アメリカの衰退

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アメリカの衰退と題しながら、冒頭に紹介するのは中国メディアによる自己分析だ。アメリカは中国によく似ているとは私が常日頃言っていることだが、この記事はそれがよく分かる。アメリカは今後も長期に渡って世界随一の国力と影響力を維持し続けるだろうが、相対的に言えば間違いなく衰退しつつあると思える。理由は二つあり、一つは外的な物。すなわち、世界がアメリカの役割を従来とは違うべきだと考え始めていること。もう一つは内的な要因、すなわち、アメリカ自らが衰退の原因を作り拡大させていると言うことではないのか。

私はこのブログのプロフィール欄にも書いているとおり、アメリカははっきり言って嫌いだが、ではアメリカに代わる存在があるかといえば無いし、嫌いではあるがアメリカには自浄作用が働いており、その意味では妥協しながら協調できるのと、明らかにアメリカの功績も認めているからだ。

まずその中国を論じた次の記事を紹介したい。

赤文字は引用。

国の総合的実力を低下させる「中国の弱点」―中国紙

中国の総合的実力がどれほどのものかを知ることは大変重要だ。このことは、中国の外交行為に対するわれわれの評価に大きな影響を及ぼす。中国はすでに世界第二の経済体であり、GDP総量は英・仏・独の総和、日本の1.5倍、ロシアの4倍に近づいている。しかし、われわれは中国の総合的国力がGDPが示すほど強大ではないと直感的に感じる。中国が真の意味で「世界第二の大国」になったとは言いがたいのだ。その原因はなんだろう?

むろん、中国は大国ではないし、単に図体の大きな未開国だが、当然ながら中華思想に凝り固まった中国は、本来経済的には遅れていたがすでに経済的にも大国となったはずなのに、どうも大国とは認められていないと気がついたようだ。が、大国とはどのような国を言うのかを理解していない以上、中国がこれから真の大国となるべく努力をしたとしてもとうぜんそれは叶わない。最初に、誰もが認めない嘘のデータを振りかざして大国だと言っても意味がない。あくまでこの記事は国民向けの宣伝文でしかない。

ここではGDPが世界第二位になったのにそれにふさわしい大国になっていないというのだが、中国経済は単に為替を操作し、データを操作してGDPの数字だけをあげているのであり、実体のない経済であることがはっきりしている。これについてはすでに何度も書いているので繰り返さないが、実際の中国経済の規模は、日本の半分にも満たない。

一つだけその判断基準をあげるなら、中国の通貨、元がハードカレンシーではないことが上げられる。もっとも、ハードカレンシーが明確に決められているわけではない。国際社会で、その通貨を発行する国家の経済が信頼されていることで、何があっても揺るぎのない経済の裏付けがあると見なされている通貨がハードカレンシー、国際通貨と見なされ、今は基軸通貨であるアメリカのドル、ユーロ、日本円、英国ポンド、スイスフランがそれと見なされる。

中国経済の規模はユーロ圏の主要国合計よりも大きいとされながら、なぜ中国元がハードカレンシーではないのか。中国経済が信頼されていないからだ。国家の経済力とは国際的に信頼されて意味がある。中国経済は信頼されていない、その発表されるGDPがねつ造データによる物である限り、信頼されるはずがない。銀行のATMからさえ偽札が出てきて、商店が偽札鑑別器を備えているような国の通貨が信頼されるはずがない。いつ価値が暴落するか分からないのだ。これだけでも、中国のGDPが世界第二位だと言う意味が全くないことが分かる。この、信頼されないことがすべてを決定づける。中国は信頼されていない。だから何をやっても大国とは見なされない。

自分で大国だと言っても他国がそれを認めなければただの見栄、嘘、でたらめと言うことになる。あたかも隣の半島が、ウリナラは経済大国ニダ、日本を抜いたニダ、日本はもう影響力がないニダ、ニダニダ、と言っているのと同じようなことだ。自画自賛してもどこもそれを真に受けていない。中国が、自分で大国だと言っても、ああそう、よかったね、と思われているだけのことなのだ。

ところで、アメリカの場合どうだろうか。アメリカの経済規模が大きいのは事実だろう。なにしろ、世界中からの信頼があるからドルは基軸通貨として認められている。実は、基軸通貨とは世界の合意事項であり、けっして何かの国際法などで決められているのではない。たとえば、世界的な戦争などになっても最終的に勝ち残り経済も崩壊しない国家、他国がその力と公平性を信頼する国家などさまざまな要因がある。アメリカも完全ではないが、世界から信頼される、世界を公平に扱うなどの面では中国はまったく資格がない。仮に中国のGDPが実際アメリカをしのいだところで、中国が世界で認められる大国になるわけではないのだ。

大国とは、自ら自称する物ではない。他国が大国と認めることで成り立つ。中国にはその要素が無く、まして文化大国ニダ、歴史大国ニダ、技術大国ニダ、ニダニダと自画自賛する国が大国になるわけはない。大国とは国土面積や人口が大きいこととは直接関係がないが、見かけだけの要素で大国を自認する中国は、大国の定義を理解していない。それは次の文章でよく分かる。

よく言われるのは、中国の軍事力がまだ弱く、総合的国力の足を引張っているという説だ。確かにこれも一理ある。しかし、中国の軍事力は国の発展とほぼ釣り合いがとれているし、しかも中国は核保有国で、国防費予算も世界第2位の規模だ。世界の他の大国と比べてみても、中国の各方面の力は均衡が取れており、国土面積、人口規模、経済、軍事力のいずれをとっても世界の大国としての条件を満たしている。

国土面積、人口規模などは大国の条件ではない。これは単なる偶然と戦争の結果によるものであり、たとえば国土の大半が砂漠であるサウジアラビアには、石油資源以外の何物も生産が出来ず、人も住めない。極北のカナダやロシアは、その広大さ故にインフラ整備が遅れ生産が阻害されている。人口の過大は中国など低開発国で常に問題になっているように、これはすぎれば負担となるだけではなく教育の普及、インフラの普及の遅れを招き、結果として負担が生産に追いつかず、人口急増に悩む低開発国の悩みになっている。

中国の場合は、経済力、軍事力が大国のレベルに達していると言うが、経済力が中国の場合は国内の格差を生みだし社会の治安を低下させ政治の不安定を招いている。軍事力も同様であり、中国の過大な軍事力増強は単に国家を私している軍部への賄賂、国民の弾圧、周辺国の恫喝に使われており、その結果どのように経済が悪化しても軍事費の削減をすることが出来ない。これは、最終的に軍事的な暴発を招くか、ソ連のように軍事費負担で経済が崩壊することを意味している。

つまり、中国の言う大国の条件、すなわち国土面積、人口規模、経済規模、軍事力はすべて中国の発展を阻害しているのであり、それらが調整できないのは中国のシステム自体に重大な欠陥があるからである。

一方アメリカも軍事大国だが、その軍事費が経済の悪化を招いているのは、近年の財政の崖を見るまでもなく明らかである。しかし、アメリカは他国に人望が無く、軍事費の急激な削減は急速なアメリカ全体の衰退を招くために不可能である。そのてんは中国と似ているが、大きく違うのは軍部が国家を私しているのではないし、国際社会での恫喝や国民の弾圧に用いられているわけではなく、一番大きい要素は、国際社会がアメリカのために経済的負担をしてもアメリカに世界秩序の維持を委託している点にある。残念ながら今の世界には、それを押さえ込める力がないと暴発する暴力国家がひしめいており、国家間の利害がせめぎ合う国連にはその役目は担えない。したがって、世界の先進国と価値観を共有できるアメリカにその任を負わせるのは、国際的な合意なのだ。アメリカが大国なのはひとえにその点による。中国には全くそれがない。それどころか、中国は世界の公敵になってしまっているのだ。世界に支持される大国と、世界と敵対する国という構図を考えれば分かる。

大国の総合的実力を測る上で肝心なのは、その国がどれだけの「力」を持っているかではなく、どれだけの「弱点」を持っているかだ。他の大国と比べると、中国の持つ力は大きいが、弱点も明白だ。これらの弱点こそが、中国の力を相殺し、中国の総合的実力を低下させているのだ。

(1)経済総量は大きいが、質が低い。特に最先端技術の面で、中国はまだ大国ではない。中国の科学技術力は大国の中で遅れを取っており、米国・日本・ドイツに及ばないだけでなく、複数の分野でロシアをも下回っている。

中国における経済の質はきわめて低い。なぜなら、外資の導入により製品加工で経済を発展させてきたが、技術のコピー、盗用、不公平な法システムにより世界からは極端に警戒され今では急速に外資が引き上げ、技術供与も殆ど止まっている。自ら汗を流し新技術を開発する意識のない中国社会では、新しい技術開発はほぼ不可能であり、唯一の富の創出手段である物作りを自らの物に出来ない。

急速に外資が引き上げた結果、内需で経済規模拡大をはかるとしているが、その原資がなく、技術が無く、需要がない状態であとは不動産投資などの水増しで経済発展を装うしかない。が、その投資バブルがすでにはじけ始めており、シャドウバンクに吸い込まれた莫大な金はすでに国家予算を大きく超えいつ破裂するか分からないになっている。

アメリカの場合、基軸通貨であることもあって恒常的に赤字国である。それは、国際取引でアメリカ国外で使用されるドルのために、アメリカは常にドルを発行し続けなければならず、今はその膨大なドルが基軸通貨、すなわち最後にはアメリカが何とかしてくれるとの信用で価値が大きく落ちないですんでいる。言い換えれば、本来のアメリカの実力以上の負担を各国がしているのであり、平たく言えばアメリカの発行する手形の裏書きを各国がしているようなものだ。

アメリカは確かに技術大国であり、スパコン、宇宙開発、軍事技術では他国の追随を許さない。が、近年アメリカの代表的産業である自動車が日本やドイツなどに後れを取っているように、また鉄道技術ではまるまる他国からの導入に頼らなければならないように、さらに航空産業でも素材や技術を他国から集め、コンピューターなどでもその素材は他国製品であるように、アメリカの技術は民生品ではかなり落ち込んできている。

一方、投資金融でふくれあがった経済は、あたかも中国の投資による水増し経済の様相を呈しており、一部の富裕層が国富の大半を独占するなどの経済格差が許容範囲を超えて進んでいる。金がすべてを動かし、国民皆保険制度が富裕層によってつぶされ、金によってロビイストが政治を動かし、法も金に任せて雇われた弁護士チームが犯罪者を無罪にする。アメリカ経済のゆがみは想像を超えており、おそらく今後長期に渡ってアメリカをむしばんでゆくだろう。アメリカの衰退はこのような形で進んでゆく。



(2)エネルギーと資源の対外依存度がますます高まっている。また、中国は貿易大国でもあり、国際市場と相互に高く依存し合っている。世界の工場である中国は、原材料と販売市場という2つの重要ポイントで世界と密接に関わっている。歴史的に見ると、このような特徴を持つ大国はどれも世界の秩序をコントロールできるほどの強大な軍事力を持っているが、中国は違う。中国の今の軍事力では本土を守るのがせいぜいで、世界各地に散らばった中国の各種利益を守るには到底足りない。マラッカなどの重要水路がいつか「寸断」されるのではないかと懸念する声もある。

上に書いたように、中国は加工貿易で富を得たのであり、膨大な人口が市場として魅力的に見えることから投資を呼び込んでいる。が、それが頭打ちになり、チャイナフリーの声が広がるとともに急速に外資は流出している。中国経済は、内需で支えられるような構造になっていない。それはすでに書いたとおりであり、あとは実体のないバブルで水増しするしかない。また、ここでも軍事力にこだわっているが、どの国も中国に対し世界秩序を守る役目など期待していない。本土を守るのが精一杯というが、それが本当なら核ミサイルも核原潜もいらない。今、中国を侵略し蹂躙しようとする国など存在しないといえるはずだが、実際はそうではないし、それをくい止めるための抑止力として核ミサイル、原潜がいるのだというなら、それはどの国に対しても同じ事がいえる。とうてい日本が軍事国家になった右傾化したなどいえるはずもない。世界各地に散らばった各種利益を守るには国際ルールを遵守し他国との協力関係が欠かせないが、中国にはその意志がない。

膨大な資源輸入に頼っている中国は、いざとなれば周辺国から封鎖される。それは周辺国が中国を敵として認識し、その意識で包囲網を作っているからだ。盛んに日本の中国包囲網は成功しないと宣伝しているが、なぜ成功しないかは説明がない。あるとすればますますの軍事力増大で周辺国を恫喝するしかないと自白しているようなものだ。

アメリカは今世界で唯一、国内の自給自足だけで成り立つ国だとされている。確かに、地下資源、食料などはそうだろうが、それらを支える技術は今は他国からの物に頼っている。たとえば、コンピューター、車、航空機などなどどれをとってもすべてアメリカ国内の素材、技術で出来ているわけではなく、あえてそれに切り替えるとすれば大幅に全体のレベルを下げざるを得ない。つまり、アメリカが全体として大きく後退しながら自給自足を続けてもそのまま安泰でいられるわけではない。

現実には、アメリカも実際に鎖国して成り立つわけではないのだ。まして、中国はまったく海外から遮断された状態では生存できない。

(3)中国には台湾問題があり、また、海外逃亡したダライ集団など民族分裂勢力も非常に活発で、国内の少数民族地域に影響を及ぼしている。こうした弱点は中国の外交にとって深刻な足かせとなり、外部勢力にとっては中国との駆け引きの切り札となっている。このほか、中国と周辺国との間で近年、海上摩擦が頻発しており、中国外交の不確定性が増している。

なぜ中国は発展とともに周辺国との軋轢が増しているのか。中華思想に凝り固まり、周辺国を自らの道具としてしか見ない思考にある。古代にはそれで通用した。が、今、中国の周辺国はさらにその外側の世界ともつながっており、中国に従うことだけが生存の条件ではない。昔、交通も通信も未発達の時代は、周辺国が個別に中国に対峙するしかなかったが、今では地球の裏側ともリアルタイムでつながる。中国に対し、連携して当たることが出来る今、中国の意識が古代のままではとうてい通用するはずがない。

アメリカは開国当時から世界各国からの移民で成り立った国であり、嫌でも他国との連携を保ちながら発展してきた。中でも国の中枢はヨーロッパ諸国との強いつながりを保っているから価値観も共有している。世界に影響を最も大きく与えている国々との連携の上で国家の安定を保っている。かつてのソ連がアメリカとの冷戦で破れたのは、結局ソ連が世界の公敵だったからだ。

(4)近年、中国社会の価値観が分裂傾向にあり、社会の矛盾も増えている。どの大国もこうした状況を経験しているが、いずれも総合的実力を低下させるものだ。

価値観が多様にあることは、国家を強くする。今例外なく世界の先進国は民主主義国家だが、民主主義国家とは多種多様な価値観が混在し、人々が自由に考え自由に発言し自由に行動できることから様々な選択肢の中でもっともその時点で優れたシステムを取り入れることが出来るからだ。価値観の多様性を分裂と表現するところに中国の思考が端的に現れている。中国は、暴力と思想統一で国家をまとめたかもしれないが、発展のためには価値観の多様性が必要不可欠であり、それを国力を削ぐと考える時点で発展性は全くない。

人々が自主的に他者の価値観に自分のそれを合わせるわけはない。あるとすれば宗教原理社会か思想的に洗脳された社会でしかなく、国家が発展するためには真っ先に排除しなければならない要素だ。

少なくともアメリカには多種多様の価値観を受け入れる要素があり、それに慣れた人たちはその中で最良の物を選び出す。したがって、もし自分の価値観と違う結果となったとしてもそれを受け入れる事が可能だが、中国や宗教原理国家ではそれが成り立たない。力に押さえつけられている間はそれでも黙って従うだろうが、その力が弱まれば反発する。現実に宗教原理国家もそれで破綻しているか破綻しつつある。中国もそれを免れることは出来ない。すなわち、外的要因とともに内部からの崩壊の危険に中国はつねにさらされている。

膨大な力の規模と上述の弱点により、中国は大国の中でも特殊な国となっている。中国の力は大きいが、後顧の憂いも多い。国としては1つの問題ばかりに専念するわけにもいかず、全面的に配慮するしかない。例えば、中国は領土問題を徹底的に解決するという任務を負っているが、一方で経済を発展させ、13億人の物質的・精神的な生活水準を高めるという切迫した任務も抱えている。どちらがより重要かというのは簡単には言えない。中国はこうした選択にしばしば直面する。

そしてみずから選択の道を閉ざしている。中国はますます国際社会との関係を密に保たなければ成り立たないが、国際社会で敵視される状況が強まっているし、そしてそれを自分で解決することが出来ない。なぜなら1000前に進化が止まり、袋小路に入り込んでいるからだ。

中国が台頭するには、戦略と革新に満ちたプロセスが必要だ。長所を生かし短所を補い、根拠に基づいた行動をとり、さらには短所を長所に変えていく必要がある。例えば中国市場は対外依存度が高いが、依存は双方向のものでもある。中国は貿易を拡大し、国に力をもたらす新たな源泉に転化させることができる。中国と世界は相互に依存しており、将来的には他国の中国に対する依存が、中国の他国に対する依存を上回る可能性もある。

”長所を生かし短所を補い、根拠に基づいた行動をとり、さらには短所を長所に変えていく必要がある。”これは、中国にとって不可能だ。なぜなら、中国の短所が中国を支えているからであり、それはとりもなおさず世界にとって許容できない短所だからだ。軍事的恫喝が国内外に対してどうしても必要な中国の存在を、世界は認めることが出来ない。が、軍事的恫喝をやめれば中国は崩壊する。

中国の力の規模がますます拡大するにつれ、一部損失への対応力もますます強まる。このことは国家利益の防衛に向けた国の決意と能力につながり、他国も中国の利益を損なう行為をはばかるようになるだろう。この変化のプロセスは、時間はかかるが、はっきりとしたものだ。例えば釣魚島(尖閣諸島)は1つの変化であり、黄岩島もそうだ。ダライ集団の世界における活動の余地も狭まりつつある。これからも様々な変化が生じることだろう。(提供/人民網日本語版・翻訳/SN・編集/TF)

つまり中国が安定的に大国になるには、”国家利益の防衛に向けた国の決意と能力につながり、他国も中国の利益を損なう行為をはばかるようになるだろう。”ということだが、それは中国の軍事力に他国が屈するようになればよいということだ。

その決心をアメリカは理解していない。中国に屈する他国の中にアメリカも含まれているとは、夢にも想像していないのが、外交音痴のオバマ政権だといえる。

なぜアメリカが衰退しているといえるのか、それでも相対的にはアメリカが唯一のスーパーパワーであり続けるだろうといえるのかは、上記の、中国との対比でイメージできるのではないかと思う。しかし、それでもアメリカの問題は深刻だ。

米、最富裕層が国民収入の19% 格差、歴史的水準に

 投資による利得に課税する資本利得税の増税を前に、最富裕層が駆け込みで株式などを売却したことが一因。12年は最富裕層の収入が20%増加したのに対し、国民の99%は収入が1%しか増えず、格差が一層鮮明になった。

2013/09/12 11:56 【共同通信】


かつてアメリカ精神とは、プロテスタントに裏付けられた勤勉、正直、公平、努力などといわれていたし、アメリカンドリームとは独立宣言にもうたわれているように、勤勉、努力で誰にでも公平に勝ち取ることが出来ることをいう、とされていた。が、現実のアメリカはそうではないことが明らかになっている。

皆保険制度がないために貧しい人間はまともな治療を受けられず、皆保険制度に対しては富裕層が負担させられるのはごめんだと頑強に反対している。富の偏在が政治を動かし、ロビイストも弁護士も金で動く。中国では権力者が国を動かしているが、アメリカでは金がなければ政治的発言が出来なくなってきている。

アメリカ人の富とは、勤勉と努力によってもたらされるのではなく、資本があってさらにもたらされる物になっている。資本主義とは本来そのようなものだが、その富の環流がアメリカでは機能していない。日本は理想的な社会主義国とさえ言われるほど、その富の環流が働いている。資本主義でも、資本がすべてを奪うようではならないが、それはあくまで人々の意識による。アメリカはその精神を失っている。

米国の「弱さ」値踏みするアジア

 東シナ海や南シナ海で中国と対峙(たいじ)する日本や東南アジアが気がかりなのは、米国の「指導力低下」と「国力の衰退」である。オバマ米大統領が「シリアが化学兵器を使えば攻撃する」とコブシを挙げた以上、軍事介入をやめれば指導力が疑われ、逆に過度に介入すれば国力が疲弊するという岐路に立たされた。

アメリカも力の信奉者であり、力こそすべてと考えている。曲がりなりにもそのアメリカが世界で受け入れられているのは、その力を自らのためだけには使わないと思われているからだが、実際はアメリカは西欧社会との連携が最重要となり、外交も西欧の安定に向いている。西欧の安定こそアメリカの利益だからだが、そのため西欧社会と正面からぶつかっているイスラム圏との対峙、ソ連との対峙がアメリカにとっての外交のすべてであった。

したがって、中国が大きく目立つようになればとりあえず牽制はするが、本質的にはアジアについてあきれるほど無知であり、だからこそアジアで騒ぎが収まればその過程にはこだわらない。こだわるほどの知識がないのだ。

一例が、竹島問題ではアメリカは関与せず、日本に対し韓国とあまりもめるなとの注文をつけている。なんといっても日韓ともに大切なアメリカの盟友であり、日本は韓国より大きく強いのだから多少のわがままには目をつぶれ、というわけだ。が、どちらが強かろうと、どちらが正論なのかは重要なことだろう。けっして喧嘩両成敗が成り立つことではない。アメリカはそんなことは考えていない。アジアであまりもめ事を起こしてほしくない、それだけなのだ。

最近の話だが、ケリー国務長官が「なぜ日本はアジアで孤立しているのか」といったところ、知日派の元高官が「それは中国と韓国だけのことで、日本の安倍晋三政権は、他のアジア諸国から歓迎されている」と答えると、びっくりしていたという。

ケリー氏も外交については殆ど素人レベルであり、単に大きな声でわめく主張をそのまま受け入れているにすぎない。このアメリカの外交姿勢については、アジア諸国でも懸念を強めているとされており、アメリカがいつ中国と手を結んでアジアの安定を手に入れようとするか分からないとの不安が持ち上がってきている。実際、アメリカは今シリア問題、イラン問題で頭がいっぱいであり、しかもシリア問題などでは攻撃を支持すると明確に言ったのはフランスだけ、最大の同盟国であるはずの英国でも拒否されているし、日本もシリア攻撃は支持していない。

それどころかアメリカ議会も拒否している。

シリア攻撃の是非はともかく、ここで考えなくてはならないのが、日本の安全保障であり、アメリカとの同盟関係が大きく日本の安全を守ってきたのは事実だ。だが、一旦中国との間に軍事衝突が起きたとき、アメリカが無条件で日本を援護するとは限らないと言うことだ。口では尖閣は安保範囲に入ると言っている。が中国との戦争に介入することで中国の核がアメリカに打ち込まれることを考えれば議会が反対することはあり得る。同盟国を見捨てることでアメリカが失う物は大きいだろうが、背に腹は代えられないのだ。

中国もそれを見切ればさらなる行動にエスカレートする可能性がある。中国にとって日本を屈服させることは政権維持のために願ってもない事なのだ。アメリカは民主国家であり、戦争に辟易としているアメリカ人が日本を守ることを必要としないなら中国は暴発する。アメリカの国防の責任者である国務長官が、日本はアジアで孤立していると認識している有様なのだ。これは日本人としてよほどの決断をしなくてはならないだろう。

そのために、中国はシラミを使って、アメリカにおいて日本を毀損する活動に全力を注いでいるのだ。

 だから、ロシア仲介案を受け入れた9月10日のオバマ大統領演説は、苦渋に満ちたものだった。大統領は米国の軍事圧力によって「外交的な解決への道が開けた」と述べたが、実情はシリアの武器輸出国ロシアの掌(たなごころ)でコブシを引っ込めざるを得なかった。オバマ政権の外交敗北である。

シリア攻撃の是非は別として、明らかにアメリカの外向的立場は弱まっている。なぜか。アメリカの政権基盤が弱まるとアメリカは外部に戦争を仕掛け国内の一致団結をはかってきた。国内重視の民主党は、その国内の結束を高めるために外向的冒険に打って出ることが重なっている。従来のアメリカの対外戦争は民主党が起こし、共和党が終わらせている。

平和イメージの強い民主党は、その外向的無知と平和への夢想故に戦争を起こしているのだ。西欧も日本もその姿勢に反感を覚えているのだ。

 米軍に押さえ込まれてきたイラクやアフガニスタンの国際テロ組織復活を勢いづかせる余地が出る。何よりも、西太平洋で米国の海洋覇権に挑戦する中国は、米国の失墜を「わが利益」とそろばんをはじくだろう。プリンストン大学のギルピン元教授らが説く「覇権安定論」が崩れるときかもしれない。圧倒的パワーの支配的大国が強制力、外交力、説得を通じてリーダーシップを行使するとき、国際システムが安定するとの現実主義理論だ。

結局アメリカはますますその立場の維持に困難になって行く。相対的にアメリカの地位が低くなれば、それに取って代わろうとする中国は、現実を見ないくせに打って出る。アメリカの地位が低くなれば基軸通貨の地位も危うくなる。すなわち、借金で成り立っているアメリカ経済が大幅に萎縮する。

 アジア太平洋地域では、イラクなどに軍事力を割かれていた米国が、2010年に「アジア回帰」を表明したばかりだ。そのオバマ政権が“普通の国”として内向きになれば、中国の影響力を恐れる東アジアに動揺が広がる。

しかし、現実にアメリカは中東で手一杯でありであり、国内では最後の切り札戦争カードも御利益が薄れている。中国は巧みにアメリカで世論工作をしている。そして、単に経済的パートナーとして物メリットだけを見ていたオバマ政権の発足当時から、アジアに対する無知が未だに修正されていない。アメリカの世界的価値観とは、所詮西欧諸国との価値観の共有であり、アジアは今のところさしたる問題はないと見ている。アジア諸国はそんなアメリカに不信を抱いている。中国はそれを利用している。

 すでに中国は、米国の動きに合わせてその東南アジアの取り込みを図りつつある。ヘーゲル国防長官が東南アジアを歴訪した先月、王毅外相が北京でASEAN10カ国の外相を招いていた。ヘーゲル歴訪直後にも、今度は李克強首相がASEAN首脳たちを南寧に招待していた。

安倍総理が歴訪するその後を追うように中国のトップが周辺国を訪れている。日本による中国包囲網の切り崩しに躍起となっているのだが、それだけ危機感を持っているともいえるだろう。目の上のアメリカの問題もあるが、なんと言っても当事者であるアジアに連携されることは中国にとってはゆゆしき自体であり、あくまで個別に対処したい。が、1000年前と違い、周辺諸国は単独で中国と対峙する意外の選択肢がある。

 オバマ政権が対中抑止でアジアの同盟国との連携を強めようと思えば、早急に連携の意思を表明しなければならない。(東京特派員)

が、オバマ政権にはそれを実行する能力がない。世界戦略を採ると言っているアメリカに、世界に対する知識がない。アメリカの価値観以外を理解できないし、理解しようとしないのであれば、世界戦略を採りようもないだろう。それが他国の不信を招き、信頼で成り立っている大国の地位を低くしている。

それに気がつかない限り、アメリカの地位低下は免れない。

そのよい例を示す話がこれだ。

もし日本がなかったら…アジアはアフリカと同じ=中国版ツイッター

 評論員李鉄さんが米国人から言われたセリフとは「もしアジアに日本がなかったら、西洋人からすればアジアはアフリカと同じだ」というものだ。

  同発言はアフリカに対してもアジアに対しても失礼な発言だが、西洋人からすれば日本を除いたアジアの国々はアフリカの国々と同様に未開の地に映るという意味なのかもしれない。

  少々極端な米国人の発言は当然のごとく中国の微博ユーザーの怒りを招き、反発の声が多く寄せられた。


むろん、一般のアメリカ人が公式にこんな事を言うことはないが、彼らの行動を見ていると根底にこれがあるのではないかと思える。

  しかし、米国人の意見に賛同するコメントも思いのほか多く、「ある意味で日本は黄色人種を救ってくれたと言える」、「経済と文明の程度でいえば、日本は確かにアジアでもっとも秀でた国だ」などの意見があり、日本を高く評価する人も一定数いるようだ。

日本はたまたま西欧とは全く違う道筋で民主主義を達成し、その下地があったから開国してから瞬く間に世界列強に連なった。今また、先進国と見られているのはアメリカにしてみれば戦争に負けて日本が西欧化したからだ、と考えているのだろうが、実際は違う。日本は全く独自に民主主義国家の下地を作り上げてきたからこそ、急速に西欧と並ぶ、ある面では西欧をしのぐ民主主義国家になった。その下地とは、江戸時代からの高い教育水準と、優れた民度にあった。

アメリカは、かろうじて西欧の民主主義を引き継いでいるが、それを維持する高い教育レベル、民度を達成していない。世界がこれだけ変化した現代、アメリカが国力を主張するのはもう軍事力しかなくなってきている。そして、その軍事力の行使が昔と違い大きく抑制されている。アメリカの信頼を裏付ける要素がまた一つ消えつつあるのだ。信頼されなくなれば大国の地位を降りざるを得ない。その時期が来ていると言うことだ。

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