏むためだ。しかし、その実は「複雑な問題に対し、単純で不合理な解決策を示すポピュリズム」(英紙フィナンシャル・タイムズ)とされる。

 EUでは昨年、欧州議会選で反EUや極右勢力などが躍進。今年はデンマークやフィンランドでも総選挙を控え、反EU勢力の動向が注視される。ギリシャが選挙後に財政危機に陥っても欧州全体への波及は限定的とされるが、メディアは他国の政治情勢への影響を念頭に「欧州で政治リスクが増大する」(独主要紙)と市場の懸念を伝える。

 ただ、ギリシャの総選挙はこうした政党にとり、もろ刃の剣となる可能性もある。急進左派が勝った場合でも、政策が実現できなければ「無責任なポピュリスト」(専門家)と示すことになり、むしろ失望が広まりかねないからだ。

《欧州で「ポピュリズム」政党が急伸》

 欧州で、国民に痛みを強いる財政緊縮策などに反対するポピュリズム(大衆迎合主義)政党が第1党、または最大野党になるなど躍進している。債務危機に見舞われたギリシャやスペインは「反緊縮」、フランスの極右政党、英国の独立党などは「反EU」を掲げている。

画像 : 欧州ポピュリズム政党



「A・ジョリー監督は人種差別主義者」日本の国粋主義団体が非難=米国ネット「日本は不愉快な真実と向き合え」



Record China 12月11日(木)18時35分配信

「A・ジョリー監督は人種差別主義者」日本の国粋主義団体が非難=米国ネット「日本は不愉快な真実と向き合え」
10日、今月25日に全米で公開予定の映画「アンブロークン(原題)」について、日本の国粋主義の組織がアンジェリーナ・ジョリー監督を人種差別主義者と非難したと、米紙が報じた。この報道に米国のネットユーザーがコメントを寄せている。資料写真。
2014年12月10日、今月25日に全米で公開予定の映画「アンブロークン(原題)」について、日本の国粋主義の組織がアンジェリーナ・ジョリー監督を人種差別主義者と非難したと、米紙が報じた。この報道に米国のネットユーザーがコメントを寄せている。

【その他の写真】

同作品は第二次世界大戦で日本軍の捕虜となった元五輪選手のルイス・ザンペリーニ氏の半生を描いている。作中では、米軍機の爆撃手だったザンペリーニ氏が捕虜となり、日本兵から激しい虐待を受けるシーンが描かれている。この作品について、「史実を世界に発信する会」の茂木弘道(もてきひろみち)氏が「完全なねつ造だ」と語り、監督を「人種差別主義者」だと批判したことが報じられた。この報道に、米国のネットユーザーがコメントを寄せている。

「真実とは辛いものだ、そうじゃないか?」

「日本人は第二次世界大戦における違法行為の話になると、真実をごまかす専門家になる」

「日本の愛国主義者たちは黙るべきだ。そうでないと、第二次世界大戦中に日本軍が犯した多大な数の残虐行為を再調査されることになる」

「日本の愛国者たちは、第二次世界大戦における凶悪な行為の記録を好きなだけかき回せばいい。だが、この映画で描かれているように、真実は変わらない」

「日本の右派の団体が、外国人を人種差別主義者だと非難しただなんて、笑えるね。そういう団体のデモ活動の映像を見たことがあるが、差別用語を口にしていたよ!」

「日本よ、不愉快な真実と向き合う時が来たんだ」(翻訳・編集/Yasuda)

「日本格下げ中韓以下」ムーディーズの視野狭窄 市場は見透かしている


日本には世界に誇る新技術や革新性の話題がたくさんある。写真は、人工知能を搭載したソフトバンクの人型ロボット「Pepper(ペッパー)」(ロイター)
 「そんなばかな!」

 日本が中国や韓国より格が下という国債格付けを聞いて違和感を覚えた人は多いだろう。消費税再増税の延期を受けて、米国の大手格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが12月1日に日本国債の信用度を格下げした一件だ。安倍晋三首相は翌2日のNHK番組で「市場は冷静に受け止めている。日本の経済の力に対して外国の信認は高いと思う」とやんわりと反論してみせたが、首相の認識は正しい。ムーディーズは日本を格下げしたが、どっこい世界での日本の評価は高まっている。

革新企業 日本が世界首位

 経済情報サービス大手の米トムソン・ロイターは、知的財産や特許の動向などを基に世界で最も革新的な企業・機関100社を毎年選ぶ「TOP100グローバル・イノベーター」調査報告の2014年版を先月発表。その結果、日本は、過去4回連続でトップ座にあった米国を抜き、初めて選出企業数の1位になった。

 日本から選ばれたのはトヨタ自動車や日立製作所はじめ、前年を11社上回る39社。米国は32社で、フランス7社、スイス5社、ドイツ4社と続く。中韓からの選出は、韓国からサムスン電子やLG電子など4社、中国からは初めて通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)1社が選ばれるにとどまった。

一方、国際的なブランドコンサルティング会社の米フューチャーブランドが毎年発表している国別ブランド評価ランキングの14年版が先月公表され、ここでも日本は初めて世界1位(前回は3位)に選ばれた。ランキングのトップ10は、前回1位のスイスが2位で、以下、3位ドイツ、4位スウェーデン、5位カナダ、6位ノルウェー、7位米国、8位オーストラリア、9位デンマーク、10位オーストリア。ちなみに韓国は20位だった。

 調査は75の対象国のうち、同社がブランドとして認定できる比較優位性をもっていると判断した22カ国について分析し、世界17カ国(米国、日本、中国、タイ、インド、カナダ、オーストラリア、英国、ドイツ、フランス、ロシア、トルコ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、南アフリカ、アラブ首長国連邦)で頻繁に海外旅行している2530人から各国の具体的な評価の回答データを集めた。回答者は、日本を「ユニーク」と評し、「日本」と聞くとテクノロジーや医療、歴史遺産や芸術、教育、文化を連想。「立ち止まらずに常に上昇している国、ロボット技術で世界を上回っている」などの回答があり、技術と革新性を評価点に挙げたという。

技術立国の面目躍如

 ムーディーズの件とは違い、2つの調査結果には納得感があるはずだ。「究極のエコカー」と呼ばれる燃料電池車の量産にいち早く乗り出すトヨタ。介護や重作業などの支援に装着タイプのロボットスーツを開発したサイバーダインの株式上場。ノーベル物理学賞を受賞した青色LEDの発明。ソフトバンクが一般販売した、人工知能を搭載した人型ロボット「Pepper(ペッパー)」、リニア中央新幹線の着工…。今年のニュースをちょっと振り返るだけで世界に誇れる日本の技術力や革新性の話題が次々と浮かんでくる。リーマン・ショックやデフレ、超円高に苦しめられた時期も、企業は先を見据えて研究開発など戦略的な次世代技術への投資を続け、競争力に磨きをかけてきた。日本経済はまだ回復途上だが、「アベノミクス」で企業は活力を取り戻し、磨いてきた技術革新の成果を発揮して事業展開に動き始めている。

「カイゼン」文化が背景

 今や「エコカー」の代表格として世界に認知されたハイブリッド車(HV)。2000年代初めにHV「プリウス」の国際的な普及を主導した当時のトヨタの張富士夫社長(現・名誉会長)は、HV事業の推進にとくに力を入れる理由について、「HVはトヨタが世界の自動車産業の発展に貢献する初めての革新技術だから」と語った。すでに高い品質や、無駄をなくして絶えず効率を高める「トヨタ生産方式」などで評価されている「世界のトヨタ」なのに、「貢献するのは初めて…」とはどういうことか?

張氏の答えを要約するとこうだ。ガソリンで走る内燃機関や大量生産技術など現在の自動車産業の基幹技術を生み出したのは欧米で、トヨタはそれを学び、改善・改良してきた。だが、HVは欧米技術の延長線ではなく、トヨタが生み出した新たな自動車のあり方の提案。世界に胸を張って誇れる技術で、トヨタの「カイゼン」の本質はそうした革新を追求する精神なのだと。

 当然、産業の裾野が広い自動車産業でトヨタを支える数多くの企業が、「カイゼン」の精神を共有している。トムソン・ロイターの革新的な企業に関する調査で、日本が世界をリードし、技術立国にふさわしい高いブランド評価を得られるのは、トヨタに象徴される「謙虚さ」や「向上心」といった日本人の気質が背景にあるのかもしれない。中韓から、革新企業の100社にランク入りした、サムスン電子のスマートフォンやファーウェイの通信機器も、その性能を支えているのは日本の部品メーカーの技術なのは周知の事実だ。

世界最大の債権国

 国債格付け、企業の革新性、ブランド力。これらの評価軸は異なるが、それぞれが関連性を持ち、国の競争力を示している点は同じだ。日本に優位な技術力を持つ企業が数多くあれば雇用創出や税収増にプラスに働く。高いブランド力は人や資金を引きつける。実際、14年度の国の税収は、好調な企業業績を背景に当初予算に比べて1兆円超増える見通しだ。

1000兆円を超える日本の借金は確かに突出して巨額だ。高齢化で支出が膨らむ一方の社会保障の制度改革が遅々として進まず、経済協力開発機構(OECD)の最新予測によると実質国内総生産(GDP)も14年が前年比0.4%増、15年が0.8%増とほとんど横ばい。日本の低成長については最近、韓国のLG経済研究院から「1人当たりGDPで、5年後に韓国が日本を追い越す」との試算が飛び出す始末。ムーディーズが日本の財政再建の歩みに不安を持つのもわからなくはない。

目利き力に欠陥?

 だが、「ちょっと待て」だ。日本の13年末の対外純資産(企業や政府、個人が海外に持つ資産から負債を差し引いた資産残高)は過去最高の約325兆70億円と、23年連続で世界最大の債権国の地位にある。家計の金融資産は1645兆円に上り、日本国債のほとんどは国内資金で消化されている。国債格付けは、あくまで国の財政運営や経済政策への評価かもしれないが、経済を牽引(けんいん)する企業の競争力や革新性が持つ成長の可能性を考えれば、消費税再増税の延期を理由とするムーディーズの今回の格下げ判断はいかにも近視眼的ではないだろうか。まるで「すぐに現金化できる担保(増税実施)を示せなければ、技術力や優れたビジネスモデルがあっても融資は認めない」。そんな狭量の銀行員を思わせる。

改めて指摘するまでもないが、中国経済はシャドーバンキング(影の銀行)問題や高齢化、公務員や国有企業幹部の腐敗など数多くのリスクを抱えている。韓国経済も、かねて指摘されてきた輸出や大手財閥に依存した構造の脆弱(ぜいじゃく)さを克服できていない。韓国大手紙の中央日報(電子版)は、世界経済フォーラム(WEF)が9月に14年版の国際競争力ランキングを公表した際、144カ国中26位となった韓国について「10年ぶりの低い水準、銀行の健全性順位は最低水準まで後退し、企業倫理も下位圏に大きく落ちた」と指摘する一方、「日本はアベノミクスが評価されて2年連続上昇し、3ランク上がって6位を記録した」と報じている。

 実のところ、格付け会社の評価は各国経済のほんの一面を切り出しているに過ぎない。中韓より、日本が格が下というムーディーズの国債格付けは必ずしも各国の経済の実力、国際競争力をあらわしたものではないのだ。

 ムーディーズによる日本国債の格下げは、政府が民間の競争力を経済全体の活性化や財政再建に十分生かし切れていないという日本の課題を浮き彫りにしたとみることはできるが、そこまでだ。市場が格下げにほとんど反応しなかったことは、格付け会社の評価が断片的であることを見透かしている証左かもしれない。

米3大紙が安倍首相を一斉攻撃 「歴史をごまかそうとする勢力を後押し」

2014/12/18 18:40

米主要紙のニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、ロサンゼルスタイムズが相次いで、安倍晋三首相の歴史認識に対して批判的な社説や記事を掲載した。
日本国内で従軍慰安婦問題を否定する動きが強まっており、安倍首相がその「後押し」をしているというのが大筋の主張だ。
「歴史をごまかそうとする勢力に迎合」に総領事が反論
「歴史をごまかそうとしている勢力に迎合」と書かれた
「歴史をごまかそうとしている勢力に迎合」と書かれた
NYタイムズ電子版は2014年12月3日、「日本の歴史のごまかし」と題した社説を掲載した。冒頭から、「日本の右派政治勢力が安倍政権の後押しを得て、旧日本軍が数千人の女性を強制的に慰安婦にさせたという第二次世界大戦の暗部を否定しようとの脅迫的なキャンペーンを繰り広げている」と批判的なトーンが強い。
さらに「慰安婦問題は日本の戦時中の敵がでっち上げた大ウソだとする政治的な動きが勢いを増しており、歴史を修正しようとする者たちが1993年の政府の謝罪(編注:河野談話)を撤回させようとしている」と主張。そして安倍政権が「戦時中の歴史をごまかそうと望んでいる勢力に迎合する危険な遊びに手を出している」とまで踏み込んでいる。また、1991年に慰安婦だと名乗る女性のインタビュー記事を朝日新聞に書いた元記者、植村隆氏が登場。極右勢力が同氏とその家族を脅迫して「我々を黙らせたがっている」とのコメントを引用している。
日本政府はこれまで、戦時中に女性を誘拐などによる「強制連行」で慰安婦にしたことを直接立証する資料はないと説明してきた。だがNYタイムズはこれを認めない。今回の社説では、安倍首相が「歴史のごまかし」を促していると取れる内容だけに、日本側は看過できなかったようだ。12月17日には、草賀純男ニューヨーク総領事によるNYタイムズへの反論文が同紙に掲載された。
「安倍首相が右派政治勢力による脅迫的なキャンペーンを後押し」について、「日本政府は報道の自由や、国民による開かれた建設的な議論を支持している。こうした価値観に対するいかなる脅しは断じて許さない」と主張。また首相が歴史のごまかしを望む勢力に迎合しているとの表現にも、「安倍首相はこれまで何度も、歴史と真摯に向き合うと述べ、慰安婦として苦痛を味わった女性たちに深い反省の意を繰り返し表明している」と説明。社説に書かれている内容の「誤解」を指摘した。

「慰安婦問題に最初に光を当てた朝日新聞」への攻撃を批判
NYタイムズは過去に、沖縄県・尖閣諸島を巡る記事で「歴史的に見て中国領」(2012年9月19日付)、「日本が日清戦争の戦利品として盗んだ」(13年1月5日付)との記事を掲載し、いずれもニューヨーク総領事が抗議している。今回は別の角度から、日本を批判した格好だ。
安倍首相の歴史認識、特に慰安婦を巡る姿勢について異を唱えたのはNYタイムズだけではない。ワシントンポストのコラムニスト、リチャード・コーエン氏は12月8日付の記事で、「安倍首相とその影響を受けた保守系メディアは、戦時中の性奴隷についてごまかしを決断した」との主張を展開した。歴史の修正を望む人たちは「安倍首相の暗黙の了承の下、朝日新聞に対して、日本が強制的に数千人の女性を性奴隷にしたことを暴いた記事を取り下げるように強烈なプレッシャーを加えた」とも書いている。
ロサンゼルスタイムズも同調する。12月11日付社説の題名は「日本のナショナリスト、『慰安婦』歴史の修正企てる」だ。「女性たち(ほとんどが韓国人)は、誘拐されたか何らかの強制的な方法で日本兵に性行為をさせられた」「歴史の修正を試みるナショナリストたちは、慰安婦問題に最初に光を当てた朝日新聞の元記者に攻撃を加えている」と、NYタイムズと似た論調と言えそうだ。
朝日新聞が「20年以上前に1人の情報源から数本の記事をねつ造した」点にも触れている。吉田清治氏の「慰安婦にするため女性を暴力的に無理やり連れ出した」と強制連行を認める証言に基づいた記事を指しているようだ。朝日は吉田氏の証言が虚偽だったとして記事を取り消したが、LAタイムズは「この一件をとらえて、朝日新聞には日本の戦時中の行為について世界中に誤った認識を広めた責任があるとの批判を呼んでいる。だがこれは(慰安婦だった)女性たちの数多くの証言を無視したものだ」と指摘した。
日本政府は慰安婦問題を「多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題であると認識」しており、河野談話について安倍首相は「見直さない」と明言している。だが、米主要3紙がいずれも「歴史をごまかそうとしている集団の背後には、安倍首相がいる」との見方を崩していない。「性奴隷」という表記の使用継続や、慰安婦の「強制連行」の記述を含めて、日本側の主張が米メディアに届いていないのは確かなようだ。

「 「弱い日本」を望む米国の反日言説 」


『週刊新潮』 2014年12月18日号
日本ルネッサンス第635回

ペリー率いる黒船4隻は砲艦外交でわが国に開国を迫ったが、その後、日米関係はあからさまな敵対関係に陥ることなく基本的に友好関係を維持し、交易を拡大させた。明治38(1905)年、日本が日露戦争に勝ったとき、セオドア・ルーズベルト大統領は日本の勝利を喜び、ポーツマスでの講和条約の交渉を後押しして、ノーベル平和賞を受賞した。

これはしかし、表の出来事である。表の動きと同時進行で、米国は対日警戒心を抱き始める。日本を太平洋における仮想敵と位置づけ、いつの日か日米は戦うという前提で、明治39(1906)年には「オレンジ計画」と呼ばれる対日戦争計画を立案した。

同計画は、議会で立法化されたわけでも大統領が署名し正式に承認したわけでもないが、米海軍将校の遺伝子に組み込まれるまで深く研究され、改善を加えられ、完成された。この対日戦争計画が、日本が対米戦争を始める35年も前に作成されたことを見れば、米国の戦略の深さを思い知らされる。

日本への強い猜疑心と警戒心から生まれた同計画だったが、実はその発端は日本人への人種差別だったと、エドワード・ミラーの『オレンジ計画─米国の対日侵攻50年戦略』(新潮社)に明記されている。

明治24(1891)年から明治39年の間にカリフォルニアに渡った数千人の日本人移民は、白人社会の人種差別を受けた。差別を煽ったのはメディアだったが、とりわけ「ニューヨーク・タイムズ」(NYT)はその先頭に立った。

たとえば1906年12月16日の紙面には、次のような記述が見える。

・日本人は地味で小柄で褐色で、我々のもとに召使いを送り出す人種だ。

・日本人と中国人とでは、はっきり言って中国人の方が服装にしても一般的な伝統にしてもはるかに好感が持たれている。

・日本人は日露戦争後、並はずれてうぬぼれるようになり、中国人と一緒に住もうとしない。

・アジア人は劣等人種にとどまらなければならず、それが気に入らないのであれば米国に来てはならない(『米国の戦争』田久保忠衛、恒文社21)

事実無根の主張

このような偏見と差別思想の報道に世論は刺激され、事態は緊迫した。それがオレンジ計画策定へと米海軍大学の背中を押したと、当の海軍大学資料に書かれている。

それから35年後の日米開戦の原因をNYTの報道に求めるつもりはないが、同紙の報道が日米関係悪化のひとつの要因となったのは確かだろう。さて、その同じ新聞が、今も不条理な対日非難を展開しているのだ。

12月2日、マーティン・ファクラー東京支局長が「戦争の書き直し、日本の右翼が新聞社を攻撃」と題して、一方的な日本叩きを展開した。慰安婦問題での日本国内の朝日新聞批判を「右翼」「超国家主義者」の行動と断定し、植村隆氏を犠牲者として描いた。ファクラー氏は「植村隆が記者として世に出た記事を書いたのは33歳の時だった」「ジャーナリズムから引退し、56歳のいま、彼は右翼政治勢力のターゲットになっている」と同情するのだ。

その上で、「安倍首相とその政治的仲間は朝日の悲劇を待ちに待った好機ととらえ、数万人の韓国などの国々の女性たちを日本軍の性奴隷として強制したという国際社会の定説(の否定)を狙っている」とも主張する。

続いて4日、同紙は朝日批判に対する批判を社説に格上げした。「日本における歴史のごまかし」と題し、「日本の右翼政治勢力が安倍政権に奨励されて」「第二次世界大戦時の恥ずべき歴史を否定する脅迫キャンペーンを展開中」と非難し、安倍首相と日本の右翼が歴史修正を目論んでいると言及した。

NYTは、植村氏が金学順氏の物語を捏造したことも、慰安婦とされる女性たちの証言が根拠を欠いていることも指摘しない。同紙によるこの種の一方的な報道は慰安婦問題に限らない。9月29日に掲載された、米国の歴史学者ハーバート・ビックス氏の「ヒロヒトは操り人形ではなく黒幕だ」の記事も同様だ。

ビックス氏の昭和天皇と日本、さらには安倍政権への非難は、如何にしてこれほど偏向し得るのかと思うほど知的公正さを欠いている。氏は「ヒロヒト」と呼び捨てにし、政策決定に天皇が介入する制度やイデオロギーを昭和天皇が体現していたと主張し、「戦後、米国型の憲法が彼の統治権を剥奪したあとでさえも、政治に干渉し続けた」と甚だしい事実無根の主張を展開する。「ヒロヒトは臆病な日和見主義者で、何よりも皇室の維持に熱心だった」とも書いているが、根拠は全く示していない。昭和天皇が立憲君主として憲法を守り、政治介入をどれほど誠実に回避したかなど、全く見ていない。研究者の風上にも置けない誹謗中傷を書いて、氏は恥じない。その主張を載せてNYTも恥じない。

親中的姿勢と背中合わせ

同紙はなぜ悪質な言説を繰り返すのか。彼らの日本批判が、米国の対日観の一部であるとはいえ、今も根強く存在する日本蔑視の主張の反映であることを歴史は物語っている。

前述のようにオレンジ計画は、それまで弱小国だと見做していた日本が日露戦争で勝利し、日本人が米国に移住し始めたとき、彼らの強い警戒心として形になった。対日警戒心は、1922年のワシントン会議で日英同盟を破棄に追い込み、日本を孤立させる原動力ともなった。

無論、私は日米関係の悪化が米国だけの責任だとは思わない。1915年に日本が中国に突きつけた21か条の要求は米国の猜疑心を深め、米国に元々存在した親中反日の気運を大いに強めたと思う。

それでも、当時の米国の空気は必要以上に日本に厳しかった。戦略家、ジョージ・ケナンも「(米国の)外交活動の大半は、他の諸国ことに日本が、我々の好まない特定の行動を追求するのを阻止しようという狙いをもっていた」と書いたほどだ。

そして大東亜戦争に敗れた日本に、米国はどう対処したか。現行憲法に明らかなように、日本を自主独立の、強い国には二度とさせないという連合国軍総司令部(GHQ)民政局に代表される思想で、徹底的に変えようとした。彼らは日本が少しでも気概を取り戻そうとしたり、英霊に敬意を払おうとしたりすると非難する。慰安婦、天皇、靖国参拝や憲法改正への非難はすべて同根なのだ。日本を、自主独立の気概なき弱い国のままにするメカニズムとして現行憲法を作った人々の考え方は、現在も政界、学界、言論界、経済界に至るまで広範囲に存在する。彼らの対日姿勢はまた、過度と思えるほどの親中的姿勢と背中合わせである。日本は、この複雑な世界を賢い戦略で生きのびなければならない。

米国における富の配分の不公平拡大とその要因の考察

本文省略


米が村山、河野両談話の継承促す 戦後70年で首相に

 【ワシントン共同】米国務省のサキ報道官は5日の記者会見で、安倍晋三首相が今年発表する戦後70年の首相談話に関し、過去の植民地支配と侵略を認めた村山富市首相談話や従軍慰安婦問題をめぐる河野洋平官房長官談話を含めた歴代政権の歴史認識を継承するよう暗に促した。

 安倍首相は年頭の記者会見で、戦後70年談話について第2次世界大戦への「反省」を盛り込み、村山談話を基本的に継承する考えを表明。サキ氏の発言は、首相が村山談話などの内容をどこまで継承するか、オバマ政権内に一定の懸念があることを示唆したといえる。

2015/01/06 09:03 【共同通信】

安倍政権下で日本は世界第4の軍事大国に IHS報告

国際調査機関IHSは19日、世界91カ国(国防支出全体の98%)の2014年国防予算をまとめた。それによると日本の国防支出は5461億ドルで、世界第4位にアップしている。

世界全体では原油安の影響で最大の軍備拡張地域だった中東・北アフリカの国防支出が激減し、今後2年間は横ばいになる見通しだ。

2014年国防予算 (億米ドル)

1米国 5869.20

2中国 1762.52

3英国 580.72

4日本 546.14

5ロシア 544.04

6フランス 526.49

7サウジアラビア 484.57

8インド 477.83

9ドイツ 429.71

10ブラジル 344.34

11オーストラリア 329.51

12韓国 326.01

13イタリア 269.39

14カナダ 180.28

15トルコ 172.02

16アラブ首長国連邦(UAE) 153.05

17台湾 146.60

18イスラエル 132.02

19スペイン 128.25

20アルジェリア 120.26

(注)2014年の米ドルがベース。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が今年4月に発表した2013年の国防支出では日本は486億ドルで世界8位だった。

SIPRI

画像:2013国別軍事費.png


(注)2013年の国防支出は当時のレート。比較する場合は12年のレートに換算している。

日本の防衛予算(防衛関係費)の推移を見てみよう。


画像:防衛関係費の推移.png

財務省2014年10月資料から
(注)SACOは沖縄に関する特別行動委員会の略称。

中国の台頭で沖縄・尖閣諸島など離島防衛を強化する必要性に迫られた日本が防衛予算を増やしていることが上のグラフを見れば一目瞭然だ。

欧米諸国が国防予算を削減する中、政府債務が国内総生産(GDP)の2倍を超える日本が中国の圧力で防衛予算を増やさざるを得ないのは非常に苦しい。

15年度防衛予算の概算要求は過去最高の5兆545億円になっている。日本のGDPは13年度、14年度が実質で530.6兆円、523.8兆円なので15年度にGDPの1%を突破する可能性は極めて大きい。

下のグラフィックは15年度概算要求から主な事業を示したものだ。

画像:15年度概算要求.png

国の守り
防衛省資料から
国の守りにハードパワーは欠かせない。しかし、カネがかかる。中国との軍拡競争に巻き込まれれば、日本の財政はさらに逼迫する。

IHS報告書のポイント
(1)2010年には世界の国防支出の約3分の2を占めていた北大西洋条約機構(NATO)の比率が19年までに5割を割り込む。14年のNATO全体の国防支出は8696億ドルで世界の54.4%だが、20年までに8379億ドル、48.5%まで減少する。

米国は19年度までにさらに75億ドルの国防支出削減に取り組むとIHSはみている。14年度の投資、調達、研究・開発支出はこの10年間で最低になる。しかし15年度はさらに下がって1584億ドルになり、16年度から戻り始めるだろう。

(2)アジア地域の国防支出の伸びは14年は3.3%、15年にはさらに4.8%に膨らむ。

このまま行けば現在は世界の25%以上を占めるアジア・太平洋諸国の国防支出の総額は20年までに5471億ドル、世界の30%以上まで膨らんで米国を追い越す。現時点では米国はアジア・太平洋諸国の総額を1700億ドル上回っている。

原油安は中国やインド、インドネシアの財政状況を潤し、20年までに世界の国防支出のウエイトは西欧や北米の先進国から新興国、特にアジア諸国にシフトする。15~20年にかけてアジア・太平洋諸国の国防支出は堅調に増大する。

(3)ロシア・ルーブル暴落のおかげもあって、英国は14年に国防支出を2%削減したにもかかわらず、昨年の世界4位から3位に返り咲く。

(4)ロシアは国防支出は14年に17.8%増え、544億ドルに。15年に過去最高の626億ドルに達する見込み。しかし、ウクライナ危機に対する経済制裁や原油安で16年、17年のロシアの国防支出計画は見直しを迫られそうだ。

(5)インドは20年までに世界3位の国防支出大国に。

(6)過去3年間は原油高もあって中東・北アフリカでは、特にアルジェリア、オマーン、サウジアラビアに牽引される形で国防支出が急激に拡大した。

11~14年にかけて中東・アフリカ地域の国防支出は1085億ドルから1402億ドルに、29.6%も増えた。地域としては世界最大の伸びを示した。

原油収入が1バレル=65ドル以下に落ち込めば、中東や北アフリカの国防支出は劇的に抑制されるだろう。

(おわり)
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コメント

イエローストーン

新年を迎えたかと思ったら早くも節分、私事ながら明日は父の命日で30回を数えます。
その父が、「アメリカは『日本人を骨抜きにしてやる』として占領政策をし、その様になってしまった。」と幾度か口にしたのを思い起こされます。
父は「お前は大分右寄りだ」とも私に言っていた事からしても、思想的に偏っていた訳ではありませんが、それでも
「大東亜戦争は東南アジア諸国を独立させる為の戦いであった」
「アメリカは小麦は禁輸としないながら、それを入れる袋を禁輸に、売って欲しければ袋を持って来いと等として挑発した」
「野坂参三は支那で多数の日本兵を殺した」
「日本の戦闘機はゴムシーリングが為されてないので直ぐに火が着いた」
「終戦間近の航空兵は模型で機構的な動きを学んだだけで、大した実地飛行訓練もなく飛んで行かされて犬死で可哀想なものだった」
等々聞いています。
当時はネット検索もなくて確認のしようもなく、しかも経済発展の只中でもあり、聞き流しながらも父が嘘を言う事もあるまいと半信半疑でいました。
近年になり、様々な情報に接するに就き、これを言っていたのかと納得するに至り、惜しい思いを痛感するものです。

世界の殆どの争いの根源は、アメリカを始め国連安保理常任理事国に起因している事を鑑みれば、柔軟な世界情勢への対処を常に頭に置き備えておく事が国家として当然と思うものです。

ありゃりゃ

イエローストーンが何処かに行っちゃいましたね。

今、イエローストーンでは火山性地震が絶えず続き、噴火の可能性も高いとか。
その規模は相当らしく、もしもの場合はその隙を突いて動く不逞の勢力があるとも限らず、政治的要因のみならず自然的要因も混乱の引き金になりかねず、備えは怠れぬものと改めて思うものです。

No title

>2015-02-03 23:54 | あづまもぐら様

ずいぶん久しぶりの更新にもかかわらず、早速コメントをいただき、まことにありがとうございます。

さて、お父上のおっしゃったことは同じように私の父などからも聞いた記憶があり、長じて自分で調べるにつれ本当だったと認識した記憶があります。

戦争が理不尽であることは私もそう思いますが、全く意志の通じない相手の一方的な暴力にたいし力で対抗しなければならないのは当然です。日頃、戦争は話し合いで避けるべきだと言っている共産党が、今回のイスラム国人質事件で、安部氏がイスラム国を刺激したから人質が殺されたかのような発言をしていました。

彼らのみならず、あたかも日本政府に彼らの死の責任があるかのように発言する連中がいます。しかし、むろん彼らが自分の発言に責任を持つはずもなく、イスラム国に対しては安部氏の言うように責任をとらせる、そのためには力を行使する以外の選択肢はないはずです。先の戦争も、まさに意志の通じない相手からの一方的な攻撃に対し、力によってそれを排除しようとしたのであり、これは現代でも当たり前に世界中で起きていることです。

ご指摘のように近代の戦争がことごとく米国や国連安保理国の引き起こした物であるのは、それが彼らの地位の維持に必要だからでしょう。

そのような国々と真に衝突した場合、話し合いは無理です。戦争は起きるときに起きます。それを避けるなら、避けられるだけの能力を持つしかないのです。

米国も敵だとの(ただしだからといって米国とことさら敵対する必要はありませんが)認識を持った上で、その認識を国民が共有することがなにより大切だと思う次第です。他国頼みだけの国防はあり得ません。独力で自らを守る姿勢を持った上での支持をうることで同盟国としての意味があるのだと思います。

ありゃりゃ

>2015-02-04 00:05 | あづまもぐら様

ええ、イェローストーンは近々未曾有の大噴火をし、気象の大変動から世界中が寒冷化し、深刻な食糧不足などから新興国などで政情が不安定化し、世界中で紛争がわき起こるとの予想があります。

そもそも一連の中東紛争、アラブの春とは、小麦の不作から貧困層の食糧不足が引き金になったといわれています。むろんイスラム国の発生もそれに端を発しています。

もしイェローストーンが原因で世界中の天候不順を引き起こし世界中で食糧不足が起きれば(正確には食糧が供給されない)アラブの春どころではない紛争が世界中でわき起こるでしょうね。日本にとってもっとも危険なのが中国だと思いますが。

自然現象である大噴火活動も、またそれ以上の被害を引き起こす国があるとの認識を日本人は本当に持っているかと言えば、否ですね。

No title

たかおじさん今晩は。お久しぶりです。

その民主主義国家とは、典型的な西欧型の民主主義であり、庶民はエリートに政治を任せ、政府は庶民に豊かな生活を与えて政治に口出しをさせないという民主主義なのだ。庶民が自らそれを選んだのだから、これも民主主義であることに間違いはない

最近の日本もだんだんとこのような傾向になってきているのではと思います。昔(といってもさほど遠い昔ではないのですが)の日本での生活は庶民は助け合い、地位の高い者達も今ほどは己の事のみに囚われずある程度は格差が今ほどは広がらないように配慮した社会だったと思いますが。

最近の日本は格差が拡大し社会は歪み昔ならば考えられないような事件や社会常識?がぎすぎすした社会と不安を生んだ日常生活が閉塞感を起こし、これが更なる社会不安や社会不信を生んで負のスパイラル化しているように思えてなりません。

隣国による日本叩きにさえ満足な反論も反撃もできない中、さらにはイスラム国による邦人誘拐殺害事件は更なる日本人社会への現実を突きつけたものであり、果たしてどれだけの日本人が国内外に今後このようなテロがいつ起きるかもしれないのだという現実に覚醒できるのか心元ありません。
亡くなられた2人には冥福を祈るのみですが、個人の正義感だけではどうにもならない事実をもっと考えて行動してくださったら自身の命は勿論何の準備もできていない日本国と国内外の日本人の命を危険にさらすような行動をとるべきではないと判断できたのではないのかと残念にも思います。

まさに大昔聖徳太子や中世や江戸時代のように鎖国し日本国のみで暮らしていける世界であれば安寧を取り戻すことも可能かもしれませんが、もはやそのような事はほぼ不可能とすればどのような政策をとっていけば日本国と日本人は生き残り子孫達へこの国を引き継いでいけるのか。?

今を生きる政治家や役人の責任は勿論政治家を選ぶ日本の有権者の判断次第と思いますが、果たしてどうなるのやら?せめて政治家や官僚には戦前の外交の失敗を学び教訓にしてもらいたいが期待は出来そうにありませんね。

No title

>2015-02-04 21:02 | 一有権者様

>たかおじさん今晩は。お久しぶりです。

お久しぶりです。よくおいでくださいました。

>最近の日本もだんだんとこのような傾向になってきているのではと思います。

あくまで比較の問題なのでしょうが、私はそうは思いません。たしかに、今の日本にも政治に無関心な人間、お花畑が目に付きますが、昔はもっとひどかったのではないでしょうか。30年前を考えると、当時社会党は自民党と並ぶ勢力であり、そして自民党もきわめてポピュリズム政党だったと思いますよ。現状の様々な問題はうんざりするほどですが、人間記憶とは残しておきたいものしか残っていないのがふつうです。老人が口癖にする昔はよかったという言葉は、実はいやなことは早く忘れたい、そして今の新しい知識や環境になれることが出来ないというだけのことです。
>
>最近の日本は格差が拡大し社会は歪み昔ならば考えられないような事件

客観的なデータをみると、そうではないのです。資産格差は、たとえば公共インフラがなければ直接生活の質の差になりますが、今は金が無くとも公共インフラを利用することで昔の貧乏人よりはよほど生活が向上しています。ただし、金がなければ生活がくるしいのは昔も今も同じです。

親の資産の違いが子供の学力の違いに比例するなどの問題は、昔の方がよほどひどく、貧しい家庭の子供はそもそも高等教育を受けることが出来なかったのです。
>
>隣国による日本叩きにさえ満足な反論も反撃もできない中、

これも上述したように自民党のポピュリズム、すなわちもめ事を避けるために謝罪してしまうやり方が主原因です。

>さらにはイスラム国による邦人誘拐殺害事件は更なる日本人社会への現実を突きつけたものであり、

いえ、日本人が現実を知らなかっただけのことであって、世界は暴力が当たり前なのです。

>果たしてどれだけの日本人が国内外に今後このようなテロがいつ起きるかもしれないのだという現実に覚醒できるのか心元ありません。

でもそんな日本にも、リショウバンが何をしたか、オームが何をしたかなどなど思い返せば今日本人が真実に近づいていることを理解できるかもしれません。

>亡くなられた2人には冥福を祈るのみですが、個人の正義感だけ

100%本人達の個人責任です。しかし、だからといって政府が突き放すわけには行かず、力づくでも渡航を引き留める義務があったのでしょう。現実には、自由には責任が伴うのです。しかし、個人には負いきれない責任があることを、今回の二人は理解していなかったということです。
>
>まさに大昔聖徳太子や中世や江戸時代のように鎖国し日本国のみで暮らしていける世界であれば安寧を取り戻すことも可能かもしれませんが、

聖徳太子の時代、そして江戸時代、本当の下層階級は人間扱いされていなかったことを忘れてはならないと思います。絶対に当時は今よりも安寧ではなかったことが、歴史を学べばわかります。
>
>せめて政治家や官僚には戦前の外交の失敗を学び教訓にしてもらいたいが期待は出来そうにありませんね。

私は期待しています。ただ、これも日本一国で解決できる問題ではないのであり、戦前の日本の外交が失敗したかどうかは一概にはいえません。日本が戦争に突き進んだのは明らかに西欧の人種差別意識があったからです。

今の日本にも様々な問題があります。しかし、比較をしてみれば日本ほどうまく行っている国はありません。あくまで他国と比べてみてということであり、もっと目指すべき高みは当然あります。


No title

たかおじさん今晩は。なるほどまだまだ私は勉強不足のようです。

もっとさまざまな角度から物事を見る目を養うべきですね。


戦前の日本の外交が失敗したかどうかは一概にはいえません

この部分については例えば幣原内閣や平沼内閣の事を見れば今の日本も決定的に不足していると思われる情報収集と分析やそれを外交政策に生かす事ですね。特に日本は戦前も戦後も中国等のプロパガンダには後塵を拝している感がどうしても私には拭えないのです。

米国とていつ手のひらを返すかもしれません。それを教訓にしてぜひ安倍政権には頑張ってほしいとは思っているのですが。・・・

No title

2015-02-05 19:44 | 一有権者様

>戦前の日本の外交が失敗したかどうかは一概にはいえません

おそらくその判断は誰にも出来ないはずです。一番の理由は、現在の世界と当時の世界は、その価値観、地政学的状況、人種差別意識などなど様々な違いがあるからです。従って、今当時の日本が間違っていたなどと決めつけるのは後知恵でなんとでもいえるというだけでしょう。あとは結果から判断するしかありません。戦争に突き進んだのが良かったか悪かったかはともかく、戦後日本が戦前以上に発展した事実を無視するわけには行きません。それがもし戦争をしていなかったらどうだったかも、当時の西欧による人種差別意識、植民地政策などなどからすれば、私としてはあの戦争は間違っていなかったと思っています。ただ、その遂行に後から考えて問題点はいろいろありましたね。

>情報収集と分析やそれを外交政策に生かす事ですね。

結局、今の日本に決定的に欠けているのは、世界の常識が日本の常識とは違うという意識が国民にないということです。これがまた、

>特に日本は戦前も戦後も中国等のプロパガンダには後塵を拝している感がどうしても私には拭えないのです。

の原因になっていると思います。

>米国とていつ手のひらを返すかもしれません。それを教訓にしてぜひ安倍政権には頑張ってほしいとは思っているのですが。・・・

日中戦争がもし始まり、中国がアメリカに対して、もし日本の見方をするならアメリカを敵と見なして核攻撃をすると恫喝すれば、アメリカは手を引くでしょうね。自国民を犠牲にして日本を助けるのは、アメリカ政府として絶対に選択できないでしょうから。

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