衰退する米国

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彼の有名な「米家物語」の冒頭は

「欺瞞勝者の金の肥、所行無情の響きあり サラ金地獄華の色、盛者必衰の理を表す」ー作者不詳ー
米家の滅びゆく哀れさを物語にした作品で、意味は、資産格差が広がり金を持った者がますます肥え太り、その所行はもはや無情と言うしかない。一方サラ金地獄に陥っている華(これは中華の意)も、一時盛んだった者がもはや崩壊は免れないということだ。 

米国が長期の衰退期に入っているとは、私が以前から言っていることだが、今のところ、米国に代わる存在が無く、まだ当分は唯一のスーパーパワーであり続けるだろうが、相対的にアメリカが衰弱しているのは否めない。むろん、他と比べて未だ圧倒的な総合力を持ってはいるが、先頃までの他国に有無を言わせぬ存在ではなくなっているようだ。

いくつかの原因があるだろう。

1)他国の経済力、発言力が上がってきた。
2)世界での紛争が国内問題に傾き、国同士の戦争が無くなってきた
3)中国の軍事的台頭にアメリカが及び腰
4)アメリカ経済が思わしくなく国内に問題が山積して内向きになった
5)アメリカ人自身が世界の警察の役目に疲れた
6)アメリカが西欧に属する度合いが減ってきた
7)資産格差が広がり、アメリカンドリームが無くなった
8)技術を捨て金融で経済を運営するようになった
9)他国からの資金流入で成り立つ経済がほころび始めた
10)軍事費の増大が経済を圧迫している
11)バイオマスエネルギーもシェールガスも期待ほど伸びない
12)技術的な優位が失われてきている

上記は思いつくままに書いただけだが、当たらずとも遠からずだろう。現実にそれを示す記事が最近増えてきたようだ。

赤文字は引用

米議会報告書「日韓関係冷え込みは国益損ねる」

その一方で、報告書は、安倍総理大臣の靖国神社参拝について「東京とソウルの関係の冷え込みをアメリカ政府関係者は一段と懸念している。同盟国どうしの緊張は北朝鮮や、台頭する中国といった問題への連携した対応を妨げている」として、日韓関係の冷え込みは、アメリカの国益を損ねると懸念を示しています。

ここで言っていることは一から十までアメリカの立場で言っているのであり、日中のどちらに理があるかを問題にしていない。これは何度も書いているが、たとえば尖閣は日本の領土だとしながらも、その紛争には中立を崩さず、日中間の争いがアメリカの国益に適わないと言っている。が日中間の軋轢とは、中国のごり押しが原因であり決して妥協出来るような内容ではなく、アメリカの国益を護るために日本が妥協すれば日本の国益を損なう。アメリカの国益と日本の国益は当然ながら異なる。

だから、

さらに、「アメリカのアドバイスを無視して、突然、参拝したことは、日米両国の信頼の一部を傷つけた可能性がある。安倍総理大臣の歴史観は、第2次世界大戦とその後の日本占領についてのアメリカ人の考えとぶつかる危険がある」と指摘しています。

アメリカがどのようにアドバイスしようが、それがますます中国をつけあがらせると日本が判断すれば、アメリカのアドバイスに反することもするだろう。アメリカが日本のアドバイスに従うこともなかったし、なにしろ湾岸戦争などでは世界のアドバイスも無視した。

アメリカはアドバイスと言いながら事実上命令と考えていたのだろう。アメリカの考えと異なることは、どうして誰にとって危険なのかを考えてみれば、ようするに日本がアメリカの命令に背けば日本にとって危険なことになるとの言い方にも聞こえる。

このようなアメリカと同盟を組んでいることが果たして良いのかとの検討も必要ではないのか。


米軍の危機対応力低下も=緊縮予算と厭戦の二重苦

 ヘーゲル氏によれば、14、15会計年度の国防予算は、オバマ大統領が求めた額より750億ドル(7兆7000億円)以上削減しなければならない。将来はさらに予算の強制削減が発動される可能性もある。「このため、一層の部隊削減に踏み切る」(同氏)必要があった。

一方、アメリカは確かにレーガンなどの時代と違い、強いアメリカを維持する必要性をアメリカ人が疑問視してきているその現れなのではないかと思う。戦争は大変な金食い虫だ。もちろんその関連事業や、一般ビジネスでの他国に対する優位性などを保つにも戦争をし続ける必要があったのだろうが、今都合良くアメリカの敵になってくれる相手は居ないし、中国はアメリカが育てたために今や手に負えなくなっている。さらに、国内は正義のアメリカをやめるべきだ、アメリカはそんなことをしている場合じゃないとの意識が台頭してきている。

しかしアメリカの力がこのように衰えてゆくことが、アメリカの経済の衰退に拍車をかける。アメリカドルがかつてに比べていかに価値が下がったかを見ればよく分かるだろう。私が初めてアメリカに行ったとき、\270-280/$だった。それが今\100/$だ。これは日本円が強くなったのだが、言い換えればアメリカドルが弱くなったと言うことだ。しかし、基軸通貨であるドルに対して日本円の価値が高くなったことは意識されるし、機軸通貨国家は輪転機を回して札をすればそれが価値の変わらない通貨として通用する。価値が変わらないのは基軸通貨だからだが、実際はアメリカが日本から物を買う場合、昔は1ドルで買えた物が今は3ドル出さなければ買えないと言うことだ。結局ドルの価値が下がったと言うことだ。例として極端な日本円を出したが、むろん他国の通貨に対しても同じ事が言える。ただし、国によってはそれ自体の価値がドルに対して下がっているところもあるのであくまでアメリカが他国から買う場合昔より割高になったか割安になったかということになる。ドルの価値が下がれば割高になり、結局アメリカはそれだけ貧乏になったと言うことだ。いくらドルを刷ってもそれは変わらない。

そのアメリカで、許容範囲を超えて資産格差が広がり、国民皆保険制度は出来ず、医療費はとうてい一般の庶民が払える水準ではない。盲腸一つ手術しても日本なら保険で殆ど負担がないが、アメリカだと4,50万円の請求が来る。ちょっとした手術や病気で破産するなど普通にある。

結局アメリカも極めてひずみが拡大してきており、政府の求心力が衰えている。そんな場合昔なら外部に敵を作り戦争をやったのだが、今はそうも行かない。

 オバマ大統領は12年1月に発表した新国防戦略で、二つの大規模地上戦に同時に勝利するという米軍の伝統的な「2正面作戦」の維持を断念した。ヘーゲル氏も今回の予算枠組みの背景にある「現実問題」として、「イラクとアフガンの後で、われわれはもはや、長期にわたる大規模な作戦遂行を目的に軍の規模を決めることはできない」と明言した。

したがって、アメリカは世界の警官の役目を果たすことが出来ずその来もなくなったと言っているのだ。それなら世界はアメリカに金を払い、唯一のスーパーパワーであることを認める必要が無くなる。大国とは他国がそう認めるから大国なのだ。ただ、今アメリカに変わる存在がないから、しばらくは唯一のスーパーパワーと認めざるを得ない、だから支えなくてはならないと世界は思っているから、しばらくは大国だろう。それに相対的に衰弱したとは言いながら、それでもその存在は圧倒的に大きいのだ。

EU・ロシア、ウクライナ問題で互いにけん制

 EUのアシュトン外交安全保障上級代表は理事会後の記者会見で「ウクライナはすべての近隣国と関係を強化できる」と指摘。ロシアがウクライナにEUとの関係を強化しないように圧力をかけていることに改めて懸念を示した。

ウクライナは、事実上大統領の独裁のような感があり、その大統領が失職しいま選挙に向かって準備をしているが、それでもすでに内戦と言っていい様相だ。ウクライナは旧ソ連連邦の連邦国家であり、ユーリヤ・ティモシェンコ首相の逮捕などで注目を集めていた。まえまえからきな臭い問題が何度も起きており、結局ウクライナがロシアよりにとどまるか、EU寄りになるかの綱引きが今回の国家分裂騒ぎにもなっているのだが、ここにアメリカの姿が殆ど見えない。むろん、影では動いているのだろうが。中国などは例によって口を挟んでいるようだが、アメリカにとってウクライナ問題は人ごとなのか、結局はロシアともめたくないと言うだけのようだし、そしてEUもアメリカを当てにはしていない。

 一方、ロシアのラブロフ外相は記者団に「ウクライナを含むすべての国の主権を尊重すべきだ」と発言。EUや米国の代表らがウクライナの野党勢力と会談し、同国政治に関与を深めていることへの不満をあらわにした。

まあ、これはロシアが、ウクライナはロシアの物だからEUが手を出すなと言っているのだ。じっさいここでロシアが武力介入などしても、アメリカは指をくわえてみているような気がする。つまり、シリア問題もあるし、アフガニスタンは、撤退するがその後どうなるかはもうどうでも良いようだし、イランは本当に片づくのか、どれもこれも不透明だ。北朝鮮もきな臭いのに、アメリカはどうして良いか分からない。

本当にオバマ政権になってから、外交でアメリカが得点を上げた、成果を上げたと言う例がない。オバマ政権の外交能力の無さもあるだろうが、基本は他国がアメリカを当てにしなくなったと言うだけではないのか。

それでも、そしてなによりアメリカは中国とは違う。やりようによってはまたその力を回復するだろう。まず中国とどう向き合うかが、その岐路になるのではないか。


引用されているURLの記事を読む場合は下記の「続きを読む」をクリックして下さい。内容確認以外なら、敢えて読む必要はありません
以下は参照用の資料ですので、確認をされる以外はあえて読む必要はありません。

米議会報告書「日韓関係冷え込みは国益損ねる」


2月25日 12時04分


アメリカ議会調査局は、日米関係に関する報告書をまとめ、日本をかけがえのない同盟国だと位置づける一方で、安倍総理大臣の靖国神社参拝などで日韓関係が冷え込むことはアメリカの国益を損ねるとして懸念を示しました。

アメリカ議会調査局は、日米関係に関する報告書を新たにまとめて24日、公表しました。
この中ではまず、日米両国は防衛分野の協力関係を強化するとともに、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の交渉では重要な位置を占めるなどかけがえのない同盟国だと位置づけています。
その一方で、報告書は、安倍総理大臣の靖国神社参拝について「東京とソウルの関係の冷え込みをアメリカ政府関係者は一段と懸念している。同盟国どうしの緊張は北朝鮮や、台頭する中国といった問題への連携した対応を妨げている」として、日韓関係の冷え込みは、アメリカの国益を損ねると懸念を示しています。
さらに、「アメリカのアドバイスを無視して、突然、参拝したことは、日米両国の信頼の一部を傷つけた可能性がある。安倍総理大臣の歴史観は、第2次世界大戦とその後の日本占領についてのアメリカ人の考えとぶつかる危険がある」と指摘しています。
議会調査局の報告書は外交関係などについての最新の情報や分析をまとめたもので、アメリカ議会の議員に政策判断の参考資料として提供されています。


米軍の危機対応力低下も=緊縮予算と厭戦の二重苦

 【ワシントン時事】ヘーゲル米国防長官が24日に枠組みを発表した2015会計年度国防予算案は、13年間のイラク、アフガニスタン両戦争を経て「国防総省が進める(政策)転換を初めて全面的に反映した予算」(同長官)となる。軍の構えが「平時」に戻る枠組みは、緊縮財政と厭戦(えんせん)気分を背景に、世界の危機に対応する米国の意志と能力の低下を映す内容ともいえる。

 ヘーゲル氏によれば、14、15会計年度の国防予算は、オバマ大統領が求めた額より750億ドル(7兆7000億円)以上削減しなければならない。将来はさらに予算の強制削減が発動される可能性もある。「このため、一層の部隊削減に踏み切る」(同氏)必要があった。

 オバマ大統領は12年1月に発表した新国防戦略で、二つの大規模地上戦に同時に勝利するという米軍の伝統的な「2正面作戦」の維持を断念した。ヘーゲル氏も今回の予算枠組みの背景にある「現実問題」として、「イラクとアフガンの後で、われわれはもはや、長期にわたる大規模な作戦遂行を目的に軍の規模を決めることはできない」と明言した。

 こうした米軍の「1正面作戦」に懸念を示すブルッキングズ研究所のマイケル・オハンロン氏は、中国やイランと大規模な地上戦になる事態は考えにくいとしながらも、海や空での紛争はあり得ると予想。朝鮮半島有事も考慮して「1・5正面くらい」の対処能力維持が許容範囲との見方を示している。(2014/02/25-14:45)

EU・ロシア、ウクライナ問題で互いにけん制

 【ブリュッセル=御調昌邦】欧州連合(EU)は16日の外相理事会にロシアのラブロフ外相を招き、ウクライナ問題などを協議した。EU、ロシアともに直接的な批判は避けたが、互いの動きにけん制を強めた。

 EUのアシュトン外交安全保障上級代表は理事会後の記者会見で「ウクライナはすべての近隣国と関係を強化できる」と指摘。ロシアがウクライナにEUとの関係を強化しないように圧力をかけていることに改めて懸念を示した。

 一方、ロシアのラブロフ外相は記者団に「ウクライナを含むすべての国の主権を尊重すべきだ」と発言。EUや米国の代表らがウクライナの野党勢力と会談し、同国政治に関与を深めていることへの不満をあらわにした。

 ウクライナはEUとの自由貿易協定(FTA)を含む連合協定に署名する方針を示していたが、ロシアの圧力を受け、11月下旬に予定された署名を先送りした経緯がある。EUとロシアはウクライナ問題で関係が難しくなっている中、1月下旬に首脳会議を開催する方向で調整している。

 EU外相理事会では、イランによる核開発の縮小が確認されれば、同国への制裁を停止する方針も確認した。
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